悲しいことがありました。
先日、あるセミナーの告知メールを見たことです。
「DRMという魔法のような手法」
という紹介があり、参加要件に
「DRMを口外しないこと」
というものがありました。
唖然とし、怒りを通り越して悲しみがこみ上げてきました。
例えとして適切かどうかわかりませんが。
「何か分からない事がある度に、図書館へ行って百科事典で調べている人」
に対して、
「Googleという魔法のような手法」
があると説明し、
「Googleを口外しないこと」
を参加者に課すようなものでしょうか。
私にとって見れば、DRMというものは、Google検索の如く当たり前で日常的なものなのですが、そんなものに高額(とはいっても1万円程度ですが…)な参加費を要求して「魔法のような」と不当に価値を演出しているのみると、詐欺まがいとしか感じられません。
とはいえ、実際に知らない人…百科事典で調べている人にとって見れば、Googleは魔法のようなものかもしれません。
そう考えると、怒りの半分は自分自身に向けられていることに直面せざるを得ません。
なぜなら、私がきちんとDRMを伝えていないから、こんなアホが「魔法のような手法」などと謳って宣伝してしまうような暴挙に出てしまうのです。
とはいえ、実際にDRMを導入できていない企業の方が多いのも現実。
そこで、今日は私がDRMの基本を解説します。
少々下世話な例で解説します。
ある男性Aがいます。初対面の女性にいきなりプロポーズしては平手打ちで叩かれたり、警察に通報されたりしています。
一方。
男性Bは、女性が集まっているところへ出向き、
「一緒にサッカー観戦しませんか?今ならチケット無料で差し上げますよ」
と言って、興味をもった女性と一緒にサッカー観戦に出かけます。
このようにしてデートを繰り返してからプロポーズをします。
DRMとは、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの略です。
直接反応してもらうマーケティング手法などと呼ばれますが、本質はこの男性Bのやったことそのままです。
単に興味を持ってもらう。興味を持ってもらった相手と仲良くする。その上でセールスしてクロージングをする。
これのどこが魔法なのでしょうか。
まず、お客様に興味を持ってもらう。
お客様と仲良くなって関係を築く。
その上で、お客様のためになるような商品やサービスを販売して買ってもらい、お客様に喜んでもらう。
これの何が魔法なのでしょうか。
例えば、私はカピバラが好きです。
Facebookでしょっちゅう、カピバラの写真をシェアしています。
別にこれ自体は何ら問題はありません。
カピバラを見て、いいなと思えば「いいね」ボタンを押してくれる人もいるでしょう。興味なければスルーするだけです。
ただ、私が、
「カピバラは最高だ、カピバラを見に動物園へ行くべきだ」
と執拗に迫ったらどうでしょうか。初対面の人にそんなことをしたらどうなるでしょうか。
私もカピバラも嫌われます。
当たり前です。
そして、多くの人はこんな嫌われて当たり前のことをやっているだけです。
つまり、初対面の人に、興味があろうとなかろうと関係なく売り込みをかけて、ウザがられるということです。
DRMは、まず興味がある人を集めます。
その人とコミュニケーションを重ねて、関係を良くしていきます。その上で販売するのです。
このほうが嫌われないのは当たり前です。
「当たり前」を「魔法」などというような人は、その辺の石ころに「これはダイヤモンドだ」と言って売るようなメンタリティの持ち主です。
あなた自身とあなたの大切な顧客のためにも、そんな人には絶対に近づかないでください。
蛇足です。
DRMを低額で学ぶなら、ジェイ・エイブラハムの書籍「ハイパワー・マーケティング」で十分です。
2000円ちょっとで買うことができます。
…ただ、本だと学ぶのが大変だから、セミナーで直接解説してもらうほうがわかりやすい、ということであれば、そこにセミナーの価値があります。
そのように伝えるなら、個人的には何も問題はなく、むしろもっと高額セミナーにしてもいいとは思います。
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