先日、ある商品をクレジット決済にて購入しようとした時のことです。
クレジット決済システムが、PayPalでした。
日頃使わない決済システムなので、まずIDとパスワードを思い出すところから始まります。
何回か失敗しながらもログイン成功。
今後は決済しようとしたところ、昔使っていて今は解約したクレジットカードが登録されています。
これでは決済できません。
しかたがないので、画面の中からなんとか
「新規クレジットカード登録」
というリンクを探して、今使っているカードを登録。
これで決済…と思ったら、なんと決済されるカードが変わっていません。
見た限りでは、
「通常使うカード」
の変更をしないと、決済できるカードを変えることが出来ないようです。
意味がわかりません。
通常使うカード「でしか」決済できないのなら、なぜ複数のカードを登録できるのでしょうか。
今度は、その「通常使うカード」の変更をするのにどうしたらいいかわかりません。
5分くらい試行錯誤したものの、やり方が見つからず、購入を諦めました。
その商品を販売している会社のサイトには、Q&Aで、
「PayPalの使い方がわからなければこちらをご覧ください」
「それでもわからない場合にはこちらから問い合わせ下さい」
という回答がなされていました。
言い換えると、PayPalがそれだけ使いにくいシステムだということです。
売り手側は「PayPalは使いにくいシステムである」ということを認識しているのです。
なぜ、そんな使いにくいシステムを使っているのでしょうか。
ネットで、ある記事を読んでいた時のことです。
なかなか興味深い内容だったので、そのまま読み進めていました。
すると、次のページには、
「この先をご覧いただくには、A会員として会員登録(無料)が必要です」
とのこと。
しかたがないので、登録ボタンを押すと、今度は、
「A会員に登録するにはB会員に登録する必要があります。
めんどくさいなぁと思いながら、B会員登録ボタンを押すと…今度は、個人情報の登録です。
氏名住所社名などまで入力したところで、その下に、「年商」「年間マーケティング予算」などがずらずら続いているのを見て、ブラウザを閉じました。
ちょっと想像してみてください。
今回はコンテンツの続きを読むために個人情報の提供が必要でした。
非常に乱暴な例ではありますが、コンテンツ…例えば書籍に置き換えてみた時に、本屋へ行ったところ店員から
「この本無料であげるからあなたの年収教えて」
と言われるようなものでしょうか。
さて、この会員登録の目的は何だったのでしょうか。
年収やマーケティング予算などを知りたかったのでしょうか。
もう一度、その行動を
「何のために」
という問いから見なおす必要があります。
最初の例では、
「商品を買ってもらうこと」
が目的となります。
買う…つまり、お金を払ってもらうことが目的です。
しかも、相手は(ここでは私)は
「欲しい」
と思って、クレジットカードの準備までしています。
なぜ、それでも買えないのでしょうか。
それはPayPalという使いにくいシステムだからです。
調べてみたのですが、PayPalの決済システムは、手数料が安いようです。
つまり、販売者側が、クレジットカード会社に支払う手数料を安くしたいからPayPalを使う、ということになります。
その結果、買い手側が、システムの使いにくさに購入を諦めることになります。
買ってもらう、という目的でPayPalを使うのは、本末転倒になるのです。
後者の例で、コンテンツの続きを読むための会員登録は、何が目的になるのでしょうか。
仮に個人情報の収集とした場合、融資の申込ならば、年収やらマーケティング予算などの情報を提供する理由はあります。
ネットの無料コンテンツを読むために、なぜそこまで大量の個人情報を提供しなければならないのでしょうか。
ではどうすればよかったのでしょうか。
目的をどこに置くのか、ということになります。
例えば、メールアドレスを収集して、メルマガを配信し、その後セールスページに誘導、というネットマーケティングの王道を行くのであれば、収集するのはメールアドレスだけで十分です。あるいは氏名くらいまででしょう。
その後、何かを販売する時に、改めて住所や職場名云々を収集すればいいでしょう。
…という、オンラインセールスにつなげるのが目的であれば、細かい個人情報を集める、というのは目的に反することになります。
あるいは、マーケティング年間予算といった情報を集めることそのものが目的ならば、もっと別の方法を考えなければならないでしょう。
例えば、返報性の法則を活用し、恩を売って売って売って売って売って売って売りまくって、
「ここまでされたら断れない」
というところまで行ってから、あらためてアンケートと称して聞いてみるのがひとつでしょう。
そもそも、
「会員登録」
と称して、メールアドレスと氏名以上の情報をだらだら聞いてくる事自体が、矛盾しているのです。
改めて、それぞれの各ステップごとに、
「それはなぜ?」
と問いかけてみてください。
おそらく、
「なんとなく」
だったり
「意味不明」
なステップが大量に出てくることでしょう。
それらのステップを抜いてみれば、きっと成約率も上がるはずです。
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