とある,恩ある方が本を出版しました。
なので,早速手に入れようと,ある書店を訪れましたが…欠品でした。
残念です。
また別の日に,札幌まで行ったときにでも,探してみることにします。
さて,今日はほとんどの方があまり興味のないであろう,
「出版マーケティング」
の話です。
とはいえ,私もあまり詳しい方ではありません。
ちょっとしたテクニックです。
本当に応援したい著者であれば,なるべくAmazonなどのオンライン書店を利用せずに,リアル店舗で買う。
これが定石です。
つまり,出版マーケティングを展開したいのであれば,自分のファンに,
「地元の書店で買ってください」
等と,リアル書店で買い物してもらうようにお願いするのが適切だと言えます。
なぜでしょうか。
「出版マーケティング」
…と言えば,何か特殊なことのように思えます。
ただ,そのテクニックの背景にある,原理原則を,理解していれば応用は可能なのです。
話を戻します。
なぜリアル店舗でなければならないのでしょうか。
この奥にある,マーケティングの考え方は,至ってシンプルです。
いわゆる「クロスセル」を狙うことになります。
改めて,クロスセルの説明を簡単にします。
クロスセルは,関連商品の販売です。
一方,似たようなものとして,アップセルというものもあります。上位商品へのアップグレードです。
具体例としては,マクドナルドでハンバーガーを買った人に,
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
は,クロスセルです。
「今ならバリューAセットがキャンペーン中です。いかがですか?」
は,アップセル,ということになります。
話を戻します。
書店で買うことが,なぜクロスセルに繋がるのでしょうか。
例えば,ある書店で,その書籍を3冊入荷したとします。
売れる本なら,平積みにして,表紙が目立つように配置します。
書店にしてみたら,その本が売れるかどうかはわかりません。
そこで,書棚に収納することになります。この場合,背表紙しか見えません。
もしその書棚に収納されている3冊が売れたらどうなるでしょうか。
書店側としては,追加発注します。
その際に,仕入れた3冊が一旦完売したのですから,そこそこ売れるかもしれない。そう判断するかもしれません。
その結果,入荷後,今度は平積みにしてくれるかもしれません。
平積みにしてもらえば,書店を訪れた顧客の目にとまりやすくなります。
書籍のタイトルだけでなく,帯のキャッチコピーも目に入るかもしれません。
もしかしたら…書店側がPOPを設置してくれるかもしれません。
もともと有名な著者の書籍であれば,売れていきます。
その有名な著者の書籍目当てに来店した顧客に手にとって買ってもらいやすくする。
ですので,クロスセルとなります。
別の表現をするならば,
「ついで買い」
で買ってもらう為にどうしたらいいか,という戦略となります。
リアル書店では,実際に書籍を手にとって見てもらうことができます。
目次などをチェックしてもらうことで…きょうみをひきやすくなります。
これがオンライン書店とのわかりやすい違いです。
ですので,まずは地元の書店で,初回入荷の分を完売してもらうために,Amazonではなく書店で買ってもらう必要があるのです。
また,Amazonの書籍だと,ほとんどの場合が指名買いです。
つまり,買うものがすでに決まっている状態で,書籍のタイトルを検索してクリックすることになります。
一方…書店は,買うものが決まっていなくても訪れます。
何となくだったり,時間調整だったり…あるいは単に本が好きだから…といった,指名買い以外の場合でも訪れます。
そんな人に向けて,ついで買いを誘発する戦略といえます。
一昔前は,出版キャンペーンといえば,Amazonキャンペーンばかりでした。
そこでなんとか一位を取って,「Amazon一位!」という実績を作るためだと言えます。
ですが,今となってはその方法も廃れてきたようです。
さて,今回の話ですが,特に難しい話ではありません。
クロスセル,ついで買い。
たったこれだけの話です。
出版マーケティングという言葉から,何となく難しそう,大変そう…と思うかもしれませんが,中身としては非常にシンプルです。
ただ…単に「ついで買いを狙って,地元のリアル店舗に行ってください」と言われれば,それは簡単です。
ですが,
「マーケティングの知識を活かして,一冊でも多くの本を売るためにどうしたらいいのか」
と考えると,とたんに難しくなります。
テクニックから遡って原理原則を考えるのは,わりと簡単です。
ですが,原理原則を具体的にテクニックに落とし込んでいく,いわば「逆算思考」は難しいものです。
だからこそ…誰かがやったことを真似して,繰り返して,廃れていくのです。Amazonキャンペーンみたいに。
マーケティングの原理原則を理解したら…それを具体的に当てはめて考える。
決して楽ではありません。簡単ではありません。だから他の人はやりません。
あなたが最初にやってください。
きっと素晴らしい成果を手に入れられるはずです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
2〜3通りしか集客法を知らない。
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