ネットとかメルマガとか見ていると、
「煽(あお)らない」
「煽りません」
「煽りは嫌だ」
等などの表現を目にすることがあります。
つい先程も、あるメルマガを見て、
「煽り」
という言い回しを見かけました。
煽りコピーの是非や良し悪し、なぜダメなのか、それでも使うメリットは何か、などについてはこれまでに書いたことがあります。
しかし、そもそも「煽りコピーってなんだろう」という話は書いた覚えがありません。
そこで、今日は
「そもそも煽りコピーって何?」
ということで思うことを書いていきたいと思います。
突然ですが、ここで問題その1。
「3000円の本が、今なら先着50名まで無料で差し上げます」
というコピーは、あなたは「煽り」だと感じるでしょうか。
考えてみてください。
いかがでしょうか。
正解、不正解というものではなく、ただあなたがどう感じるのか。
それだけです。
では次。その2。
「床暖房設置(施工費総額100万円)を先着3名無料」
というコピーを、あなたは「煽り」だと感じるでしょうか。
考えてみてください。
では、次。その3。
「1日15分。誰でも出来る作業で月収50万円突破!」
というコピーを、あなたは「煽り」だと感じるでしょうか。
さて、この1〜3。
あなたはどのように感じたでしょうか。
ポイントは、
「強いメッセージ」
と、
「煽り」
は必ずしも一致するとは限りません。
さらに、別の例を紹介します。
その4。
「整体院用のスマホサイトを、完全無料で手に入れたい人は他にいませんか?」
これはいかがでしょうか。
煽りに感じたでしょうか。
例をたくさん出してもきりがないのでこれくらいにしておきます。
「煽り」と「強いメッセージ」の違いは何でしょうか。
それは根拠の差です。
強いメッセージを出したとして、それを裏付ける根拠が何もなければ、非常に胡散臭いコピーになります。
これを以て、世に言う「煽り」というレッテルを貼られることになります。
例えば、
「一晩で20キロ痩せたい人、他にいませんか?」
だと嘘臭いので、ただの煽りです。
ですが、
「一晩で20キロ痩せたい人、他にいませんか?200人が試したダイエット法は、あなたにも効果があります。
12時間ノーカット映像はこちら」
そこで、200人の顔写真と名前、そしてそのダイエット法を実践してから12時間の動画があり…そこで本当に効果が見えるような映像になっているのであれば…信じる人が出てきます。
信じる人が出てくると、それは「煽り」ではなく、「強いメッセージ」となります。
ということで、答え合わせです。
まずはその3。
「1日15分。誰でも出来る作業で月収50万円突破!」
これは、本当に誰でも出来ているならば、生活保護受給者とか低所得者などといった存在はこの世からいなくなります。
これだけで、明らかに嘘であり、煽りであることは一目瞭然です。
一方。
その2。
「床暖房設置(施工費総額100万円)を先着3名無料」
これは、明らかに嘘くさいような気がしますが、これは実例なのです。
床暖房の施工工程がよくわからなくて不安、という声が多かったので、無料で施行する代わりに、その床暖房設置までの工程全てを映像にして、ホームページにアップしたのです。
その結果、大きく成約率や反応率を伸ばした、という事例です。
※実際に、このように書いてある通りのコピーで集客したわけではありません。
では、その1。
「3000円の本が、今なら先着50名まで無料で差し上げます」
これは、煽りに感じるか感じないかが分かれたのではないかと推測します。
3000円の本が無料!!
それは凄い!
と思うような人の一部が、
「逆にメリットがありすぎて胡散臭い」
と思うかもしれません。そんな人には、「煽り」と感じる人もいるでしょう。
一方。
3000円の本が無料…でも、
「典型的な無料オファーだろう」
と思う方には、特に煽りでもなんでもない、と思うことでしょう。
そして、順番が前後しますが、その4。
「整体院用のスマホサイトを、無料で手に入れたい人は他にいませんか?」
これはいかがでしょうか。
サイト制作を無料…というのは、さすがに胡散臭い、と思う人もいるかもしれません。
ですが、サイトは完全に無料オファーだ、と考えれば、胡散臭いと思うこともないでしょう。
極論を言えば、「煽り」か「煽りではない」か、厳密に定義付けたり区分できたりするものではありません。
敢えて言うならば、そのコピーを読んだ人が、「煽り」と感じるか感じないかの違いです。
ただ、「煽り」と感じさせる要因として、その「強いメッセージに裏付けとなる根拠」があるかどうかです。
マーケティングステップの一つとして、後から収益を得るための、最初の無料オファーだ、と分かれば、そのコピーは「強いメッセージ」すなわち「強いオファー」です。
それは「煽り」とは違う、ということになるのです。
それを踏まえて、強いメッセージを打ち出す際に気をつけるべきこと。
その裏付けをきちんと明確に述べることが不可欠です。
「正直」
に言ってしまうのは、かなり有効な手です。
堂々と下心を出してしまうのもありなのです。
例えば、
「これを無料で提供するのは、この後販売する◯◯を買ってもらいたいと思っているからです。これを無料で手に入れた人の10人中1人くらいは、買ってもらえるかもしれない、と期待しています」
このように書けば、逆に煽りや詐欺っぽい何かではない、ということになるでしょう。
強いオファーと、煽りは違うのです。
最後に、
強いオファーと煽りの、決定的に違う点があります。
煽りは、胡散臭いので、顧客が反応しません。昔は反応したこともありましたが、今は耐性がある…言い換えると、騙されたり嫌な思いをしたので、煽るだけのコピーでは、騙されなくなっています。
一方、強いオファーは、今も昔も変わらず、たくさんの顧客を惹きつけます。
これが目に見えてわかる、決定的な違いです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
飯山陽平