コンビニ入口で見かけた摩訶不思議なコピー

コンビニ入口で見かけた摩訶不思議なコピー

コンビニ入口で見かけた摩訶不思議なコピー
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コンビニに一歩踏み込んだ瞬間。
目に飛び込んできました。
 
それが,上記写真の広告。
 
店内に数カ所,
同じようにダンボールの裏に,
手書きで書いたコピーを見かけました。
 
「ああ,頑張っているな」
 
 
販促活動を頑張っている姿。
とても好ましく感じます。
 
特に,コンビニのような,
フランチャイズという
「型にはまった」
ように感じられる業種が,
一生懸命やっているのです。
 
気持ちだけは応援したくなります。
 
…気持ちだけは,です。
 
 
結局,このパンには見向きもせずに,
ファ◯チキを買って帰りました。
 
 
…とはいえ。
熱々のファミ◯キをかじりながら,
どうにも気分はすっきりしません。
 
 
とりあえず,ダンボールのコピーを
撮影したものの,
まったく興味を惹かれるものは,
ありませんでした。
 
コピーをもう一度見直してみましょう。
 
 
 
今,当店でめっちゃ売れてるパンがあります。
 
”ふわふわシュガーマーガリンパン!!”
100円
 
まっ,どこにでもありそうなんですが,
食べ方に工夫が!!!
(劇的に変わります。)
 
くわしくは,スタッフへ!!
めっちゃうまい by店長
 
※投稿の都合で,
画像の一部をトリミングしています。
 
 
 
家族と一緒に,このコンビニに入ったので,
感想を聞いてみました。
 
…このコピーが書かれたダンボール,
存在すら気づかなかったとのこと。
 
 
かなり大きさサイズだったので,
目立つはずだったのですが…
実際には気づかれなかったということです。
 
 
あれだけ目立つコピーの配置。
大きな文字。
特に,コンビニで,ここまでがんばって,
コピーを書いているところは少ないので,
目立って当然。
 
それでも,気づかない人はいる。
 
 
 
 
気づいた私も,
「頑張っているな」
という努力賞的な気分だけ。
 
内容はカケラほども興味を惹かれませんでした。
 
 
 
そもそも,
「手書きのコピー」
だから気づいただけ。
とりあえず,ブログのネタだと思って
撮影だけはしたけれど,
 
結局はコピーを読んでいなかった
 
のです。
 
 
写真を見て,
「ああ,こんなことが書いてあったのか」
と気づいた次第です。
 
 
個人的には違和感満載です。
 
目立っているにも関わらず,読まれもしない。
人によっては,気付かれることすらない。
 
この摩訶不思議なコピー正体は何なのか。
 
 
感覚として,
「違和感」
「摩訶不思議」
というものを,言語化すると,
次のとおりになります。
 
 
1.あからさまな売り込み
 
写真には出ていませんが,
 
「今,当店でめっちゃ売れてる」
 
という最初の1行があります。
この1行が視界に入った瞬間!
 
…スルースキルが発動。
 
人は,広告を見ると,
無意識にスルーするスキルを持っています。
 
これが,瞬間的に発動した,
という可能性が高いでしょう。
 
 
2.場所
 
暇だから,コンビニに行く人は
どれくらいいるでしょうか。
 
 
用もなくとりあえず立ち寄る人は
どの程度いるのでしょうか。
 
 
私は,コンビニに行くことは
あまりありません。
 
行くときは,必ず用があります。
今回は…家族の付き添い程度。
 
…だから,コピーに気づいたのかもしれません。
 
 
 
例えば,「ATMの利用」を目的に,
店内に一歩踏み込んだ瞬間
 
「今,当店でめっちゃ売れてる」
 
と言われても,スルーして当然では
ないでしょうか。
 
実際,家族は存在すら気づかなかったのですから。
 
 
3.拙い「行動への呼びかけ」
 
パンを1つ買うのに,いちいち店員に
問い合わせしなければならない。
 
…これは実に面倒です。
 
 
なぜそこまでしなければならないのでしょうか。
 
私のような,「コミュ障」にしてみたら,
 
「詳しくは,スタッフへ」
 
と言われた時点で,
 
「あ,もういいや」
 
という気になります。
 
 
このように,
 
「頑張っているけれど,
何から何までズレている」
 
コピーだったのです。
 
 
では,どうすればいいのか。
もちろん,正解不正解ではなく,
考えてみることが大切。
 
 
 
もし私だったら…
 
1.パン売り場に設置する
 
入口に設置…ということは,来店客
全てに見せよう…
あわよくば買ってもらう…
という,強欲さが裏目に出たのです。
 
 
もし,パン売り場に,このコピーが
設置されていたら…
 
きっと効果的だったのではないでしょうか。
 
 
2.隠さない
 
「詳しくはスタッフへ」
と言われて,
いちいち店員に話しかけたいコンビニ客など
稀でしょう。
 
「秘密のトリガー」
を使おうとして,空振った感が凄いです。
 
 
初めから隠さずに,
 
「このパンを◯◯してみてください。
ありふれたパンだったはずが…
その劇的な変化はあなた自身で
確かめてみてください」
 
という感じにすれば,
 
「効果に対して」
秘密のトリガーが作動するでしょう。
 
 
3.「虎の巻」プレゼント
 
「ふわふわシュガーマーガリンパンを
購入いただいた方に,劇的なおいしさを
体感できる秘密の工程をまとめた
【虎の巻】を,
もれなくプレゼントします」
 
 
はじめから,このノウハウを書いて印刷して,
プレゼントしてしまった方が,
早いかもしれません。
 
 
顧客に,
「詳しくはスタッフへ」
などと,過酷な行動を強いることを
回避できます。
 
 
 
最後に。
「頑張っている」
ことは素晴らしいです。
 
 
ただ,
「頑張ることが目的」
にはなっていたら,それは残念なことです。
 
 
 
もしこの店長が,
このコピーを書いた後に,
 
店員に
「何人くらい,問い合わせを受けた?」
と尋ねたとしたら,素晴らしいことです。
 
 
POSデータの来客数から割り算すれば,
「反応率」を測定できます。
 
その数字を見れば…きっと
「あ,これはうまくは行っていない」
と気づくでしょう。
 
 
そこで…このコピーをパン売り場に持っていく…
という工夫ができれば…
 
いつか,素晴らしいプロモーションに
つながるでしょう。
 
 
頑張ったことは素晴らしいことです。
あとは,効果測定して,仮設を立てて,改善。
 
これが,
マーケティングで成果を出す,唯一の道
なのです。
 
 
秘密のトリガーについては,
の記事をご参照ください。
 
 
また,今回と似たような
をご覧ください。
 
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
 
 
 
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