あるFXトレーダーから聞いた話です。
「デイトレードをするために、デイトレードの手法を学ぶだけでは足りない」
とのこと。
何を学ぶべきか…は忘れました。
相場分析と、もう一つ何かだったと思います。
これは、コピーライティングにおいても、そのまま当てはまるな、と思ったので今日のブログの記事にします。
では、コピーライティングで成果を出すために、何を学ぶべきでしょうか。
当然ですが、コピーライティングの基本的なノウハウを学ぶ必要はあります。
例えば、売れるキャッチコピーの型、みたいなものはあります。
その型を学んでみるのも一つでしょう。
あとは、私自身が多用しているのですが、
「迷ったらベネフィットライティング」
と決めています。
何を書くのか迷ったら、ひたすら、その商品やサービスが顧客にとってどんなベネフィットがあるのか。
それを書きます。
では、それだけで、売れるコピーになるのでしょうか。
ベネフィットライティングがきちんと書けていれば、世の中の9割の広告とくらべて差別化できます。
とはいえ、それで売れるとは限りません。
ゼロに何を掛けてもゼロです。
世の中の他の広告が反応率0%だったら、その広告より差別化できていても、0%は0%です。
そんな時に、どうしたらいいのか。
ここで、更にコピーライティングを勉強して、よりたくさんのコピーライティングのテクニックを学べばいいのでしょうか。
経済学の用語で、「限界効用逓減の法則」というものがあります。
限界効用逓減(ていげん)の法則
財1単位の増加から得られる効用すなわち限界効用は,その財の保有量 (消費量) が増加するに伴って低下していくという法則。たとえば2台目の自動車から得る限界効用は1台目の自動車から得るものより小さい。
(ブリタニカ国際大百科事典)
定義【限界効用】
ある財の消費量を増加させていくとき、一単位増えることによって得られる主観的な満足度。
(大辞泉)
定義【逓減(ていげん)】
時とともに少しずつ量や額が減ること。また,減らすこと。
(大辞泉)
要するに、満足度はだんだん減っていく、というただそれだけのことです。
車の例が紹介されています。
車を1台も持っていない人が車を手に入れた時に得られる満足度と、その人が2台目の車を手に入れた時の満足度とでは、後者が少なくなるということです。
これは、学習においても、この逓減の法則が作用します。
コピーライティングを全く知らない人が、コピーライティングについて、ある本から学ぶとします。
次の、2冊目の本を学ぶと…「あ、これ知ってる」「これ、前の本に書いてあった」という事項が増えてきます。
3冊め、4冊目…となっていくと、
「知らない」
ことはほとんどなくなっていくでしょう。
これが、逓減の法則です。
ただ、知っていることが増えたからといって、それを理解して、使いこなせるかどうかは全く別です。
より深く学ぼうと、他の本に手を出せば出すほど、「あ、知ってる」という確率が上がります。
端的に言えば、学べば学ぶほど、知っていることが邪魔になります。
セミナー講師やコンサルタント等をやれば、一度や二度は遭遇したことがあるかもしれません。
何かを教えると、
「あ、それ知ってます」
と言われることがあるのではないでしょうか。
コンサルタントが、目の前のクライアントにコンサルティングするにあたって、必要だと判断した…言い換えれば足りないと判断したから話したことを、
「あ、それ知ってます」
と言うことが、どれだけ愚かなことかはわかるのではないでしょうか。
本当に、その主題について知っていて理解してそれを使いこなして成果を出していれば、コンサルタントはわざわざそこでその話を持ち出す必要はないのです。
「あ、それ知ってる」
と言っている限り、セミナージプシーを繰り返して、成果を出せることはないでしょう。
知れば知るほど、何かを深く理解して実践する邪魔になるのです。
ではどうしたらいいのか。
非常に逆説的ですが、学ぶことです。
それが、冒頭の話に繋がります。
その主題だけを学んでいてもダメなのです。
デイトレードを実践したいならば、デイトレードだけを学んでいてもダメなのです。
コピーライティングを学びたいのであれば、コピーライティングだけを学んでいてもダメなのです。
一流の人であれば、周辺分野の知識を学ぶことが不可欠です。
特に、マーケティングが分からない人は、コピーライティングを実践出来るはずがありません。
コピーライティングを実践するために、マーケティングを学ぶ。
これは一流ではなく二流でも当たり前にやっていることです。
一流、そして超一流の人たちは、何を学んでいるのでしょうか。
それは、映画や小説だと言われています。
特に歴史小説がいいのだとか。
今回はコピーライティングの話でした。
ただ、これはどんな専門分野のどんなテーマでも同じです。
何かを本当に深く学んで実践したいのであれば、「それ以外」からどれだけ学べるかに懸かっているのです。
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