ストーリー使用法の注意点 前編

ストーリー使用法の注意点 前編

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何気なく、Facebookのある投稿ページから別のページに飛び…気がつけばン時間も経っていました。
ここまでガッツリとネットサーフィンをしたのは久しぶりです。

読んでいたのは、いわゆる「まとめサイト」。
掲示板サイト「2ちゃんねる」の内容をまとめたものです。

本当は…日頃から、この2ちゃんねる…を目を通すのは面倒なので、こういったまとめサイトをもっと活用すべきかと考えています。

実際、日本でもトップクラスの実績を誇る、あるコピーライター兼ダイレクトレスポンスマーケティングの実践者によると、
「週刊誌を読みなさい」
とのこと。

週刊誌には、人の感情がむき出しに表現されています。
別の表現をするならば、大衆の関心がそこにあるのです。

その方は、
「中小企業に起きていることは、日経新聞には書いていない」
とのこと。
「タブロイド誌や週刊誌などを読んだ方がよほどいい」
ともおっしゃっていました。

読まなきゃ、読まなきゃ…でも買いに行くのは面倒なので先送りにしていました。
そんな折に、たまたまですが、まとめサイトから人間の悲喜交交、愛別離苦、愛憎といった…ドロドロとした人間の感情が織り込まれていました。

人がどんな出来事にどのような反応をするのか。どんな感情や観念、価値基準が込められているのか。
そこを読み取ろうとすることが、実に勉強になります。

週刊誌とちがって、まとめサイトの強みは、コメント。

その愛憎劇の一連の出来事に対して、他の人のコメントも合わせて記載されています。
人が、その出来事にどのように反応したのかもよくわかります。

…時間を区切って読めば、人の感情を知る、実に良い訓練になります。

さて、今日はこの時に見かけた実に様々なストーリーから、コピーライティングにどう活用すべきか。
1つのポイントを紹介します。

それは、カタルシス。
辞書によると、
「文学作品などの鑑賞において、そこに展開される世界への感情移入が行われることで、日常生活の中で抑圧されていた感情が解放され、快感がもたらされること。」
とあります。

一番わかり易い例が、復讐。
登場人物の体験した理不尽な出来事の数々。当然当事者は辛いしイライラするし、腹立たしい思いをたくさんすることでしょう。
その感情は、読み手にも共感となって表れます。
つまり、読み手も辛いしイライラするし腹立たしい思いをするのです。

だからこそ、その先の展開で、スカッとする結末があると、それが読み手にとってカタルシスが起きるのです。

このカタルシスをコピーライティングにとう活かすかがひとつのポイントです。

単純に、見込み客との信頼関係構築であれば、そのままカタルシスのあるストーリーを展開すればいいでしょう。
読み手と一緒に、感情の起伏を経験し、信頼関係を積み上げていくことができるからです。

気をつけなければいけないのが、ストーリーにカタルシスがないこと。
この場合は2つです。
つらい思いだけをリアルに描写し…そのまま、解消されることなく終わったとしたら、ストレスを与えるだけで終わります。
殆どの人はハッピーエンドを望んでいるのです。つらい思いだけをさせて、その思いを昇華させないとしたら、それは残酷なことです。

なぜなら…人は、ほとんどの場合そういった思いは昇華されないからです。
冷静に考えてみましょう。イヤな取引先はイヤなままなのです。因果応報というものもありますが、原因と結果の法則は目に見えません。因果律には時間観念が欠けています。

今日あなたが受けたひどい仕打ちに対する報いは20年後かもしれないのです。
その20年後に「ほら見ろ。ざまーみろ」と思えればいいのですが、通常はそんな場面に遭遇することはありません。それが現実です。

そんな現実に人は生きていればこそ、ストーリーの中くらいはカタルシスを体験したいのです。
だからこそ、人は映画を見たりテレビを見たり小説を読むのです。

それは現実ではなくファンタジーだからです。

カタルシスは盛り込まなければいけないのです。

逆に。
嫌な思いもない、そんなストーリーは…いわゆる「やまなし、おちなし、いみなし」といった類のものになります。
一言で言うと、面白くもなんともありません。
相手にインパクトを与え、記憶に残す以上つまらないストーリーは役に立たないのです。

長くなったのでカタルシスの別の使い方についてはまた明日紹介します。

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