少々,ギリギリの話をします。
不快に思うかも知れませが,わかりやすさを優先しますのでご容赦下さい。
ある男女が交際するとします。
ろくにデートもせず,コミュニケーションもせずに会ったらとりあえずホテルへ直行。
顔と名前くらいは覚えているかもしれませんが,それ以外の情報について,一切興味関心がなかったとします。
そんなお付き合いをしていたら,女性側からしたらどう思うでしょうか。
「体だけが目的」
だと思うのではないでしょうか。
極端な話,個性や名前,生き様や感情などは全く必要なく,単に「女性」という体だけがあればいいとしたら…完全に個性のない道具に成り下がってしまいます。
これは,極めて失礼な話である,ということはご理解いただけるのではないでしょうか。
今度は反対です。
お付き合いをしているにも関わらず,ろくに会話もせずに,女性が男性に,
「あれ買って」
「これ買って」
と,おねだりばかり。
手をつなぐどころか,ちょっと人混みで体がぶつかっただけで悲鳴を上げ,通報されかねない勢いだったとします。
それでも悪びれなく,あれ買ってこれ買っての繰り返し。
こんな対応をされたら,男性側からしてみたら,
「ATM扱い」
されているようなものでしょう。
極端な話,個性や名前,生き様や感情などは全く必要なく,単に「金づる」だけを目的とした関係だとしたら…完全に個性のない道具に成り下がってしまいます。
これは,極めて失礼な話である,ということはご理解いただけるのではないでしょうか。
個性やそこにある思いや感情,背景などがなく,金だけの関係として扱われたら,不愉快になることは言うまでもないでしょう。
ですが…何故かマーケティングになると,このような対応をしてしまうことが多々あります。
具体的には,広告。
あなたも,商品名と価格だけ,という広告を見たことが在るのではないでしょうか。
あるいは,商品名と,商品の写真と価格だけ。
これは,先程の体だけの付き合い,あるいはATMとしての付き合いのように,個性も何もない扱いと何一つ変わりがない,ということにどれだけ気づいている人がいるのでしょうか。
少なくとも自社製品だとしたら,それが顧客のためにどんな思いで開発したのか,といった背景はあるはずです。
どうすれば顧客に貢献できるのか。
どんな経緯で開発したのか。
あるいは,どんな思いで,この商品を扱うことにしたのか。
それらの情報も何もなく,単に商品名と価格だけ。
そこに,どんな価値があるのでしょうか。
「体だけ」「ATM」と全く同じです。
もちろん,何ら個性も何もない商品というものは,あるにはあります。
ただ,それを売る背景,売るに至った思いというのはあるのではないでしょうか。
それがなければ,何のためにビジネスをしているのか…というところまで行き着いてしまうことに成ります。
結局のところ,単に「コモディティ化」に陥ってはいけない,という話で終わることです。
ただ,様々な広告を見ていると,
「商品名」「写真」「値段」
だけの広告やチラシばかりで…見ていて実に寂しく感じます。
人情も感情も何も感じない,そんな商品やサービスに,どんな価値があるのでしょうか。
そんなコモディティ化したものばかりを手に入れることで,自分自身の価値すらも,コモディティ化してしまいかねません。
その商品やサービスの背景にある思い,感情を伝えてください。
あるいは,商品やサービスそのものは,画一的なものだったとしても…それを扱うに至った背景には,様々な思いや感情があるはずです。
それを伝えてください。
「あなたでもいいけど,あなたじゃなくてもいいよね」
といのは,寂しい限りです。
「他でもないあなたにお願いしたい」
そう言われるビジネスでありたいものです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
売上を上げようと,がむしゃらにがんばってきたけど…疲れてきた。
そんなあなたは,一度こちらをご覧ください。