より感情的に,リアルに伝えるコピーの書き方

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より感情的に,リアルに伝えるコピーの書き方
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ある大阪弁の講師が,セミナーで反省の弁を述べていました。
「実はつい言ってしまう『死ね』なんだけど,クレームが多いので,気をつけなければならないと思っています」
といった感じのことです。

定義【死ぬ】
命がなくなる。息が絶える。また、自ら命を断つ。

特に「自ら命を断つ」の命令形としての「死ね」なので…意味としては「自殺しろ」ということになります。
含まれる意味としては,
「お前など生きている価値がない」
「存在自体が害悪だから滅べ」
というような解釈になるでしょうか。

極めてキツイ言葉です。
…文理解釈すれば,ですが。

実際には,文字通りの意味合いではないでしょう。

ネットでいろいろ調べてみたところ,大阪弁の「死ね」は,「大好き」という解釈もあるようです。
文字通り「死ね」という解釈もあれば…「去ね(どっかいけ)」くらいの意味合いで使っているようにも感じます。

私自身が,直接その講師の方の話を聞く限り,この「死ね」を文脈的に解釈するならば,
「いい加減にしなさい」
くらいのニュアンスを感じました。

おそらく,同じ大阪という土地柄の方であれば,もっと直感的に理解できるのかもしれません。

さて,次の言葉は,
「ばか」
です。

定義【ばか】
知能が劣り愚かなこと。また、その人や、そのさま。人をののしっていうときにも用いる。あほう。

これも,そのまま使うと,かなりキツイ言葉です。

さて,ちょっと想像してみてください。

付き合って3ヶ月くらいの若い男女のカップルの話です。
女の子が,次のデートの時に彼氏へのプレゼントを買うために,バイトのシフトを増やしました。
すると,無理が祟って,ダウン。
デートができなくなってしまいました。
お見舞いに来た彼氏が,彼女に対して,なんでこんな無理をしたのかを尋ね,理由が判明。

そんな彼女に対して,彼が
「ほんとに…ばかだなぁ」
と言ったとします。

さて,ここでの「ばか」とはどんな意味でしょうか。
この定義のまま,「ののしりの意図」を込めて言ったつもりは…おそらくはないでしょう,きっと。

もしかしたら,彼がゲスな人で,体の関係だけを求めていて,
「今回のデートこそ…」
と思っていた時に,ダウンしてしまったから,
「ふざけんなコラ」
くらいに思って,
「ほんとに…ばかだなぁ」
と言う,ということはあるかもしれませんが…

私は,周りの人から「カピバラ好き」として認識されています。
…が,カピバラも大好きですが,たいていのげっ歯類が好きです。
私のFacebookのニュースフィードは,カピバラもいっぱい載ってますが…それ以上に,ハムスターだらけ。

さて,そんな大好きなハムスターが,狭い隙間に入り込もうとして,顔だけつっこんで,後ろ足をジタバタジタバタしている様子は,実にコミカルで愛らしい。
ずっとジタバタ頑張っている様子を見て,
「ばかだなぁ」
と思うことがあります。
おそらく,そんなハムスターを見ている私の表情は,ニタニタしていることでしょう。

ここに,
「しょせんはげっ歯類。本当に頭が悪いんだな」
とあざける意図はありません。

同じ「ばか」でも,辞書には出てこない,まったく違った意図を持った言葉になるわけです。

この違いはどうして生まれるのでしょうか。

わかりやすい,一つの基準が,「口語」と「文語」です。

定義【口語】
書き言葉に対して、話すときに用いる言葉づかいをいう。

定義【文語】
もっぱら文章を書くときに用いられる言葉。

そして,文語の場合は,基本的にその言葉の意味そのままが伝わります。

文語で「死ね」だったら,「命を断て」ということになるでしょう。
文語で「ばか」だったら,「本当に頭が悪いな…」ということになるでしょう。

一方。
口語では違う意味として伝わります。
例えば,冒頭のセミナー講師。
彼が「書く」時に「死ね」とは決して書かないでしょう。
懇親会などの砕けた場の時に,冗談で「ほんま,あいつは一遍死ねばいい」という表現だった場合,「自殺しろ」という意図ではないでしょう。

一遍死ね…という時点で,完全に言葉が矛盾しています。
人は基本的に一回しか死にませんから。

口語ならではの表現となります。

恋人同士の例え話でも,同じでしょう。
プレゼントのために無理をした,という前提で,目の前に彼女がいる状況で,
「ほんとばかなんだから…」
と言ったら…いわゆる愛情表現の一つとなるでしょう。

お見舞いに来て,眠っている彼女に「ばか」と一言置き手紙を書いて帰ったら…おそらく次のやり取りは別れ話です。

長々と書いてきました。
口語は,その状況,シチュエーションだからこそ伝わる,辞書の定義には出てこない特別なニュアンスを伝えることができるのです。
どうしても文字数が増える反面,特別な使い方ができるようになるのです。

これを,コピーライティングに活かすなら…文語としてきちんとした言葉遣いを積み重ねていくのも一つ。
ただ,それ以上に「口語」を「書く」という,ある意味矛盾しているかのような伝え方も,1つの方法です。

コツは,コピーライティングで,セールスレターだから,かしこまって「文語」でなければならない,という発想は,捨ててください。

セールスコピーの目的は,「反応してもらう」ことです。その「反応」は,ボタンをクリックしてもらうのか,電話してもらうのか,来店してもらうのか,内容は様々です。

文語をつかって,きちんと文法通りに正確に書いて,整った文章を読ませることではないでしょう。

このブログも,基本的に「口語」です。
「ら抜き言葉」などの砕けた表現は使わないように心がけていますが,私が日頃クライアントを前にしたり,セミナーの場などで話すような口調を文字化しています。

丁寧で整った文章で,コピーを書く。
それが必要な場合もありますが,それだけに凝り固まらないように気をつけてください。

多くの場合,話し言葉のほうが,より感情的に,状況をリアルに伝えることができるのです。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

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