コピーを活かす,見落としがちの要素

コピーを活かす,見落としがちの要素

コピーを活かす,見落としがちの要素
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末期がんで,余命は数日。
そんな方へ,病院まで面会に行った時のことです。
 
 
院内の貼り紙が目に留まりました。
 
「ものわすれと認知症は違います」
 
確か,こんな見出しでした。
 
 
もっと近づけば,貼り紙がよく
見えることでしょう。
 
ですが…
家族の方との待ち合わせ場所から
動くわけにはいきません。
 
 
 
面会を終えての帰り際。
気になった貼り紙を見てみました。
 
 
病院内でスマホを取り出してカメラ撮影…
さすがに自粛したほうがいいでしょう。
 
なので,曖昧な記憶によると,
 
「食事で何を食べたか覚えていないのが物忘れ」
 
「食事をしたことを覚えていないのが認知症」
 
だそうです。
 
なるほど…!
と理解しました。
 
 
まだかろうじて30代の私です。
けれど…最近は,
「スマホ認知症」
などという言葉も目にします。
 
 
他人事とは思えない,
「明日の我が身」
という感じです。
 
 
 
貼り紙の隅から隅までは見ていないので
詳細はわかりません。
 
単なる啓発用ポスターかもしれません。
 
あるいは,認知症の診療を促す,
プロモーション用の貼り紙かもしれません。
 
仮に後者ということで,ここでは
「コピー」
という表現にします。
 
 
さてこのコピー。
なぜ私の目に留まったのでしょうか。
なぜ私の記憶に留まったのでしょうか。
 
 
理由は…
非常に失礼な表現かもしれません。
不快に思う方は,ご容赦ください。
 
 
「背景」
です。
 
すなわち…
その貼り紙を基準に,視界に入る,
ほぼすべての人物が,
「高齢者」
ばかりです。
 
知らず知らずのうちに,
視界を占拠する,
たくさんの高齢者。
 
この方々からの影響を,
無意識に受けていたのです。
 
 
もし,私がカピバラに会いに
動物園を訪れた時に…
動物園内に掲示してあったら,
このポスターは,視界に入ることすら
なかったでしょう。
 
あるいは…
地下鉄の駅構内などに貼ってあったら,
このポスターが視界に入っても,さほど
気にすることはなかったでしょう。
 
 
「認知症」という言葉と,高齢者という「背景」。
親和性があったから,ひときわ注意を惹く,
力を持ったコピーになったのです。
 
 
すなわち…
 
「ものわすれ」と「認知症」の区別を
はっきりと説明できない状況。
 
普段だったら,気にもしないでしょうが,
高齢者ばかりが視界に入る状況下では,
それが「何となく気になってくる」のです。
 
 
 
その結果。
面会を終えて,病院から帰る時に,
足を止めてそのポスターをしっかりと見る。
…という具体的な行動に変わったのです。
 
 
 
コピーが,その力を発揮するには,
ふさわしい
「背景」
が必要です。
 
背景…というものは,無意識に働きかけます。
あまり自覚するものではないかもしれません。
 
背景を,しっかり考えて利用している例が,
テレビなど。
 
 
「権威者」としてのポジショニングから,
大学教授などがインタビューに応じるシーン。
たいていは…本棚が背景になっています。
 
 
もし,背景が…アイドルのポスターだったら,
権威性,台無しです。
 
ここまでわかりやすいものではないにしても,
コピーを活かすには,ふさわしい「背景」が
必要になります。
 
 
考え方は2つあります。
 
1.親和性
今回の例が,親和性です。
そのコピーが目に留まった時に,十分に
興味を惹けるような背景があることです。
 
 
2.違和感
逆に,親和性がなさすぎて,目立つ場合です。
どんなコピーも,見てもらわないことには,
効果がありません。
 
この「違和感」は,「見てもらう」ことに特化した
背景の考え方です。
 
 
極端な例を紹介します。
先ほど紹介した,病院の掲示板。
ここに,アイドルのライブの告知ポスターが
貼られていたら…?
 
強烈な違和感と共に,記憶に残ることでしょう。
 
 
…もちろん,
「ターゲット外」
の人,何十人何百人に見てもらったところで,
効果はないでしょうけど。
 
この,背景に「違和感」を演出するやり方は,
他にもっと上手い例はあるでしょう。
 
 
 
最後に。
死の床にある方に会いに行く。
気が重いと言えます。
 
 
なぜなら…人は,いつか必ず死にます。
ただ,いちいち死を意識していたら,
「今日を生きる」
ことはできません。
 
 
死から目をそらして,目の前のやるべきことに
向き合って,今日を生きます。
 
 
 
ただ,死の床にある方と会えば…
どうしても,死というものを身近に感じざるを
得なくなります。
 
やむを得ないとは言え,気が重くなります。
 
 
 
そんなタイミングで,その際に目に留まった,
今回のコピー。
 
面会を終えて帰る時に…
「まだ興味関心,記憶が残っていた」
から…足を止めて,そのポスターを見たのです。
 
コピーをどこで表示するのか。
背景はどんな様子になるのか。
決して侮れない要素なのです。
 
 
メディアとの親和性,という点では,
こちらの記事が関連しています。
ぜひご覧ください。
 
 
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
 
 
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