こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日も,
桜の話です。
前回,
桜は,人生の主要な出来事と
結びついて美化されているから。
文化伝統に結びついているから。
なんて話をしました。
今日は,
もうひとつだけ…
今日の話は桜に限ったことでは
ないのかもしれませんが
少し考えておきたい内容です。
以下,お付き合いください。
改めて桜はなぜ綺麗なのか
3月31日。
歯科医からの帰りに,
夕暮れの桜を見て,
いろいろと思うことがあり…
前回の記事を書きました。
<参照>
今日もまた
歯科医の帰りに…
同じ場所で桜を眺めようとして…
愕然としました。
すでに,
散っていたからです。
前回の記事で
私の人生の大きな転機と…
その出来事を彩る
桜ソングをひとつ紹介しました。
今日も,
もうひとつ,
私の大好きな桜ソングを
ひとつ紹介します。
森山直太朗の桜です。
私が学生時代,
コンビニでバイトしている時に,
店内ラジオから流れてきて…
なんて美しい曲なんだ…と,
店長の目を盗んでは
手を止めて,聞き入った記憶があります。
もちろん,
旋律や歌声も素晴らしく…
近年では,
ある高校の卒業式に
サプライズでライブ中継出演して
話題になりました。
私個人としては…
曲も声も綺麗ですが,
何よりも
「歌詞」
が綺麗な曲という認識です。
さくら さくら 今、咲き誇る
刹那に散りゆく運命と知って(引用 さくら(独唱)アーティスト 森山直太朗)
この「刹那」という言葉の意味,
ご存知でしょうか。
仏教用語における
時間の最小単位だそうで…
指を1回弾く時間の65分の1
くらいとのこと。
転じて,
極めて短い時間という意味合いで
使われます。
桜の咲いている時間を
「刹那」と表現する美的感覚。
分野は違えど,言葉を扱うことを
生業にする身としては
嫉妬することすらできず
ただ…憧れますね。
話を戻します。
そう…
桜の咲く時間は
刹那の間なのです。
先日…
歯科医の帰りに,
桜の花びらを見て…
なんて「綺麗なんだ」…
と思うと同時に…
「近いうちに,
桜がきれいなところ,
このあたりにあるか探して
見て回るのもいいな…」
と考え…
4日後の今日。
歯科医の帰りに,
散ってしまった桜を見て,
愕然としたのです。
桜はなぜ綺麗なのか。
刹那の間に散ってしまうからです。
そう,
「近いうちに」
なんてないのです。
もしかしたら,
強い雨風の日と
満開のタイミングが重なって,
…満開の桜を見ることなく,
その年は終わってしまうかもしれない。
そして…
桜はとても繊細な樹木。
野菜や果物みたいに
品種改良して
年がら年中…ということもできない。
たまに,
「狂い咲き」
の話はありますが。
基本的に,春に…
刹那の間に咲き誇る。
その時にしかその美しさを
鑑賞することができないから…
桜は特別に綺麗なのでしょう。
さて。
刹那なのは,
本当に桜が咲き誇る間なのでしょうか。
もしかしたら…
人生そのものも…
刹那のうちに,駆け巡って
終わってしまうかもしれません。
いつか終わりを前に…
「そのうち」
なんてものはなかった,
ということを思い知ることでしょう。
私は…
今年こうして桜を,
じっくりと眺めることを
「そのうち」
と,先送りにしてのがしてしまいました。
来年はそうならないように…
と思いつつ。
私に来年はあるのでしょうか。
未来を保証することなど
誰もできません。
明日には…
外を歩いていて,
車にはねられて他界なんてことも
あるかもしれない。
今晩,眠りについて
そのまま二度と目が覚めないかもしれない。
わあたしに限ったことではなく
人間はいつか必ず死を迎える存在である以上,
未来に保証はない…なら,
どうすればよいのでしょうか。
その答えは,
あなたに委ねます。
もしあなたが…
まだ桜を楽しめる地域にいらっしゃるなら,
ぜひ,これを機会に
桜の刹那の綺麗さを堪能してみてください。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平