システム化された凄腕販売員による一流の接客

システム化された凄腕販売員による一流の接客

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札幌まで買い物に来た時のことです。

無印良品の店舗へ行き、事務用品を購入…しようと思ったのですが、店頭にお目当ての商品が出ていません。
店員に尋ねたところ…かな〜り待った後に、欠品とのことでした。
仕方ないので、店を出てから、ネットで注文。

次に訪れたのは、ヨドバシカメラ。
PC用のスピーカーを見てみたかったのです。
店内に入り、案内を見ると、「オーディオ」という文字を発見。
早速そのフロアへ行きスピーカーのコーナーに到着。
しばらく眺めていて、ふと気付きました。
…これはPC用ではない!

ということで、今度はPC用品売場へ行き、さまよってウロウロしていたけれど見つからない。
自作PCパーツコーナーに迷い込んで途方に暮れ、店員に
「PC用スピーカーはどこにありますか?」

すると、間髪入れずに
「ご案内します」
と言って歩き始めて…到着。
途中、商品棚があるので、「まっすぐ」には歩けません。
商品棚を迂回してジグザグに歩いての到着でした。
それでも、「まっすぐ」という感覚を抱きたくなるくらい、最短距離で売り場に到着です。

次は、紀伊國屋書店です。
欲しい本があったので、書籍検索用端末に入力。
印刷された案内を見て…店内をさまようものの、見つからない。

今度はさっさとあきらめてレジに行き、
「この本が見つかりません」
と、印刷された案内を差し出しました。

「お探ししますね」
と言う店員の後を付いて行きました。
1箇所目で立ち止まった本棚で見つからず、2箇所目も、3箇所目もなく…
4箇所目で発見。

出来事と結論に一貫性がないところが非常に申し訳ないところではあります。
無印良品では、手に入らなかったもののネットで注文しました。
結論としては、ヨドバシカメラではスピーカーの購入を見送りました。
そして、紀伊國屋書店では、書籍を購入しました。

単に、具体的な品名・型番まで特定して購入の意思決定までができているか、単に商品を見てみたかった、という違いです。

前置きが長くなりました。
この一連の出来事の中で、印象深かったのが、ヨドバシカメラの店員です。
こちらの質問
「PC用スピーカーはどこにありますか?」
という質問に、考える時間はナシ。
即答で
「こちらです」
と案内して、しかも
「まっすぐ」
と感じたくなるくらいの最短距離です。

よほど店内の商品売場の配置に精通している、ということが読み取れます。
まさに、プロフェッショナルな店員だと称賛したくなります。

一方。
紀伊國屋書店はどうでしょうか。
店内で検索用端末があります。
店内の地図まで印刷されます。

その地図を見ても、どこかわかりません。
(通常は、その書籍がある場所に星印がついているのですが、今回は付いていませんでした)
店員に渡しても、店内を4箇所もさまよいました。

この対比が実に興味深い。
ヨドバシカメラは、店内検索用端末システムなどありません。
ただ、下手な端末よりも優秀な店員がいます。

一方。
紀伊國屋書店は店内検索用端末が整備されています。
ですが、それを利用した店員ですら、すぐに商品に辿りつけませんでした。
端末があるから、店員は商品の配置等に精通しなくてもいい…と甘んじているのかもしれません。

突然ですが、ここで問題です。
1.優秀な店員
2.優秀な端末システム
どちらが優れているでしょうか。
考えてみてください。
ヒント:非常に意地悪な回答になります。

いかがでしょうか。
考えていただきましたでしょうか。
私なりの回答は
「両方」
という、実に卑怯な回答です。

なぜ、こんなまわりくどい質問をしたのか。
理由は「思考の枷(かせ)」を外して欲しかったからです。

先ほどの質問では
「どちらが優れているでしょうか」
でした。

どちらか、ということは、無意識に二者択一です。
別の言い方をすれば、無意識に、もう一方の選択肢を排除している、ということになります。

思考の枷(かせ)を外す…これを別の言い方をするならば、
「前提条件を疑ってみる」
ということです。

前提として、顧客に迷わせずに商品に到達させることです。

その前提で考えた場合、
「どちらか」
と絞りきれるとは限りません。

なぜなら、端末には不具合が起きるという問題があります。導入にはコストもかかります。
また、高齢者などはタッチパネルを見た時点で、検索を諦めるかもしれません。

逆に店員に尋ねる…という場合、対人コミュニケーションに難がある人にはハードルが上がります。
人に話しかける…ということそのものが大変、という人はいるのです。

結論としては、
1.前提条件を疑ってみること
2.出来る改善を行うこと
となります。

ベストな回答としては、紀伊國屋書店の店員が、店内の配置に精通してれば…というところでしょうか。

最後に。
敢えて言うならば、一番優れているのは
「ヨドバシカメラの人材教育システム」
でしょう。
今回、店員に尋ねたら、迷う時間は0秒で案内されました。
これは、札幌店だから…とか、その店員がたまたま素晴らしかったから…と思うかもしれません。

昨年、ヨドバシカメラの梅田店でも、待ち時間0秒で、間髪入れずに回答が来ました。札幌店だけなく、梅田店でも、同じでした。

ネットだったらいろいろ選択肢はあります。
ですが、私がリアル店舗において電化製品を買うときには、ヤ◯ダでもなく、ビ◯クカメラでもなく、ケー◯デンキでもなく、
「まずヨドバシカメラ」
を選ぶのは、このようなプロフェッショナルな店員がいるからです。

値段や品揃えで勝負するには、コストがかかります。
ですが…日頃の積み重ねで店員のレベルアップは、コストがかかるでしょうか。

質問をした時に、待ち時間ゼロで即答。
この地味で小さな積み重ね。これが会社全体のシステムとして機能している点が、素晴らしいという他ありません。

<予告>ようやくタイトルが決まりました!
6月29日(水)13時30分〜16時30分
ワークショップを開催します。
元船井総研コンサルタントが教える
顧客の心をつかむ商品磨きワークショップ
〜岡村衡一郎氏出版記念〜

東京から書籍を執筆した、あの東証一部上場のコンサルティング会社、船井総研出身のコンサルタントを札幌に招いてワークショップを開催します。

近日中に申し込みページを作りますが、まずは、この日時を空けておいてください。
なお、開催場所はこちら。
 
札幌貸し会議室まなBiz
http://mana-biz.jp/?page_id=

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