ここぞという時の威力

ここぞという時の威力

ここぞという時の威力
読んで役に立つ,学びがあったと思った方は「いいね」やシェアをお願いします。

平成28年。
大相撲5月場所。
たまたま見ていたある取り組みで、非常にインパクトがありました。

それは、大関琴奨菊と、前頭筆頭宝富士の一番です。
取り組み自体は一瞬で終わりました。
立会いの際に、宝富士が変化をしたのです。
すなわち、正面からぶつかり合うことを想定していた琴奨菊は、サッと脇に動いた宝富士の動きに対応できず、そのまま転がっていきました。

この立会いの際の変化は、いわゆる奇策の一つであり、議論の的になっています。
特に番付が上がると批判される要因にもなります。
格下であったとしても、力と技のぶつかり合いを期待した観客にしてみれば、奇策の結果一瞬で終わる取り組みは興ざめです。

とはいえ、ここではこの変化の是非を議論しても仕方がありません。

では、なぜこの琴奨菊は立会いの変化に対応できず、なすすべがなく敗れたのでしょうか。

実際、琴奨菊はここ一番の時に立会いの変化で破れています。
翌々日も、別の力士から全く同じ手口で転がされています。

琴奨菊は大型の力士であり力があり…まともにぶつかりたくない…という意向もあるのかもしれません。
ただ、決定的な要因があります。

大関を破ったということで、宝富士のインタビューがありました。
そこで、こんなやり取りがありました。

インタビュアー「立会いの変化は珍しいですね」
宝富士「初めてです」

つまり、宝富士は入門して角界に入って初めて、立会いの変化をしたのです。
初めてだったからこそ…ただでさえ立会いの変化に弱い琴奨菊は対応できなかったのでしょう。

ちなみに、翌々日に同じ手口で敗れた時も、変化した力士はほとんど変化をしたことがない力士だったのだとか。
琴奨菊と言えば変化をすれば勝てる…というイメージが出来てしまったのかもしれません。

2016年5月27日。
歴史的な出来事がありました。
原爆投下国であるアメリカ合衆国の大統領、バラク・オバマ氏が、被爆地である広島を訪れたのです。
内容や歴史的意義については、各種報道をご覧ください。

私自身も報道を見ようとしてテレビを付け…驚愕しました。
あまりに驚いて、しばらく動きがなく、呼吸も止まっていました。

なんと…「あの」テレ東が。繰り返します。「あの」テレ東が、報道特番を組んで、この様子を報道していたのです。

テレ東ことテレビ東京の伝説というものがあります。
例を出すならば…

湾岸戦争 →ムーミン
阪神・淡路大震災 → ムーミン再放送
9.11テロ翌日放送 → ビルに人間が突撃するアニメ
地下鉄サリン → ムーミンの再放送
姉歯元一級建築士の証人喚問 → ジャパネットたかた

近年では…
3.11における天皇陛下からの励ましの言葉→ちらし寿司

という感じでしょうか。興味がありましたら
「テレ東伝説」
で検索してみてください。

ネットでは、
「テレ東が報道特番を組むのは地球規模の危機(レベル6)」
などと揶揄されています。

だからこそ、この度のオバマ大統領広島訪問に関して報道特番を組んでいた…という事実に、唖然としたのです。

上記の通り、テレ東伝説の経緯を知っているだけに、この出来事はなかなか興味深いものです。
テレ東伝説の影響が薄くなったのか…という考え方もあります。
ただ、私の解釈では、その反対です。
これだけ通常放送にこだわり、他局同様になびくことなく独自路線を貫く…テレ東。
そんなテレ東が、報道特番を組むくらいの出来事だったのでしょう。

歴史的に価値がある出来事であることは間違いありません。
ですが、「あのテレ東が報道特番を組んだ」という時点で、これもまた価値の新たな側面であると言えます。

立会いに変化をしたことがない宝富士が変化したから、効果があるのです。
あのどこまでも独自路線を貫き「テレ東伝説」とまで言われ続けていたからこそ、特番に価値が出るのです。

ここから私達が何を学べるでしょうか。
一つの考え方としては
「日頃やらないことをやってみる」
ということです。
例えば、メールによるプロモーションばかりやっている会社が、電話営業を始めたら驚くことでしょう。
少なくとも、電話を受けた側は、
「え…何事?!」
とびっくりする可能性があります。

物事穏やかなメッセージばかりを配信している会社が、ある日突然やたらと煽るメッセージを出したら…
やはり何事か、と驚くでしょう。

いつもと同じ結果をしていたら、いつもと同じ結果になります。
たまには違うことをやってみてください。ここぞと言うとき実践してみることで,大きな威力を発揮するかもしれません。

何事もテストです。

<予告>ようやくタイトルが決まりました!
6月29日(水)13時30分~16時30分
ワークショップを開催します。
元船井総研コンサルタントが教える
顧客の心をつかむ商品磨きワークショップ
~岡村衡一郎氏出版記念~

東京から書籍を執筆した、あの東証一部上場のコンサルティング会社、船井総研出身のコンサルタントを札幌に招いてワークショップを開催します。

近日中に申し込みページを作りますが、まずは、この日時を空けておいてください。
なお、開催場所はこちら。
 
札幌貸し会議室まなBiz
http://mana-biz.jp/?page_id=

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください