先日、ある広告代理店から、地元で新しいメディアに載せる広告を買わないかというオファーを受けました。
確かに、他の地区では何回も見たことがあるけれど、地元にはない新しいメディアです。
公共スペースに載せるものであり、なかなか魅力的な広告に思えます。
料金は、決して安くはありませんが、高いものでもありません。
とはいえ。
レスポンス広告でなければ、数値が測定できない以上、載せる意味もありません。
そこで、他地区の掲載実績などからの統計的なデータについて提示いただきたい、と依頼。
ところが、そういった数字は無いとのこと。
いろいろ検討して、質問したけれど、その質問に対する答えはなく…。
「ぜひとも、どうしても先生には載せて欲しいです」
「地元で法律職は先生だけなんです。法律関係が1件も載らないというのはどうしても避けたい」
の繰り返しばかり。
期限ギリギリまで悩んで、お断りすることにしました。
今でも、この選択が正しかったのかがわかりません。
最後まで
「買う理由も無ければ、買わない理由もない」
というよくわからないままでした。
載せなかったことに、多かれ少なかれ後悔してはいるのですが、おそらく載せたところで後悔しているでしょう。
なんとも後味の悪い商談でした。
世界ナンバーワンマーケティングコンサルタントのジェイ・エイブラハムは次のように言っています。
「顧客は密かに導いてほしいと望んでいる」
信頼して導いてもらえたら、安心して決断をすることができます。
買う決断にしても、買わない決断にしても、です。
今回の取引の問題点は何だったのでしょうか。
私は、そのセールスマンにこんな質問をしました。
「私の考えでは、〜の理由により、広告を載せるメリットはないと考えます。
もし、私の考えが違っていたり、あるいは他の何らかの理由により載せるメリットがあったら教えて下さい」
すると、質問に対する回答はあったのですが、
「きっと〜だと思いますよ」
という推測…あるいは楽観的な意見ばかり。
そこで、
「その推測を裏付けるデータがあったら教えて下さい。今回はこの地域は初めてでしょうが、この地域以外で、どのような実績があったのでしょうか」
と更に質問。
すると、
「データはありません。けれど、効果がなかったら、そもそもこの広告を載せることはないでしょうから、きっと効果はあるんじゃないでしょうか」
個人的には、載せたいと思っており…だからこそ、載せるだけの価値がある、という根拠を示してもらえれば、安心して載せることが出来ました。
しかし、このやりとりにはがっかり。
載せたかったのですが、お断りすることにしました。
個人的には…かなり優しい対応をしたと思っております。
つまらないセールスには厳しい対応をすることが多々あります。
今回も、ひたすら平身低頭で「是非先生には…」というばかり。
これでは心が動くことはありません。
頭を下げる前に…しっかりと納得の行くプレゼンをして欲しかったものです。
最後に。
よくセールスでは、しゃべるより聴く方が大切、などと言われています。
その意味を改めて実感しました。
というのも、今回は飛び込みでこのセールスが来ており、
「時間は5分だけなら取れます」
と言ったところ。
15分しゃべり続け…私が一言言うと…言い終わらないうちから言葉をかぶせてきて…。
質問することすらできず、
「もう時間がないので検討させて下さい」
と言って追い返すしかできませんでした。
十分に質問させて、どんな疑問、反論があるのかを出し尽くさないと、
「欲しい」
と思っていても成約にならないのだなと、実感です。
残席が少なくなってきました。
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