移動時間中に,セールスのオーディオ教材を聴いていた時のことです。
教材自体はかなり古いものでもあるので,心のどこかで
「まあ…昔の話だしなぁ」
と思いながら聴いていました。
そんな時に,あるフレーズが耳に入ってきました。
社会的証明のトリガーに関する話です。
社会的証明とは、社会心理学の用語で、個人の意見の妥当性を証明することを指す。
人は、集団の中で自分を支持する意見が全くないと、自己の意見の妥当性に疑問を感じ、意見を取り下げてしまうのが普通である。しかし、自分を支持する意見が1つでもあると、状況が一変する。(ウィキペディアより)
つまり、人は周りの影響に大きく左右されるのです。
特に日本人は、この社会的証明の威力が増しています。
つい行列に並んでしまったり…周りの意見に長されたり…
この社会的証明を一言で説明するならば,
「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」
という感じです。
この社会的証明を活用したセールストークで,
「当社の顧客の大半が,この生人に満足いただいており…」
というフレーズでした。
このように言えば「信用してもらえる」という趣旨の教えだったのですが…
私にしてみれば,
「『当社の顧客の大半が,この生人に満足いただいており…』などという安っぽいトークで信用してもらえるはずがない」
と思ったのです。
けれど,この教材は,世界中で何百万人もが受講しているセールスプログラムです。
さて,実際のところはどうなのか…は,今日のテーマではないので省略します。
ここでの問題は,
「そんな安っぽいトークでは信用するはずがない」
と,
【誰】
が思ったのか,ということです。
教材を聴いた私自身が,
「信用するはずがない」
と思ったのですが…これは大きな間違いとなります。
なぜでしょうか。
そのセールストークを聞くのは,「私」ではなく「顧客」だからです。
この社会的証明のトリガーも含めた,7つの心理トリガーについて,世界的名著があります。
ロバート・チャルディーニ博士の著書,「影響力の武器」です。
世界中のマーケッター,そしてコピーライターやセールスマンが,この本を読んで活用しています。
…が。
実はこの本は,心理トリガーを活用するための書籍ではありません。
反対なのです。
すなわち,心理トリガーによって,特定の人に恣意的に心理操作されないための,「防衛術」を伝えるのが目的なのです。
著者の意に反して,結果的に「心理トリガーの手引書」となっているのです。
そして,その「影響力の武器」を読んで,「心理トリガーから身を守る術」を知っている私にしてみたら,
「そんな安っぽいトークでは信用するはずがない」
と思ってしまうのです。
影響力の武器だけではなく,昔に心理操作,心理誘導,催眠などに興味を持って,「それらから身を守る術」真剣に学んだことがある私としては,
「この程度で,効果などあるはずがない」
と思ってしまうのです。
けれど,それは私相手だから,効果がないのです。
セールスコピーは,顧客向けのメッセージです。
顧客目線で,顧客にとって価値あるメッセージを伝えることが必要になります。
徹底的に,顧客目線を意識しています。
…けれど,ちょっと油断すると,このザマです。
つい「私自身」の身に置き換えて,
「そんなセールストークに効果はない」
と思ってしまいます。
この勘違いは,似たような場面がたくさんあります。
「私の」これまでの知識経験から,マーケティングの初歩のレポートコンテンツを書いて,それを本当に初心者に読んでもらうと…難易度が合わず,訳のわからない内容になってしまったこともあります。
同じように,商品やサービスの販売者は,商品について知り尽くしています。
ですので,「わざわざ言うまでもない」とばかりに細かいことを省略したりします。
ですが…その前提知識がない顧客には理解できない…ということは多々あるのです。
ではどうすればいいのか。
「こうすればいい」
という安易な解決策はありません。
何度も,何度も,何度も,何度も省みる。
顧客に実際に見てもらって,フィードバックをもらい続ける。
これしかないでしょう。
最後に。
「そんな安っぽいトークでは信用するはずがない」
…という元となるトークで,売れるかどうか。
それは私にもわかりません。
なぜなら,私は顧客ではないからです。
ただ,私が,
「ウチの顧客の大半が…」
などと,具体性のない一般論で信ぴょう性を演出しようとするセールスマンに対しては,敵対心を感じてしまうことでしょう。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
意見や具体性のない話ばかり書いてあるWEBページになっていませんか?
顧客の信ぴょう性を損ねる,危険なトークが展開されていませんか?
それではとても成約にはつながりません。
WEBページの成約率をどんどん強化していきましょう。
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