※写真はイメージです。
今日は、貧乏性、節約…言い方を変えると、ケチくさい話をします。
気に障る方はご注意下さい。
2年ほど前の話です。
家族と一緒に、大◯屋で食事をした時のことです。
帰り際、レジで店員にこんなことを言われました。
「大戸◯のスタンプカードまたは、Pontaカードはありますか?」
両方ある旨回答したところ、
「ではどちらかにポイントをお付けしますが、どちらにしますか?」
その場で即答しなければならなかったのですが、計算は苦手なので思考を放棄。
なんとなくPontaカードを選択。
会計を済ませ、家に帰る運転中に、頭の中で計算。
会計金額は、約1800円程度。
Pontaカードのポイントだと、100円で1点。
つまり、18点分のポイントを蓄積。
仮に10000円分使うとポイントは100円。
一方。
大戸屋のスタンプカードは、500円ごとにスタンプ1つ。
カード20マス分を貯めると、1食分(一部例外有り)に交換。
仮に1食を850円分とした場合。
500円✕20ポイント=10000円分。
10000円に対して、仮に1食850円と交換。
計算上は、圧倒的に◯戸屋のスタンプカードのほうが還元率がいいことになります。
汎用性ならば、Pontaカード。
還元率なら大戸◯スタンプカード、ということになります。
と、ここまで細かく分析すれば、どちらが得なのかは把握しやすいことになります。
大戸◯を比較的頻繁に使うならば、スタンプカードのほうが圧倒的に得であることは言うまでもありません。
ですが。
会計で突然
「Pontaカードか、大戸◯スタンプカードはありますか?」
とだけ言われたら、判断できないわけです。
先日。某さぬきうどんチェーン点、◯◯製麺で食事をしました。
※◯亀ではない方です。
セットメニューで天丼セットなるものがあります。
うどん並サイズ(290円)にご飯並サイズ(130円)、他に日替わりの天ぷら2種類。
その日は、イカ天(110円)と鶏天(130円)で、合計660円のところをセット価格590円でした。
それはそれでいいのですが、レジで、実に問題だと思うオファーがありました。
「100円追加で、うどんまたはご飯を大盛りにできます」
個人的には実に問題だと感じました。
理由は、選択次第で大きな差が出るからです。
うどん並サイズ290円を大盛りにすると、390円。差額は100円です。
ところが、ご飯130円を大盛りにすると、180円。差額は50円です。
本来50円の差額で大盛りにできるはずのご飯。
それを、セットメニューだと100円追加しないと大盛りにできないのです。
うどんを選ぶかご飯を選ぶかで、50円の差額が出ることになります。
冒頭に書いたとおり、実にみみっちい話ではあります。
ただ、先日テレビでサラリーマンにインタビューして回っている報道シーンがありました。
牛丼チェーン店が、300円→380円に値上げ
これについて、インタビューに応えたサラリーマンは実に怒り心頭。
それでも諦めて牛丼を食べる、という人もいましたが、牛丼に愛想をつかして、290円で1食をすまそうと、さぬきうどんの◯◯製麺を選ぶ人もいました。
たかが50円ですが、ターゲットの懐感覚で考えると、大きな差なのです。
この
「100円追加で、うどんまたはご飯を大盛りにできます」
というオファー最大の問題点。
それは、ご飯並盛り130円、大盛り180円という価格設定を後から知った時に、100円で大盛りにした人は、
「損した」「騙された」
という感覚になるのではないでしょうか。
もちろん、セットメニューなので、50円以上安くなっているのですが、うどんと比較することで、50円損した感覚に鳴ってしまいかねません。
顧客の頭の中にあるのは、
「どうすれば自分にとって得なのか」
ということです。
得…という考え方は人それぞれでしょう。
コストパフォマンスを以って得とかんがえる人もいれば、価格以上の高付加価値の提供を受けることを以って得とかんがえることもできるでしょう。
ジェイ・エイブラハムの「卓越の戦略上級編」にこんな一節があります。
「あなたがどうやるつもりなのかは、彼らにとって問題ではないが、結局 のところ、彼らにとってどんな得になるのか(What’s in it for them WIIFT)を、彼らは知りたいのだ。」
Pontaカードだろうが、大戸◯スタンプカードだろうが、問題では無いのです。
どっちが顧客にとって得なのかを知りたいのです。
それがわかっていれば、こんな案内ができるのではないでしょうか。
「Pontaカードまたは◯戸屋スタンプカードはありますか?大◯屋を毎月X回程度ご利用いただく方であれば、大戸◯スタンプカードのほうが還元率が高いのでお得ですよ」
これは、一石二鳥のセリフです。
ひとつは、顧客に対してリーダーシップを発揮し、どちらがいいのかを導いて上げられたというところです。
もう一つは…この言葉を受け入れて、大戸◯スタンプカードを提出した時点で、一貫性の法則が機能します。
毎月X回以上来店しようとしてくれるでしょう。
または。
適切な選択肢を与えることが、顧客に対していかに得かをわかりやすく明示することができます。
「セットメニューの方は、100円追加でうどん大盛り、または50円追加でご飯大盛りにできます」
このように書けば、とてもフェアなオファーになるのではないでしょうか。
たかが50円、されど50円。
100円払ってうどんまたはご飯を大盛りにする気はなくても、50円払ってご飯を大盛りにしようと思う人は、それなりにいるのではないでしょうか。
適切な案内をすることで、客単価UPに貢献することもできるのです。
どちらが得なのかを、きちんとわかりやすくすることが、顧客への信頼感を演出し、場合によっては来店頻度や客単価UPに繋がるのです。
ちょっとした言い回し一つで、反感を買うこともあれば、顧客に歓迎され売上アップになることもあります。
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まずは改善すべき点を探しだしましょう。
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