先日,友人がフェイスブックでシェアした,ある記事を見てのことです。
「文字入力マニア」が,どんな道具を使っているのか,という内容でした。
私自身はそこまで膨大な文字入力をしているわけではないのですが,それでも
「ライター」
の端くれとしては,気になるところです。
実際に読んでみると…マウスはその記事に紹介されていたものを私も使っていました。
ですが,そこで紹介されていたキーボードは知りませんでした。
そこで,さっそくヨドバシカメラで注文。
届いてから数日経ちます。
まだ慣れなくて,タイプミスもまだ多いのですが,いい感じに文字入力しています。
ここで登場するのが,もはや職業病でしょうか。
「私はなんでこのキーボードを買ったのか」
と,自分の心の中を検証することです。
改めて,私は何でこのキーボードを買ったのでしょうか。
単純に,男として,この手のガジェット(小道具)が好きだ,というのが一つの理由です。
では,別の理由として2つほど考えられます。
1.我慢していたことに気付いた
今使っているデスクトップパソコンは,DELLのものです。
買ったときに標準搭載されていたキーボードを使ってきました。
ですが,このキーボードが何とも打ちにくい。
かつては,伝説の「親指シフト」打法を嗜んでいたこともあった身です。
キーボードは富士通のものを10年以上ずっと使ってきました。
パソコンが壊れて,DELLのパソコンに切り替えた後も,キーボードだけは富士通のものを使い続けてきました。
ですが,そのキーボードも壊れてしまい,やむを得ず標準搭載のキーボードを使い始めたら,実に打ちにくい。
それでも我慢して使い続けていました。
そんなある日,どうしても使いたいソフトがあり,Windows版はなかったので,Macデビュー。
Macbookを購入したところ…驚くほど,キーボードが使いやすい。
文字入力がはかどるため,それ以降はほとんどブログの記事をMacbookで書き続けてきました。
ですが…ブログ記事くらいなら問題ないのですが,一部のソフトは,どうもMacbookだと使いにくい。
特に,WordやExcel,PowerpointなどのOfficeソフトを使うときは,WindowsPCのほうが扱いやすいこともあって,打ちにくいキーボードにイライラしながら文字入力していました。
そんな中で先日,「文字入力マニア」向けの記事を読んで,
「打ちにくいことに我慢していた」
ことに気付いたのです。
今までは,何となく我慢していましたが,そこで気付いたので,欲しくなったのです。
2.アイデンティティ
もう一つの購買意志決定要因が,このアイデンティティ。
10年以上前のことです。
司法書士が140万円までに限定して,弁護士と同じように法廷に立って弁論できるように,権限が拡張されたときのこと。
権限が拡張したからといって,すぐにそれができるとは限りません。
そこで,事前に研修を受けたのですが,そのときの会話は良く覚えています。
いわゆる「少額訴訟」とよばれる制度があります,
これは一般の方が,弁護士や司法書士を雇わずに自分で訴訟できるように,訴訟手続きが簡素化されています。
その一環で,訴状もひな形テンプレートがあらかじめ裁判所窓口に用意されるようになりました。
そのひな形に印刷されている指示通りに書いていけば,訴状ができあがる,というものです。
…という話を研修中に聞いて,受講生のある司法書士が,
「では私たちもそのひな形に基づいて訴状を書けばいいんじゃないですか?」
と質問。
裁判所関係者の研修講師は,
「それってプロの仕事ではないですよね」
とのことでした。
さて,
「プロの仕事」
をするために,何が必要なのか。
それは…自分に合った適切な道具です。
例えば,司法書士や弁護士ならば,大量の法律専門書籍がプロの道具でしょう。
グラフィックデザイナーなら…専門ソフトでしょう。
大工さんだったら,金槌やのこぎりなどが道具となります。
「弘法筆を選ばず」とはいえ,よい道具を使えば,よい品質の生産物ができることは言うまでもありません。
では,コピーライターの道具はなんでしょうか。
いくつかあります。
一つは,スワイプファイル。過去に成功した広告集などです。
あとは,ペン。アイディア出しの時は,手書きが鉄則です。
そして,最後は文字入力する以上,当然パソコンは必須です。
ですが…パソコンと一口に言ってもいろいろあります。
私の場合は,ブログやニュースレター執筆もあるので,それなりの文字量にはなります。
そこで,思ったのです。
「プロのコピーライターとして,使えないキーボードにイライラしているのはプロととしていかがなものか」
そう思ったら…買わずにはいられませんでした。
なぜなら,ここでキーボードを買わないということは,自分がプロのコピーライターだと言うことを否定していることになりかねないからです。
さて,購買意志決定要因2つを紹介しました。
これをどう生かせばいいのでしょうか。
1つは,顧客が無意識に我慢しているものがなにかをリサーチすること。
私の場合は,DELLのキーボードでは打ちにくい…ということを我慢していました。
我慢していて,解決策までは思い至らず,ずっと同じキーボードを使っていたのです。
より打ちやすいキーボードを買う,という解決策は思い浮かばなかったのです。
顧客が無意識に我慢しているものは何かを探して,解決策を提示してあげて下さい。
もう一つはテクニック的ですが,
「あなたは●●ならば,これを買って当然」
というスタンスでのセールスとなります。
後者はともかく,前者は工夫すればとても使えるコピーの技術となります。
ぜひご活用下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
飯山陽平
追伸
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