テレビを見ていた時のことです。
北海道の、某小さな都市で、草刈りした後の草を無料配布しているとのニュースを見かけました。
もともと、堤防付近の河原に生えている草を草刈りすることで、堤防を観察し、異常の有無をチェックしているのだそうです。
とはいえ、草刈りした後の草は相当量になり、廃棄するにもコストがかかります。
そこで。
この草を、家庭菜園などの畑に撒くと、良い肥料になるのだそうです。そこで、家庭菜園を行っている市民に無料配布したのだとか。
市民からも評判が良く、自治体側も、廃棄費用を軽減することができるのだそうです。
世界ナンバーワンマーケティング・コンサルタント、ジェイ・エイブラハムのマーケティング理論の一つに、リレーショナルキャピタルというものがあります。
直訳するならば、関係性資本、となります。
人と人との関係そのものが、何かの資本になる、ということです。
さらにジェイの言葉を引用するならば、
「ある人にとってはゴミのようなものが、他の人にとっては宝ものになる」
今回の、この刈った後の草。
文字通り、ゴミでした。
お金を払って廃棄していたのです。
それが、肥料として、家庭菜園を営む人にとっては、宝もの…というほどではないにしても、価値あるものになるのです。
ここでのポイントは、廃棄する草に価値を見出したこと。
ゴミをゴミとしてしか見なければ、お金を払って捨てる、価値の無いものでしかありません。
そのゴミでしかなかったものに、「肥料」としての価値を見出し、必要な人に提供したからこそ、自治体側は、コスト削減に成功したのです。
ここから学べること。
それは、ゴミから価値を見いだせるかどうか、です。
今回、自治体の担当者が、どうやって、この価値を見出したのかまでは、ニュースでは出ていませんでした。
そこで、実際にどういう経緯なのかはわかりません。
自分一人で考えていると、思考が行き詰まってしまいます。
できることとしては…他の人に話を聞いてみるのも一つ、でしょう。
まずは、無駄に廃棄している…あるいは活かしきれていない、という何かを探してみてください。
その上で、それが誰かにとってどんな価値が有るのか。考えてみたり、訊いてみたりしてください。
もし…うまく噛み合った時に、大きな商機になるかもしれません。