少々縁起でもないをします。
12月といえば…訃報が多い印象,ないでしょうか。
興味本位で調べてみたところ,葬儀屋の繁忙期はやはり12月。
12月だけでも,相続手続きの広告を増やそうかどうか,検討しています。
広告を考える際に必要なのは…言うまでもありません。
どんなコピーを書くか,ということです。
コピーは,そのコピーを載せる媒体(メディア)によって,変えなければなりません。
もちろん,商品やサービスの性質によっても,コピーを変える必要はあります。
例えば…水道の水漏れ。
今まさに水が吹き出している,そんな状況下において,どんなコピーが適切でしょうか。
おそらく,ここで,
「美しい春の夕暮れ時,二人の若者が…」
とか,
「私がピアノの前に座るとみんなが笑った…けれど」
などのストーリーコピーをパクリ…もとい,創造的模倣のコピー書いたら,見向きもされないでしょう。
おそらくですが,こんなコピーのほうが反応が取れるのではないでしょうか。
「30分以内に駆けつけます」
とか,
「24時間365日,必ず電話が繋がります」
等。
あるいは,
「緊急の水道工事,承ります」
などの,ストレートなコピーのほうが反応が取れます。
なぜか。
緊急性が高ければ高いほど,広告の反応率は上がります。
それに合わせて,メッセージもシンプルにしないと,緊急性の高い顧客は反応できません。
「二人の若者が…」
などという長いコピーは読んでいられないのです。
では,媒体(メディア)によってコピーを変える,とはどういうことでしょうか。
2つほど紹介します。
1.緊急性
そのメディアを見る人は,どんな状況下においてそれを見るのか。
ということです。
例えば,タウンページなどの電話帳。
このようなメディアは,やはり緊急性が高いといえます。
電話帳を見る時点で,「電話しよう」という意思決定は済んでいるはずです。
2.紙一重の差
電話帳を例にするならば,競合他社がひしめく中で,自社に電話を掛けてもらうためにはどうしたら良いでしょうか。
もちろん,競合の中でも最も優れたコピーを書けばいい,ということになります。
ですが,言い換えるならば,競合よりも紙一重優れたコピーであれば,それでいい,とも言えます。
ダイエットとか健康食品とか化粧品とか…といった,熾烈なシェア争いのある業界ならばともかく,そうでないのであれば,競合よりも,ちょっとだけ良いコピーであれば,自社に電話が掛かってくる可能性が高くなります。
先程の電話帳の例も同じです。
あるいは…私が意識しているのは,広報誌。
広報誌に広告を載せる時に,どんなコピーを書けばいいのでしょうか。
地元の広報誌に,相続手続きに関する広告を載せています。
この広告を作成する際も,
「競合よりもほんの少しだけいいコピー」
「あまり奇をてらったものではなく,わかりやすくストレートなコピー」
を意識しました。
コピーライターとしては,凄いコピーを書いてたくさんの集客に繋げたい…という思いはあります。
ですが,このような寒村…とまでは言いませんが,田舎町で,凄いコピーを書いても,保守的な人たちからは受け入れられないでしょう。
いつでも凄いコピーが必要だ,というわけではないのです。
最後に。
競合よりも,ほんの少しだけ良いコピーを書く。
このもう一つの理由は何か。
例えば,今回の広報誌の場合,他の事務所も広告を出しています。
ということは,「相続に関する広告」は2件出ている,ということです。
そういう意味では,
「相続」
に関して「広告宣伝してくれている」という考えになります。
つまり,他所の事務所が,私のために自腹を切って広告宣伝してくれている,ということになります。
なぜでしょうか。
他所の相続に関する広告を見て…でも実際に少しだけ優れたコピーであるうちの広告の電話番号に電話が来るからです。
過払い金のブームの時も,他所の事務所がテレビCMでバンバン宣伝してくれたので,うちの事務所に予約が増えました。
ライバルよりも,ちょっとだけ優れたコピーを書くと,ライバルの広告宣伝費を自分のために使うも同然の効果となります。
ただし,自分のコピーがライバルより劣っていたら,自社の広告宣伝費を使って,ライバルを宣伝している,ということにもなるのです。
一概に「何がいいコピーなのか」はケースバイケースですので,一言では言えません。
ですが,ライバルよりはいいコピーを心がけたいものです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
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