時間軸で価格に差をつける考え方

時間軸で価格に差をつける考え方

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メールボックスに、某航空会社からのキャンペーンに関するメールが届いていました。
今年の10月分までの早割に関する内容のようです。

まだ約9ヶ月先の話です。
クリックしてみたところ、LCC並の価格になっていました。
定価で考えると、おそらく5分の1くらいの金額ではないでしょうか。

もっとも、この価格設定では限らた便数、時間帯、航路でしかないでしょう。
言い換えると、自分が乗りたい便にこの価格が適用されることは経験則上低いと思われます。

それでも、この大手キャリアの航空会社がここまでの価格を提示してきたことに驚きました。

理由はいくつかあると思われます。
一つは、おそらく北海道新幹線に対抗するため…だと思われます。
もっとも、新千歳空港・羽田空港間の航路なので、函館までしか開通しない新幹線にどこまで対抗意欲を示しているかどうかはなんともいえません。

もう一つの理由。おそらくこちらが実質的な理由だと思われます。
それが、早割だからです。

限られた便数ではありますが、一定期間内は安売りする、という考え方。
これも2つの考え方に基づきます。
1つは、売上を予め確保しておきたいということ。
もう1つは、航空機というサービスの性質上、空席があるまま出発してしまうと、その空席から1円足りとも収益を生みません。ならば、ある程度安売りしてでも空席を減らしておいたほうがいい、という考え方です。

この考え方は非常に基本的で、応用を効かせやすいです。
実際によく応用されている例としては、セミナー。
セミナーも航空機同様、セミナーが開始してしまった時点で、その空席から1円足りとも収益を生むことはできません。

早割価格を設定して、ある程度席を埋めておいた方が確実だといえます。
もう一つのメリットとして、限定性や緊急性を演出することができます。
例えば、30席のセミナーで、一般募集の際に、「すでに12名申込済みですので、残り18名です」と告知すれば、限定性や緊急性を演出することができます。それだけではなく、実際に売れているのですから、リアリティも高まることでしょう。

この早割の考え方は、他にもまだ応用できます。
比較的よく聞くのが、美容室。
会計時に次回予約をしておけば、予約特典としての割引が適用され、予約しなかったら次回も定価、という考え方です。

この考え方は、治療院などでも利用しているということを聞いたことがあります。

他の例としては、私が今このブログを高速バスの中で書いているのですが、この高速バスも、予約の有無で料金が変わります。
もっとも、成田空港から東京駅へ向かう高速バスは、予約しないほうがかえって早い時間のバスに乗りやすくなるというメリットもあるのですが…。

早割…という以上は、割引という考え方に偏りがちですが、「割引」という考え方以外にもあります。
例えば、飲食店などで事前予約があればワンドリンクサービス、というオファーがあってもいいのではないでしょうか。

早割の別の考え方として、
「ピークをずらす」
という使い方もあります。

例えば、お歳暮の注文。
12月に入ってからだと注文が多くなって、発送のオペレーションが大変です。
そこで、11月いっぱいまでの申込だと◯%オフ、という考え方も使えます。
もちろん、11月初旬にお歳暮を送る、ということはできませんが、オペレーションの下準備はできるはずです。

同じ例として、年賀状やクリスマスケーキ、おせち料理などの注文も早割の考え方が使えます。

最後に。
ニュースレター購読の月額料金を年間一括払いで払うことによって、割引する、ということもできます。
これは諸刃の剣です。
1年分の売上を先取りできるという点で非常にキャッシュ・フロー的に楽にはなるでしょう。
ただ、1年経った後の継続率が下がる、というデータもあるようです。

少々雑多な内容になりましたが、いくつか例を出しました。
できそうなところから活用してみてください。

 

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