東京から新千歳空港へフライトを終え,車に乗り込みます。
空港から運転して,最初の大きな幹線道路に出ます。
すると,道路標識…いわゆる「青看板」に,
「白老 38キロ」
と書いてあります。
この「◯◯ 〜キロ」という表示ですが,国土交通省によると
「案内標識の距離表示の方法は、標識の設置場所から案内している目的地の中心地点までを、道路に沿った距離で表示しています。目的地の中心地点とは、普通、市役所や町役場正面地点としています(以下略)」
とのこと。
つまり,白老町役場まであと38キロ,ということです。
そして私の自宅は文字通り,白老町役場真正面。つまり,自宅まであとちょうど38キロ。
夜遅い時間帯のフライトでようやく新千歳空港につき…車に乗ってほっと一息ついた,その矢先の「38キロ」表示というのは,ちょっと心が折れそうになります。
札幌から返ってくる時も,この38キロで
「まだ38キロもあるのか…」
と凹みます。ナビで80キロ,とか50キロと表示されている時は,ちっともきにならないのに,です。
さて,今日のお題は,大喜利です。
ですが,普通の大喜利ではなく,いくつか「答え」を出します。
「お題」となる「キーワード」を考えてみて下さい。
答え
「帯広まで280キロ」と書いてある,青い標識看板。
答え
「電車の時刻表で,12時台の次の記載が15時台」
答え
「カーナビがないクルマを運転中,次の信号で停まった時に地図で現在地を確認しようと思い…それから2時間ノンストップ」
あとは,先日ネットで見かけた,同じ「お題」の答えです。
答え
「バス通学 一本逃すと 昼休み」
答え
「この番組は関東地方で○月○日に放送されたものです。応募期間は終了しました」
答え
「手を挙げるとバスが停まる」
答え
「セブンイレブンや,スターバックスコーヒーが出店すると,ニュースで報道される」
他にもいろいろあります。
写真の投稿もありました。
さて,この大喜利のお題。
それは,
「【田舎】という言葉を使わずに田舎を表現する」
というものでした。
これがコピーライティングの秘訣です。
どういうことか。
例えば,
「新型iPhone ◯月発売予定」
これは別に大したコピーではありません。
それでも売れます。
なぜなら,それがiPhoneだからです。
この場合,コピーで一生懸命ゴリゴリと売り込みしなくても,勝手に信者が行列を作って買っていきます。
一方。
「りんご 1個150円」
これで売れるでしょうか。
完全にコモディティ化してしまっていますので,安ければ売れるし,高ければ売れません。
では,コモディティ化してない商品は,どんなコピーが必要なのか。
あるいは,どんなコピーだと駄目なのか。
「おいしいラーメン 750円」
これで売れるでしょうか。
ただの自画自賛で,胡散臭さを増すだけです。
きれいな写真を載せて,その原材料に何を使っているのか,とか,どんな味わいなのかをいろいろ書いて…それがコピーと言えます。
つまり,ここでは
「おいしい」
はコピーになっていないのです。
この例ならわかるのに,なぜ
「おいしい」
とか,
「安全」
とか,
「安心」
といった言葉を使うのでしょうか。
ただ胡散臭さを増すだけです。
ではどうしたらいいのか。
それが,さきほど紹介した大喜利です。
「田舎という言葉を使わずに田舎を表現する」
これが秘訣です。
ぜひ,同じように,
「おいしいという言葉を使わずにおいしいを表現する」
あるいは,
「安心」
「安全」
という言葉を使わずに,それらの言葉を表現してみて下さい。
または,あなたが伝えたいメッセージは何でしょうか。
そのメッセージを,その言葉を使わずに表現してみて下さい。
有名なドミノピザのコピー,
「熱々のピザを30分以内にお届けします。間に合わなければお代はいりません」
があります。
これが,もしこんなコピーだったら売れたでしょうか。
「ウチのピザは早く届きます」
早さをアピールしたいのはわかりますが,それが直接的な表現では,メッセージとして価値が無いのです。
直接的なメッセージでもいいのは,先程例に出したiPhoneのように,需要と供給で,明らかに需要に傾いている場合くらいでしょう。
ぜひ,一捻りして,考えてみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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