コピーライティングにおいて、コピー制作の8割が、リサーチだと言われています。
今日は、そのリサーチの内容について、少し掘り下げて書いていきます。
具体的には、全米トップコピーライターの一人、ダン・ケネディは、こんな言葉を言っています。
「顧客の会話に忍び込め」
例えば、あなたは
「何者」
なのでしょうか。
司法書士事務所宛に、たまに掛かってくる、テレマーケティングのセールス電話があります。
電話に出ると、
「株式会社◯◯ですが、所長いますか?」
と尋ねられます。
訊かれて、
「えっと…所長って誰だっけ」
と一瞬考えます。
私が事務所のトップです。
司法書士事務所のトップなので、私が「所長」ということになるのでしょう。
ですが、私は自分のことを「所長」と思ったことはありません。
なぜなら、私は司法書士事務所の名刺の肩書に「代表」と書いてあるからです。
もし、
「株式会社◯◯ですが、代表いますか?」
と言われたら、思わず
「私ですが…」
と言ってしまいそうです。
※前提として、忙しい時に、いちいちセールスの電話を相手にしたくない時に、居留守を使うことがあります。
ですが、「私です」と言ってしまったら、居留守も使えません。
同じように、
「経営者」
「社長」
「起業家」
等など、その人の頭のなかで、自分を指す言葉は何かが一致しないと、反応できないものです。
これが、一つの例です。
その上で、
「会話に忍び込む」
とは、どのようなことでしょうか。
例えば、私はマーケティングのプロであり、コピーライティングによって、売上を上げる専門家です。
ですので、見込み客に
「マーケティングのコンサルティングを行っています」
と、アピールしたらどうなるでしょうか。
全く反応が得られないでしょう。
なぜなら、見込み客の脳内に、「マーケティング」という言葉が無いからです。
よく、「集客」と言っていますが、マーケティングよりも「集客」のほうが、より顧客の脳内の言葉に近いでしょう。
また、同じように見込み客に向かって
「コピーの反応率を上げる」
という表現を、私がしたらどうなるでしょうか。
やはり、同じように見向きもされないでしょう。
「コピー」という言葉も無ければ、「反応率」という言葉もないでしょう。
具体的には、
「チラシを撒くことで、もっとお客様に来てもらう」
という言葉のほうが、顧客の脳内の言葉に適しているでしょう。
こういった、顧客の頭のなかの言葉と、コピーを一致させなければ、コピーで反応してもらうことはできません。
では、どんな言葉を使えばいいのでしょうか。
その方法が、最初に紹介した
「顧客の会話に忍び込め」
ということなのです。
実際に、顧客が使っている言葉をリサーチしなければならないのです。
最初に紹介したとおり、コピーライティングにおいて、リサーチは全工程の8割を占めます。
だからといって、何をどう調べたらいいのかがわからなければ意味がありません。
そのリサーチする内容の一つが、
「顧客の会話に忍び込め」
なのです。
顧客とたくさん話をして下さい。
いろんな話をして、ひたすら聞いて下さい。
自分がしゃべっていてはダメです。
相手がどんな言葉を使うのか、ひたすら耳を傾けて下さい。
場合によっては、録音なども効果的でしょう。
相手の喋った内容の中に、あなたの欲しい言葉が埋もれています。
例えば、
「社長」
なのか
「経営者」
なのか
「起業家」
なのか。
あるいは、
「所長」
なのか、
「代表」
なのか。
コピーを書くときには、
「顧客の会話に忍び込む」
ことを意識して見てください。
意識できている限りにおいては、
「自分本位」
の言葉は使いません。
実際に忍び込めるかどうか…といえば、まず無理でしょう。
だからこそ、事前にリサーチして、十分に言葉を収集しておかなければなりません。
その上で、実際に書く時に、つい普段通りの言葉を使ってしまう…ことにならないように、
「顧客の会話に忍び込む」
ことを忘れずに意識しなければいけないのです。
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