普通自動車運転免許の更新作業とともに,安全講習を受講しました。
2時間掛けて,たっぷりとお説教を受けるようなものです。
…違反講習ですから仕方がありません。
行くこと自体は,なかなか気が重いもの。
しかし,いざ行ってみたら…日頃からのセミナー慣れでしょうか。座って話を聞き続けること自体にそこまで苦痛ということはなく,2時間終わりました。
前回(3年前)も,同じようにウンザリしながらゾンビのように重たい足取りで安全協会まで行き…,意外とつまらないわけではなかったことを覚えています。
さて,この講習ですが,マーケティング的に,非常に学べるものがあります。
講習で見せられた動画は,
(1)飲酒運転
飲酒運転をして実際に人を轢いてしまった服役囚の,懺悔の告白。
そして,大切な人をうしなってしまった家族の,悲しみと怒りの告白。
…実に生々しくリアルです。
(2)運転中のメール
実際に運転中にメールした結果,横断歩道を渡っている子どもに気付かず撥ねてしまった。
被害者の親の淡々と語る様子。そして遺体の状態の描写。
…実に生々しくリアルです。
(3)シートベルト
後部座席でシートベルトをしなかった場合,どうなるのか。時速100キロで壁に衝突したときの映像。
車内で,シートベルトをしなかった人(ダミー人形)が跳ね回っている様子だったり,あるいは車外に放りだされている様子をスロー映像で何度も見せられます。
…実に生々しくリアルです。
生々しくリアルであること。
これが何よりも説得力を持ちます。
その結果,抑止力になるのでしょう。
人は,目の前の行動の選択と,結果までの因果関係を,
「リアル」
に想像することはできません。
先日も,大ジョッキ4杯飲んだ後に運転して,アクセルとブレーキを間違え,即死させた,なんて事件をネットで見かけました。
「大ジョッキ4杯飲んだ後に運転」
という選択と,その後どうなるか,という因果関係を「リアル」に想像しないのでしょう。
だからやらかすのです。
この講習の上手い所は,
「その選択の結果どうなるのかをリアルに見せること」
にあります。ネガティブな方面でのフューチャーペーシングだとも言えます。
「そんな事態になる」
などとリアルに想像できたら…人はやらないのです。
…もっとも,人は忘れる動物でもあるのですが。
だからこそ,3年おきに講習が必要なのでしょう。
ここからマーケティングに学んで生かすこと。
それは
「あなたの商品やサービスを【買わなかった】時に起きうるネガティブな未来を,きっちり伝えてあげること」
が大切ということです。
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