迷惑メールに来ていたメールを見ていると…
「なんだかなぁ…」
と思うことがあります。
こんな胡散臭い件名の迷惑メール,誰が開封するのだろうか,ということです。
とはいえ,そこで考えてみると,
「なぜ『胡散臭い』と感じたのか,ということです。
理由はシンプル。
こういった迷惑メールの件名にだまされて開封してしまうことを何度か繰り返すことで,学習してしまったからです。
まさに自縄自縛。
とはいえ,笑い事ではありません。
顧客をだまし討ちしよういう気がなくても,このような「騙された」体験を積み重ねた顧客が,様々なものに対して,疑い深くなってしまっているからです。
始末が悪い事に,本来,信ぴょう性を高めているはずのことが,かえって信ぴょう性を下げてしまっているのです。
昔は,
「政府公認」
などというキーワードを迷惑メールでよく見かけました。
「政府」
ですので,一見すると信ぴょう性があるように見えます。
しかし,いまでは胡散臭いキーワードに成り下がっています。
なぜか。
「政府」
といっても漠然としすぎて,具体性がありません。
仮に,「政府」の名を騙った場合,どこが対応するのでしょうか。
この縦割り組織の穴をついた…というほど大げさな話ではありませんが,おそらくどこも何も言ってこないだろう…という目算がにじみ出ています。
今日届いた迷惑メールは,
「厚生労働省認可」
でした。
政府公認よりはマシですが,それでもざっくりしています。
そもそも,悪い意味ですが,迷惑メールによる詐欺は,ある意味「パラダイムシフト」でs.
なぜなら,政府だの厚生労働省だのと名前を出す以上,「そこに嘘はないはず」という思い込みがあります。それ相応の名前を出す以上,もし許可なくその名前を使ったら,大変なことになります。
だからこそ,信ぴょう性や権威があったのです。
あった。
そう,過去形です。
パラダイムシフトというのは,
「そもそも顧客を騙すような詐欺師なのだから,政府機関の名を騙ることに何のためらいもない」
ということです。
1つ嘘をついて騙そうとしている以上,その嘘が2つ,3つと積み重なったところで何ら問題はない…ということです。
だからこそ,このような詐欺師によって,本来信ぴょう性や権威ある「言葉」が穢され,力を失ってしまったのです。
その結果,騙そうとする意図がない,普通にビジネスをしようとしている人たちのコピーまで,胡散臭く感じられるようになりつつあります。
ではどうしたらいいのか。
解決策は,証拠です。
本当に根拠があるのであれば,きちんと証拠を出して,主張すればいいのです。
例えば,本当に厚生労働省の認可があるのであれば,その認可書の写真を見せればいいのです。
さすがに…厚生労働省の認可書を偽造したら,公文書偽造罪です。
「法定刑は1年以上10年以下」
です。決して軽いものではありません。
さすがに,「公文書まで偽造されることはないから,これは本物だ」と感じる可能性はあるでしょう。
…今はまだ。
というのも,上述の通り,罪状を一つ二つ積み重ねることにためらいがない詐欺集団です。
必要ならば,「それっぽく見える」書類の一つや二つは出してくるかもしれません。
ではどうしたらいいのか。
証拠の証拠を。
それが怪しくなってきたら,証拠の証拠の証拠の…
いたちごっこに陥ります。
最終的には,顧客の「センス」に懸けるしかないでしょう。
すなわち,本物と偽物を嗅ぎ分けられずに騙される顧客もいれば,本物にたどり着いて恩恵を受ける顧客もいる,ということです。
広告は…今や顧客まで試される時代になってきました。
最終的には,一貫性を持って,真実と正当性を持って,ビジネスを続けている人が,もっとも説得力と信ぴょう性を得ることになるでしょう。
なぜなら,一貫性を上回る心理トリガーなどないのですから。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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