こんにちは。
札幌市近郊を中心に活動する集客代行業,
アップスタッツ経営研究会,
セールスコピーライターの飯山です。
iPhoneの最新モデルが発表になりました。
現行の最新機種が,
7もしくは7sで,
新しく8と,Ⅹが発表されたようです。
2ヶ月前に,
ガラケーからようやくiPhone5sに
切り替えた身としては,
最新機種に追いつくのはいつになることやら…
という感じです。
ですが,本当に熱狂的なファンであれば,
また前日あるいは数日前から
徹夜で店舗前に並んで行列を作り,
発売と同時に機種変更するのでしょう。
さて,そんなファンのために,
特別プログラムがあるそうです。
アメリカのスプリント社では,
「iPhone Forever」なるプログラムがあり,
月額22ドルを払い続けることで,
常に最新機種を使うことができるのだとか。
さて,今日のテーマは
「本質的な価値ではない価値」
です。
よく意味の分からないタイトルかもしれません。
消費者は,
基本的にベネフィットが欲しくて,
商品やサービスを買います。
ベネフィットという言葉を,
別の言葉に置き換えると
「価値」となります。
では,価値とはなんでしょうか。
定義【価値】(明鏡国語辞典)
物事や行動がどれくらい有用であるかという程度。値打ち。
経済学では,商品の価格を規定する本質となるものをいう。
さて,電話の価値は何でしょうか。
電話の本質的な価値は「通話できること」と言えます。
つまり,話せればいいわけです。
では,iPhone5sと,
この最新式のiPhoneⅩとでは,
通話機能にどれだけ差があるのでしょうか。
通話の差は…
キャリアによって変わります。
つまり,
極論を言えば,
あまり機種そのものでは差がつく
わけではありません。
iPhone5sでは
通話できないエリアでも
iPhoneⅩだったら通話できる…
ということは,
おそらく起こらないでしょう。
通話の音質は…
改善するのかもしれませんが,
その音の良さをどれだけ認識できるかどうか。
それは使い手の耳のレベルに左右します。
私は…おそらくイヤホンをしても気付くかどうか,
でしょう。
つまり,電話の本質的な価値である
「通話ができること」という点では,
さほど変わることはないと言えます。
けれども,新商品が発売されるたびに,
徹夜して行列に並んだり,
毎月22ドル払って
常に最新式を手に入れたい…という人はいます。
価値は変わらないのに,です。
これが「本質的な価値ではない価値」です。
商品そのものの,
本質的な価値だけでは,
新たな需要な欲求を作り出すことには
つながらないのです。
ここでは,
最新式の新機種だからこそ
得られる何らかの価値はあります。
その価値が,
「本質的な価値ではない価値」なのです。
具体的には何か。
例えば,人は新しいものが好きです。
…ということは,
「新しいもの,新製品を使っている」
ということで満たされる欲求があるのです。
あるいは,
ボロボロの古いiPhoneを使っている人に対して,
最新機種iPhoneⅩを見せびらかしたい…
という欲求があるかもしれません。
あからさまに自慢するかどうかは別ですが,
人間の根源的欲求の一つに,
「他者を上回りたい」
というものは確実に存在します。
もちろん,個人差はありますが。
実際…
おそらく10年くらい前のことだと思うのですが,
ある営業担当が事務所を来訪。
「先生,iPhone買ったほうがいいですよ」
と,30分くらい,
延々とiPhoneを自慢して,
何一つ商談もせずに帰っていった,
ということがありました。
当時は私の中でまだ,
iPhoneどころか,
iPodだったこともあり,
「この営業は何がいいたいのだろうか」
と,ひたすら混乱しただけの30分でした。
もちろん,
会社に報告して,
その営業マンを出禁にしたのは
言うまでもありません。
それはさておき,
取引先の機嫌を損ねてでも,
自慢したい,
という欲求あるいは衝動があるようです。
これは…通話という本質的な価値ではないでしょう。
そして,
おそらく本質的な価値だけで勝負するならば,
どんどん「コモディティ化」して,
価格が下がります。
本当に通話しかできない
ガラケーを愛用する人はまだまだたくさんいます。
ですが,ガラケーそのものでは,
高価格帯としての取引は難しいでしょう。
今回のiPhoneⅩは,
10万円以上もするのだとか。
この本質的な価値ではない
価値を提供しないと,
とても電話で10万円以上…
という値段は付かないのです。
もちろん,
30年くらい前の携帯電話だったら,
10万円はしたかもしれませんが。
商品力だけで勝負すると…
絶対に勝つことはできません。
資本力をはじめ様々なリソースで上回る
大手には勝てないでしょう。
だからこそ,
中小企業としては,
この本質的な価値以外に,
どんな価値を提供できるのか。
これを考え続けなければ,
価格を維持することはできないでしょう。
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セールスコピーライター 飯山陽平
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