広告の反応を引き上げる「セグメント」の基本

広告の反応を引き上げる「セグメント」の基本

広告の反応を引き上げる「セグメント」の基本
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定義【セグメント(segment)】
分割すること。区分。部分。

今日は,マーケティングにおいて基本中の基本,「セグメント」について,解説します。

ちょっと想像してみてください。
一人暮らしの女性向けに,中年男性向けのビジネスグッズのDMが届いたとします。
DMを開封した時,女性はどんな気分になるでしょうか。

そのまま,そのDMを放置して…その女性の恋人が尋ねてきて,そのDMを発見。
男性が浮気を疑って…そのまま灰皿を振りかざして…となると,今はもう知っている人も減ってきたである,伝説の「火サス(火曜サスペンス劇場)」の世界です。

DMが殺意を引き起こす…さすがにここまでいくと完全にファンタジーです。
ここでいう,DMが殺意を…という滑稽な話は,一人暮らしの女性向けに中年男性向けのビジネスグッズのDMを送るくらい滑稽な話です。

ただ,滑稽で済めばいいのですが,会社存亡の危機に,乾坤一擲の大勝負でDMをばらまいた先が…これだったら,あまりにも目も当てられません。

定義【乾坤一擲(けんこんいってき)】
さいころを擲(な)げて、その1回だけの賽(さい)の目に、天が出るか地が出るかを賭(か)けることをいう。「乾坤」は天地のこと。「一擲乾坤を賭(と)す」ともいい、運を天に任せて、のるかそるかの大勝負をすることをいう。

さて,セグメントの解説は,あまりにも面白みがない話なので,少しファンタジーを織り交ぜてみました。
これで,セグメントを間違えると,あまりにもイタイ話だ,ということが伝わりましたら幸いです。

本題に入ります。
セグメント(区分)は,顧客の区分です。
いくつか種類がありますので,紹介します。

1.デモグラフィック【demographics】(DBM用語辞典より)
人口統計学的属性。
顧客データ分析の切り口のひとつ。デモグラフィックは人口統計学的属性、つまり性別、年齢、住んでいる地域、所得、職業、学歴、家族構成などその人のもつ社会経済的な特質データ。

7〜8年ほど前でしょうか。
債務整理や過払い請求を,目一杯手がけていた頃の話です。
事務員が,空き時間に集客活動をして,成約したら,給料に歩合を載せることにしていました。
そこで,事務員が集客用のチラシを,公営の集合住宅にまとめてポスティング。
すると…かなりの数,集客することができました。

この場合,公営の集合住宅…という,一定の所得以下の人が集まるところに,「債務整理」というサービスで宣伝したので,デモグラフィックとしては一致していたため,集客が実現した,ということになります。

ただし,「債務整理」というサービス柄,ある程度は仕方ないにしても,このポスティングから来るクライアントの客層の悪さには閉口。事務員には,公営住宅にポスティングしないように,と指示しました。

集客,という結果だけを見れば,これは上手く行くデモグラフィックの活用法です。
もし,デモグラフィックで失敗する…といった場合は,どんな状況でしょうか。

同じように,この公営の集合住宅に「洗車サービス」のチラシをポスティングしたらどうなるでしょうか。

かつて,私が洗車サービスに困って…地元の知り合いに,どこかいいところを知っているかどうか尋ねたことがあります。
その人は,公営の集合住宅在住。
「いつも自分で洗車しているからわからない」
ということでした。

単純に,公営の集合住宅が良いか悪いか,ということではなく,公営の集合住宅に住むような方は,それくらいの作業は自分でやってしまい,コストを掛けないようにする確率が高い,ということでしょう。

もし,公営の集合住宅に洗車サービスのポスティングをしたら…散々な結果に終わるでしょう。

デモグラフィックは,検索エンジンなどでも大活躍しています。
よくあるのが,地域名+サービス名,などの検索キーワード。
これも全てデモグラフィックの活用です。

2.サイコグラフィックス【psychographics】(DBM用語辞典より)
心理学的属性。
ライフスタイル、行動、信念(宗教)、価値観、個性、購買動機、あるいは商品使用程度によって顧客を分類するための基準。一般に購買者の心理的要因を総評している言葉。

例えば,買い物する時に◯◯産だから買わない,とか日本製だから買う…というのも,このサイコグラフィックスの一環でしょう。

サイコグラフィックスは,極めて重要です。
デモグラフィックスだけでは,反応を引き出せないことも多々あります。
例えば,集客。
集客に関するサービスは,一定の信念や価値観の人には,どうやっても売れません。それは,
「良い商品,サービスであれば,自動的に売れるようになる」
というもの。

この理屈で行くならば,一番売れているものがもっとも良い商品だ,ということになります。
究極的には,マクドナルドのハンバーガーが,世界一だ,ということになるでしょう。
それくらい常軌を逸した信念や価値観となります。

人の信念や価値観を変えるのは大変です。
昔から「過去と人は変えられない」とはよく言ったもの。
本当に変えられないかはさておき,ビジネスということであれば,集客サービスを売るならば,このような人を避けて通るほうが無難でしょう。

では,どんな人が,サイコグラフィックス的に合っているのか。
単純に,広告宣伝している会社…となります。

3.デモサイコグラフィックス
基本は,コレです。
デモサイコグラフィックスと,サイコグラフィックスの両側面から絞り込みを掛けた対象が優良な見込み客,となります。

4.アフィニティマーケティング
これは,ダン・ケネディから習ったコンセプトです。

定義【アフィニティ(affinity)】
①親近感。親しみ。
②類似性。類縁関係。

例えば,同じプロ野球チームのファンだ,とか同じ地域,同じ大学の出身だから…親しみを感じる,というアプローチです。
先日,あるサービスの販売において,セールスマンから,
「同じ大学出身なので,ぜひ応援したいと思って,特別価格です」
といったアプローチを受けました。これがアフィニティマーケティングです。

私相手だったら…カピバラがどれだけ好きなのか,とアプローチされたら何でも買ってしまいかねません。

以上,いくつかのセグメントを紹介しました。
セグメントを狭めれば狭めるほど,全体の母数は減る反面,反応は高まります。
究極のセグメントは…ラブレターです。

Aさん宛に書いたラブレターを,Bさんに渡したら,大惨事…ということは想像できるでしょう。
それくらいに絞り込んだ相手に対して思いの丈を伝えるからこそ,心が動くのです。

今の時代,ラブレターという語彙がどれだけの人に伝わるかはわかりませんが…

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平

追伸
2〜3通りしか集客法を知らない。
どうしていいかわからない。そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。

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