販売量と価格を決めるための、もう1つの考え方

販売量と価格を決めるための、もう1つの考え方

販売量と価格を決めるための、もう1つの考え方
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今日は、久々にガッツリとテクニック的な話をしようと思います。

先日のことです。ある方と話をしていた時のこと。
ある商品について、2種類のものを用意していて…当たり前のような気もしますが、
「なるほど」
という感じもしました。

それは、箱ごと売るか、箱を開けて、中身をバラ売りするか。
たったそれだけのことです。

要するに販売量が違うだけの話です。

この「販売量」について、素晴らしいプロモーションがあります。
たった1つのセールスレターで、20年以上ずっと売れ続けて1000億円以上の売上をもたらした…といわれています。

世界で最も売れたセールスレターとも讃えられています。

コピーを勉強した人であれば、誰もが知っている、「あの」ウォール・ストリート・ジャーナルです。

「25年前の美しい春の夕暮れ時、二人の若者がいました〜」
というこの書き出しは、(コピーライティング業界においては)あまりにも有名です。
何度も何度も写経(手書きで書き写すコピーの勉強法)をした人もいるでしょう。
もちろん、私も何回も写経して、音読もしました。

その書き出しとインパクトのあるストーリー展開ばかりが注目されていますが、あのセールスレターは、隅から隅まで全てが秀逸なのです。

今日のテーマに合わせて1箇所引用します。

「28ドルで13週間ジャーナルを購読して下さい。そうすれば私たちの説明が証明されるでしょう。これは私たちが提供する購読期間のうち、最も短いオプションですが、ジャーナルをよく理解するには、これが完璧な方法です。もっと長期の購読期間でもっと割引のメリットを受けたいと思う方もいるでしょう。年間購読料は107ドルで定価より20ドルもお得です。最も割引率が高いのは2年間購読で185ドルですー69ドルもお得です!」

マーケティングにおける、販売量における2つのテクニックがあります。
一つがアップセル。ある商品の上位バージョンにアップデートする販売法です。
例えば、1ヶ月分のものを年間コースまとめ売りするのが、アップセルです。

その反対が、ダウンセル。
もともと年間コースでしか売っていなかったものを、1ヶ月分ごとのバラ売りにします。

アップセルをすれば、一度のセールスで高単価、高利益になる、というメリットがある反面、高額故に、「販売数」は下がります。

そのメリット・デメリットを反対にしたのがダウンセル。

1回の販売単価、利益は下がりますが、価格を抑えることで、販売「数」が見込めます。

これは、あくまでも「価格」という額面からの捉え方でしかりません。

額面ととはまた違う捉え方で販売量を決めたのが、ウォール・ストリート・ジャーナルの、先ほどのセールスレターです。

もう一度、前半部分だけ引用します。
「28ドルで13週間ジャーナルを購読して下さい。そうすれば私たちの説明が証明されるでしょう。これは私たちが提供する購読期間のうち、最も短いオプションですが、ジャーナルをよく理解するには、これが完璧な方法です」

日刊ビジネス誌ですので、1日だけ…という売り方も、やろうと思えば出来るでしょう。
あるいは1週間だけ、という売り方もやろうと思えば出来るはずです。

場合によっては、無料お試し購読用として1冊送る、というオファーも、やろうと思えば出来るのかもしれません。

でも、このセールスレターは、
「13週間」(約3ヶ月)」
という売り方をしています。

なぜか。13週間購読することで、
「そうすれば私たちの説明が証明されるでしょう。」
とあります。

もちろん、知識を提供することも、ウォール・ストリート・ジャーナルの一つの目的なのでしょう。
ですが、単に知識だけを提供することだけでは足りません。
「読み続ける」
ことでしか得られないものもあります。

もう1箇所引用します。
「ジャーナルのページというページがすべて、あなたに役立つ魅力的で印象深い情報で埋め尽くされています。日々の個人資産管理のコラムを読み続ければ、あなたは賢明な貯蓄家、よりよい投資家、賢い消費者となることができます。」

【読み続ければ】
「読み続ければ、あなたは読み続ければ、あなたは賢明な貯蓄家、よりよい投資家、賢い消費者となるとなる」
ことができるのです。

そのために、最低13週間はかかる、ということなのです。

1回読んで、
「へ〜」
「なるほどね〜」
で終わるのではなく、場合によっては「社長」になれるくらい
「読み続ければ、あなたは賢明な貯蓄家、よりよい投資家、賢い消費者」
になるだけの価値ある情報を提供する。
そのための「販売量」なのです。

販売量を決める時に、単に価格や売りやすい量、わかりやすい基準で決める人がほとんどです。
ですが…それは本当に適切なのでしょうか。
顧客にとって、得られる価値から逆算した、販売量と価格、という決め方もあるのではないでしょうか。

顧客視点に立って、顧客が得られる価値にスポットを当てた販売量を設定した。
だからこそ(もちろんそれだけではありませんが)このウォール・ストリート・ジャーナルは売れ続けているのではないでしょうか。

これをあなたがどう活かすのか。
まず、メニュー表を見てください。
そして、メニュー表の販売「量」を見て、その販売量が顧客にとって適切なのか、もう一度考えてみてください。
必要であれば、見なおしてみるのも一つでしょう。

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
量としては問題ない、顧客にとって価値ある販売量だ。
…でもなかなか売れない。そんな時は、こちらの勉強会に参加して、コピーを見なおしてみてください。

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