美容商品の話なので,私はあまりよくわかっていません。
髪の毛のドライアーみたいな何かです。
くせ毛の人向けに,髪の毛をストレートに保つ,そんな機器の話です。
熱を持った機器で髪をはさみ,そのまま引っ張る仕組みです。
あなたが男性の読者であれば,
「よくわからないけど,髪がストレートになる仕掛け」
だとご理解ください。
あなたが女性であれば,
「ああ,アレのことね」
と思っていただけましたら幸いです。
では,この髪をストレートにするマシン。
このベネフィットは何でしょうか。
考えてみて下さい。
話は変わります。
MacBookを使っていると,トラックパッドになれて,すっかりマウス離れしてしまいました。
このマウスの話です。
コードレスマウスのベネフィットは何でしょうか。
考えてみて下さい。
コードレスマウスとは,尻尾…もとい,ケーブルがないマウスのことです。
有線で,パソコンに物理的に接続しなくても,作動します。
…だけで終わってしまうと,単なる特徴止まり。
「だから何?」
で終わってしまいます。
パソコンに物理的に接続しなくても作動するからこそ得られるものが,ベネフィットです。
ベネフィットと一口に言っても,大きく分けて,2つあります。
「コードレスマウスは,パソコンに物理的に接続しなくても作動するので,プレゼンテーションの時に,クリッカーの代わりに使うこともできます」
…というベネフィットがあります。
これが一つのベネフィットです。
もう一種類のベネフィットが,こちら。
「コードレスマウスは,パソコンに物理的に接続しなくても作動するので,コードがこんがらがってイライラすることを防ぎます」
というものです。
前者が
「機能的なベネフィット」
です。
後者が,
「感情的なベネフィット」
となります。
では,このベネフィットをコピーに書くとしたら,どちらがいいのでしょうか。
考えてみて下さい。
…相変わらず,ひっかけ問題です。
言えるとすれば,
「両方のベネフィットを書けるなら書いたほうが良い」
というのがベターでしょう。
ただ,敢えて言うならば感情的なベネフィットを,より多めに意識して見る必要があります。
なぜなら,多くのベネフィットは,機能的に偏りがちだからです。
例えば,iPod。
かのスティーブ・ジョブズが,商品発表イベントの時に,
「ポケットに1000曲」
というコピーで売り出しました。
これは,機能的だと言えるでしょう。
話を戻します。
最初の,髪をストレートにする器具。
このベネフィットは何でしょうか。
髪を縮毛矯正を掛ければ,いちいちこんな器具を使わずに済みます。
とはいえ,縮毛矯正を掛ければ,それだけ髪に負担が掛かります。
そこで,
「髪に負担を掛けずに,ストレートヘアを維持できます」
というのが,機能的なベネフィットとなるでしょう。
では,感情的なベネフィットとは何か。
私は,この機器を愛用している方と話をしていた時に,びっくりする一言がありました。
「これがないと,外出する気が起きない」
とのこと。
それだけ,髪がくせ毛だということが負担になっているのです。
最後に。
本当のベネフィットは…なかなか考え浮かぶものではありません。
顧客の何気ない一言の中に,お宝とも言えるベネフィットが埋もれているのです。
今回の,
「これがないと,外出する気が起きない」
という一言。
これが,コピーとして効果があるかどうかはわかりません。
ですが…私がもしこの機器の販売担当者ならば,間違いなく「テスト」してみるでしょう。
それだけ,顧客の言葉には,コピーとしてのパワーが有るのです。
一生懸命,自分自身の頭で考えるよりも,顧客と仲良くなることで,いろいろと話を聞き出す。
その中から,お宝の一言を探す。
そちらのほうが,きっと精度が高いでしょう。
特に,感情的なベネフィットは,開発者や販売者には見えづらくなっています。
顧客へ耳を傾け,探してみて下さい。
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これは危険です。
とはいえ,どうしていいかわからない。
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