最強の心理トリガーは何か

最強の心理トリガーは何か

最強の心理トリガーは何か
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心理トリガーとは,人を自動的に反応する仕掛けです。
トリガーとは,引き金を意味します。

その引き金により,人に特定の行動を取らせるものです。

「心理トリガー」という名称がつくかどうかはさておき,思いつくものを片っ端から挙げてみます。

1.返報性
2.一貫性
3.社会的証明
4.権威
5.好意
6.希少性
8.緊急性
9.秘密
10.理由
11.具体性
12.ベネフィット
13.恐怖
14.恥
15.復讐
16.ストーリー
17.裏切り
(以下略)

他にもまだまだあります。
また,「心理トリガー」ではなく「感情のトリガー」も混ぜています。

さて,今日のタイトルは,「最強の心理トリガー」です。

たまたま別の記事を書いていた時に,この数ある心理トリガーの中で,何が最も強力だろうか…と考えてみました。

私も,それなりの歳になり,いわゆる「おっさん」世代ではありますが,やはり「最強」というキーワードには惹かれるものがあります。

そこで,今日は私の個人的な見解に基づき,何が最強の心理トリガーなのかを考察します。

1.使いやすい心理トリガーNo.1
使いやすく,かつ効果が強力な心理トリガーは,やはり「理由」です。
ある非常に実力のあるコンサルタントは,理由が「最強の心理トリガー」だと言っています。

私自身…実は,この理由のトリガーが,最も「使いやすい」トリガーだと思っています。
背景にあるのは,もともと法律職でもあるため,合理的で納得できる理由を考える,という思考パターンに馴染みがあるのです。

ちなみに,この理由のトリガーの背景として,有名な例があります。
かの心理トリガーのバイブル,ロバート・チャルディーニ著「影響力の武器」で紹介されている,コピー機の心理実験の話です。

このブログで,5回以上は紹介しているような気がしますが,はじめての方のために,もう一度紹介します。

行列のできているコピー機の前で、順番を譲ってもらうようにお願いする,ということです。
(1)「コピーを先に取らせて下さい」とお願いしたら、60%の人が承諾。
(2)「【急いでいるので】コピーを先に取らせて下さい」とお願いしたら、94%の人が承諾。
(3)「【コピーを取りたいので】先に取らせて下さい」とお願いしたら93%の人が承諾。

(1)は、理由がないので60%と低めです。
(2)は正当な理由があるので,納得の94%。
問題は(3)です。
(3)は理由っぽいような…でも理由にはなっていません。
それでも(2)とほぼ数字が変わらないのです。

人は「理由」があると,何となく反応してしまう…という性質があるようです。

ということで,こんな理由になっていない理由でも機能するのですから,使いやすさと効果という点では,この理由のトリガーがずば抜けていると言えます。

2.実際によく使われている心理トリガーNo.1
測定したわけではないですので,あくまでも個人的な見解です。
一番良く使われているのが,返報性の法則でしょう。
有名な例では,スーパーの試食などで,ちょっとした恩を提供することでお返しに買ってもらいやすくなる,というもの。

ネットマーケティング全盛の今では,コンテンツマーケティングと称して,コンテンツをどんどん提供しています。これも返報性の法則の一種でしょう。

良く使われている反面,使われすぎて,効果が薄れているようにも感じます。
使う時は,実際に「恩を感じてもらえる」ような…しかも恩着せがましいしないためにどうするか,頭をつかう必要があるかもしれません。

3.説得力No.1
今日のタイトルにおける,「最強の心理トリガー」の「最強」とは何か。
本来は「反応を引き出す」ことが心理トリガーの目的です。ですが,実際にどれが本当に最も反応を引き出せるのか…については何とも言えません。
ただ,説得力というところでは,他を圧倒してずば抜けているものがひとつあります。
これだけ強力で圧倒的な説得力があればこそ,人は行動する…というところで考えると,今日のタイトルである「最強の心理トリガー」といえば,これでしょう。

一貫性の法則です。

ただ,一貫性の法則の法則は割と使いにくいものでもあります。

ちょっと考えてみて下さい。

AさんとBさんが,デートするとします。

1回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。

さて,これでAさんは「時間通りに来る」ということに関して一貫性があるでしょうか,それともないでしょうか。

1回目ですから,一貫性もなにもありません。

ですが。

2回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
3回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
4回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
5回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
6回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
7回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
8回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
9回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
10回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
11回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
12回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
13回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
14回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。
15回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来ました。

さて,16回目のデートで,Aさんは時間通りに約束の場所に来るでしょうか,それとも来ないでしょうか。

きちんと時間通り来るだろう…そう思わせるものがあるのではないでしょうか。

ここでAさんが,
「次のデートも時間通りに来るから」
と言ったらどれだけ説得力を感じるでしょうか。

これが一貫性の法則の威力です。

つまり,一貫性の法則は,いわゆるドラゴンクエスト等のテレビゲームと同じで,ひたすらレベル上げが必要なのです。ドラゴンクエストであれば,敵を倒しつつけて経験値を貯めれば,レベルが上がります。

同じように,一貫性の法則も,一貫性に則った行動を積み重ねれば積み重ねるほど,威力が上がるのです。

そういう意味では,どこまでも強力になる心理トリガーでもあり…かつ使いにくいものでもあります。

今日明日に,強力な威力を引き起こすことはできません。
コピーを書くのであれば,その対象となる商品やサービスの販売者の,生き様や在り方の中に,どれだけ一貫性があるか,ということになるのです。

そういう意味では,最強の心理トリガーはでは一貫性の法則で間違いないでしょう。

ですが,使いやすさと効果という意味で考えるなら,理由のトリガーかもしれません。

今日は具体的にどう活用するか…というよりは,個人的に思う心理トリガーの話でした。

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