今日は,恒例のエイプリルフールです。
思わず,吹き出してしまうものもあれば…手間かけてるなぁ…と驚くものもあります。
シュール過ぎて笑えないもの。品がなくてうんざりするもの。
様々です。
ある意味,一年で個人のクリエイティビティが最も試される一日だと言えるでしょう。
私個人的には…この手のお笑いクリエイティビティが足りないので,どうにも面白いネタが思いつきません。
さて,今日のタイトル
「目指せ364日エイプリルフール」
について,です。
個人的に思うのは,
「4月1日だけは嘘をつかない」
というのもアリかな,と思っています。
具体例では,虚構新聞社。
面白おかしい嘘ニュースばかりを配信しています。
たまに,配信した内容が「本当」になってしまったら「虚構」ではないので,
「現実に即した『誤報』をお伝えしてしまったことについての謝罪」
コメントを出すようです。
これは虚構というコンテンツ配信がメインです。
普通のビジネスで,嘘ばかりをついているわけにはいきません。
ではどうすればいいのか。
嘘みたいな本当のネタを,年に364日展開できれば,それが理想です。
例えば,赤城乳業の「ガリガリ君」シリーズ。
何年か前に,「コーンポタージュ味」が大ヒットしてニュースになった,というのは記憶にあるかもしれません。
ソーダ味の氷菓で有名なガリガリ君が,コーンポタージュ味。
まさに冗談みたいな話です。
もちろん,賛否両論ありましたが…それでも非常に売れました。
ここでのポイントは,
「コーンポタージュ味」
みたいな冗談みたいな企画を立てられること。
そして,そんな冗談みたいな企画が,本当に実現してしまうこと。
そんな社内風土みたいなものでしょう。
これを,エイプリルフールでもないのに実践してしまうところに凄みを感じます。
これが目指すべきマーケティングの…一つの理想形でしょう。
全米屈指のコピーライターにして,億万長者メーカー,と賞賛される,ダン・ケネディ。
彼は,
「マーケティング最大の罪は,つまらないこと」
と言っています。
ダン・ケネディは,ユーモアについて,徹底的に勉強して習得した,といったことを著書で紹介しています。
実際,ダンのセミナーは,聴いているとつい吹き出してしまうことも,しばしば。
これは日頃からユーモアを鍛えていればこそ,でしょう。
つまり,日頃から鍛えていればこそ,ユーモアやクリエイティビティを発揮できるわけです。
会社から,
「今度のエイプリルフール,なんか面白いネタ考えておけ」
と業務指示されて,頭を抱えるサラリーマンがいる,という話を聴いたことがあります。
赤城乳業のような企業風土でもないのに,急に面白いネタ考えろ…と言われても,それを実行するのは至難の業でしょう。
しかも,日業業務の片手間に,面白いネタを考えろ…といわれても,そうそう考えつくものでもありません。
やるなら,Googleみたいに,本気のクオリティを提供する覚悟で望まないと,白けて終わります。
…しかし,ここでは,エイプリルフールで盛り上がることそのものに,大した意味はありません。
先程のダンの言うとおり,マーケティングがつまらないことが問題であり,それを解消すべきだ,という話です。
だからこそ,「目指せ364日エイプリルフール」なのです。
温度差はあれど,それぞれの企業が必死で考えた「ジョークネタ」がずらりと並ぶ中で,打ち勝つには大変です。
エイプリルフールだからこそ許される免罪符的な風潮はあるかもしれません。
ですが,それ以上に,様々な企業が必死で面白おかしいネタを展開している中で,自社が目立つ…というのは,よほどの高レベルでないと難しいでしょう。
だから,日頃からクリエイティビティを発揮して努力し,面白い企画を「エイプリルフール」以外の日に展開すればいいのです。
何もライバルがみんな一斉に頑張っているその日に,一緒になって頑張ってどうするのでしょうか。
ライバルがやってない時にやらなくてどうするのでしょうか。
4月1日全力投球ではなく,日頃からいかに面白い企画を出せるか。これを考えてみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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