ここ最近、何人かの経営者と会って、いろいろと話を聞く機会がありました。
話を聞いて、悩むを抱えていることもあるので、無料で教えられる程度の話をして、簡単な解決策を提供しています。
1ヶ月後に…また別の機会に会った時に、
「先日の件、どうなりましたか?」
と尋ねると
「いや〜忙しくて、まだ何もやっていないんだよね」
今日のタイトル、
「売上が上がらないのは誰のせい?」
としました。
ただ、売上だけに留まりません。
様々な問題を含みます。
表層の問題は、
「経営者は忙しすぎる」
ということです。
忙しくて、コンサルティングなどで解決策を提案して、納得してもらったとしても
「実行」
してもらえないのです。
似非コンサルタントならば、それでも問題ありません。
なぜなら、解決策を提案して、納得してもらって、お金をもらっていますから。
実行しないのは、本人の責任です。
「売上が上がらないのは、あなたのせいです」
となります。
ただ、あくまでも「表層の問題」です。
問題の本質はさらにその奥にあります。
ただ、それについては、人それぞれ。
一番奥の、本当の問題には踏み込みません。
今日の問題。
それは、
「なぜ実行できないのか」
↓
「なぜ忙しすぎるのか」
ということです。
原因は、ただひとつ。
優先順位の問題です。
この売上の問題を解決するか、別の目の前の問題を解決するか。
それを無意識に選択しているのです。
例えが不謹慎ですが、大切な人が危篤や重体になったら、目の前の仕事を放り出して、病院に駆けつけるはずです。
「いざとなれば目の前の仕事は放り出せる」
のです。
つまり、人は全て自分で選択して、行動しているのです。
ダン・ケネディは、客層の悪いことを嘆く人に向かって、
「だれが、あなたに銃を突きつけて『私を顧客にしろ』と脅しているのですか?」
と言っています。
その顧客を選んでいるのは自分自身だ、ということなのです。
同じように、すべての仕事は、自分で選んでいるのです。
まずは、その点を自覚して下さい。
そうしないと、タイムマネジメントなどで、時間管理技術を身につけたら…さらに忙しくなるだけでしょう。
自分で選択していることに気付いてから、改善策を考えて下さい。
例えば、同じ仕事を、より短く終わらせるにはどうしたらいいのか、を考える、などです。
方法論は、いろいろあります。
ただ、どんな方法論も、間違った意図の上に行われたら、望ましい結果には繋がらないのです。
さらに掘り下げます。
なぜ、今忙しいのか。
それは自ら選択しているから、でした。
では、なぜ忙しさを選択しているのでしょうか。
別の言い方をします。
なぜ、コンサルタントのアドバイスを実行できないほどの忙しさを、敢えて選択しているのでしょうか。
ここが、ある意味根深い問題です。
これが「正解」とは限りません。
ただ、当てはまる人はいるでしょう。
理由の一つ。
それは、
「嫌いだから」
でしょう。
例えば、コンサルタントからアドバイスを受けた内容が、気に食わないとします。
けれど、
「社長たるもの、コンサルタントのアドバイスは気に食わなくても、採り入れる姿勢を見せて寛容さをアピールすべし」
などという意図があったとしたら…。
コンサルタントのアドバイスに、
「なるほど」
と口では言います。
そして、
「忙しくて実行できませんでした」
となるのです。
時間を作ってしまうことに不都合があるのです。
時間を作ってしまうと、見向きしたくない何かがそこにあって、でも目を向けざるを得なくなります。
目をそらすことができないならば「忙しくする」ほうを選択しているのです。
「売上が上がらないのは誰のせい?」
適切な解決策を知っていながら、それを実行しないならば…それは誰のせいなのか、それは本人が一番わかっていることでしょう。
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