「売れないもの」を売るための考え方

「売れないもの」を売るための考え方

「売れないもの」を売るための考え方
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マーケティングさえできれば,困ることはない。
セールスコピーライティングを極めれば,どんなものでも売ることができる。

…こんな愚かなことを,私は考えていたこともありました。

そして,クライアントに対しても,迷惑を掛けたこともあります。

結論から言ってしまうと,
「売れないもの」は,売れません。

 

ここで言う,
「売れない」
とは,2つのパターンがあります。

 

1つ目は,売り手が未熟だから売れない,ということ。
2つ目は,誰が売っても売れない,ということ。

 

1つ目は,割と個人差があります。
例えば,セールスコピーライターとしての私のレベルでは売れないものであっても,業界トップクラスのセールスコピーライターであれば,売ることはできる。そんなことは起こりえます。

ですが,後者のパターンであれば,世界トップクラスのセールスコピーライターであっても,なかなか売ることはできないでしょう。

そして…前者の場合。
私に無理で,業界トップクラスのセールスコピーライターであれば,売れる…ということであったとしても,これは現実的ではありません。

なぜなら,売れない商品を扱っているということは,売れていないのですから,クライアント側にお金はないからです。

そして,凄腕セールスコピーライターであれば,依頼するにあたっても,高額の報酬が必要です。

つまり,結局のところ,「売れないものは売れない」のです。

この点を見極めないといけません。

見極められずに,報酬をいただいてコピーを書き,クライアントに迷惑をかけたことがあります。
あるいは…成功報酬だったとしても,その書いたコピーを使ってチラシ印刷などをして,経費をかけさせてしまった…ということもありました。

恥ずかしい過去の話です。

では,どうすればいいのか。

「それは,誰が売ろうとしても,売れませんよ」
と言う他ないでしょう。

恥を覚悟で,
「私の実力では,それを売ることはできません。もっと実力のあるセールスコピーライターに依頼してください」
と言うことも大切になってきます。

さて。
ここからが本題です。

売れないものは売れません。
それでも,それを売るにはどうしたらいいのか。

前提として,なぜそれが売れないのでしょうか。

 

1.商品自体に価値がない
具体的には,ベネフィット…すなわち,その商品を買ったら,どんないいことがあるのか。
それが特になければ,価値がない商品です。

価値がない商品も,更に分類すると,次のとおりです。

 

1−1.劣化している
例えば,スマホ全盛の今の時代に,ポケベルや自動車電話は売れるでしょうか。
今は遥かに上位互換の商品がたくさんあります。
それよりも高くて機能が劣っている商品など売れないでしょう。
骨董品としての価値を見出す人はいるかもしれませんが,期待薄です。

1−2.ウォンツがない
商品としての性能は優れていたとしても,その優れた商品に価値を見出す人はいない状況です。
有名な例が,通販ビジネスで大成功した,ジョセフ・シュガーマンの開発した,「レーザービーム式ネズミ取り」です。

彼は,この手のガジェット(機械の小道具)が大好き。
「性能が良ければ,売れるに違いない」
と,レーザービーム式のネズミ取りを開発。大々的にキャンペーンを展開して,見事に空振ったそうです。

彼は,通販で,サングラスを2000万個以上売った,凄腕コピーライター。
彼でも,売れないのですから,「売れないものは売れない」のです。
そして,ここでは「ウォンツ」すなわち,「それを欲しいと思わせる」ものがない,ということです。
需要は,ごく普通のネズミ取りで,満たせているのでしょう。

2.ありふれすぎている
誰が扱っても同じような,ありふれすぎている商品を扱っている場合。
いわゆるコモディティ化してしまった商品やサービスを扱う場合です。
このような場合は,顧客も見ず知らずの人よりも,「大手」から買うでしょう。

他にもいくつかありますが,概ね3つに分類しました。

ではこの売れないものを,どうやって売ったらいいでしょうか。

もちろん,
「そんな売れないものを,無理して頑張って売ろうとしても無駄だ」
とあきらめるのがベストでしょう。

ですが,そうもいかない場合は多々あります。

私の実力で思いつく,たった1つの方法があります。

まずは,きちんと売れるものを売ります。
その顧客に,クロスセル…すなわち,追加販売をします。
あるいはリピート販売として「売れないもの」のセールスをすればいいのです。

新規顧客に,売るのはハードルが高いので,一度別の商品を売って,関係を築いてからセールスすれば,買ってもらい安くなる,という考え方でした。

最後に。
2つの観点からチェックしてみてください。

1.「それを売る」のは,顧客のためになるのか

それを買った顧客が,今よりも幸せになれるでしょうか。

上記の1−1は,明らかに買ったら不幸になります。
自動車電話は極端ですが…たまに,ネットなどで,パソコンの広告で,
「このスペックでは,買ったところで,ろくに動かないだろう」
という物が,平然と売られています。

そんな商品は,売るわけにはいかないでしょう。

2.「それを売る」のは,自分のためになるのか

上述の通り,売れないものを追加販売等で売ることはできるかもしれません。
ですが,それは「売れないものをなんとかして売る」ための手段です。

もともと,何か商品やサービスを販売することは,手段です。
それ以前に,なぜ「そのビジネスをしているのか」という目的があるはずです。
とにかく売るためだけになってしまったら,手段が目的化していることになります。

結局のところ,売れないものは売れないのです。
潔く,売れるのものに乗り換えるのが,ベターという結論になります。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

 

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