世間では,国民的テレビゲーム,ドラクエこと,ドラゴンクエストの最新作,11が発売されたそうです。
ハード(ゲームプレイ用の機器)を持っていないので,他人事です。
けれど…かつてはかなりのゲーマーだったこともあり,チラホラとゲームについての話が聞こえてきます。
さて,ドラクエをビジネスに適用する…というコンテンツは多々あるので,物珍しくないでしょうが,少々お付き合いください。
ドラクエシリーズは,なかなか甲乙付け難く,
「どれが最高傑作なのか」
などというお題を投げたら,戦争が起きるかもしれません。
ですので,ここでは,仮にドラクエ3をお題に,いくつか解説していきます。
ゲームというものは,分かる人にとっては分かる,偉大なる共通言語です。
例えば,私のクライアントに,地道な作業をするように指示しました。
ですが,あまりに地道で,あまり実践的でもないように感じられたのかもしれません。
「なんでこんなことをするのか」
という問いに対して,
「今はレベル1なので,【アリアハン(ゲーム最初の町)】周辺で,【スライム(一番弱いザコ敵)】を倒してレベル上げしている最中だから,しょうがない」
このように言ったところ,理解いただけました。
あるいは,
「〜ということをやりたいんだけど,どう思う?」
と聞かれたときに,
「レベル3で,ようやく【バブルスライム(下から3〜5番目くらいのザコ敵)】と戦えるようになった状態で,【さまようよろい】相手にするのは,つらいと思うよ」
といえば,
「それはアカン。瞬殺される」
と,これも即座に納得。
さて,そんなゲームの話なのですが,今日のテーマは,「縛りプレイ」です。
「縛りプレイ」とは,普通にクリアするだけだとつまらないということで,難易度を上げるために,特定のことをする,あるいはしない,というプレイの仕方です。
例えば,ドラクエ3では,メンバーを4人まで組めるところ,一人旅をする,というやり方があります。
敵は4人相手にゲームバランスを調整していますから,一人旅だと大変…ということは想像に難くないでしょう。
このドラクエ3なのですが,ラスボス(ラストボス。これを倒せばゲームクリア)が非常に強いことで有名です。
ですが,あるアイテムを使うと,一気に弱体化させることができます。
つまり…縛りプレイの一環として,このアイテムを使わずに倒す,というやり方があるのです。
さて…こういった「縛りプレイ」ですが,マーケティングの世界では,全くもってめずらしくもない,日常茶飯事の出来事になっています。
例えば,「ある手法」を使えば,高い反応率を引き出せる。それがわかっているにも関わらず,「よくわからない」「好きじゃない」「なんとなく」を理由にそれをしない。
それは,ラスボスを前に弱体化アイテムを使わずに挑むようなものです。
4人チームが組めるのに,一人旅。
これも「あるある」です。
経営者が何から何まで全てを一人でこなして…何もかも中途半端になり,次第に忙しさのあまり体を壊したりあるいは家庭も壊す。
ビジネスは,ゲームそのものではないのですから,4人チームに限定されるものではありません。
適材適所で,得意な人にどんどん任せていくこともできるでしょう。
例えるならば,「回復魔法」を一切使わない,とか「攻撃魔法」を一切使わない。そんな感じのプレイ。これも縛りプレイです。
ビジネスに例えるならば,オンラインだけで勝負する。あるいは,オフラインだけで勝負するのも,縛りプレイです。
さてこの縛りプレイの目的は何でしょうか。
上述の通り,難易度の調整です。
ゲームは敵が弱いと「ぬるゲー」などと呼ばれます。
敵…障害が弱いと,面白くない,という人達はいるのです。
言い換えると…普通にプレイするのでは物足りないぐらいの,
「達人」
だと言えるのです。
そのゲームについて知り尽くしているため,普通にクリアしても「作業」になってしまい,つまらないので,より難易度を上げることで,達成感を味わう,という,マニアックなプレイ法なのです。
繰り返します。
縛りプレイする人たちは,ゲームの達人であり,かなり濃いマニアで,そのゲームについて深い知識を持っているのです。
だから,難易度調整のために,縛りプレイが必要なのです。
ビジネスを単純にゲームに置き換えられるわけではないでしょう。
ですが…深い知識や経験があるわけでもなく,右も左もわからず,縛りプレイ。
これは自殺行為です。
ゲームならば,敵に倒されたら…リセットボタンを押せばいいのです。
ビジネスに失敗したら,そう簡単にすぐに復活できません。リセットボタンなどないのです。
最後に。
最大の縛りプレイにして,自殺行為。
それは,マーケティングをしないことです。
これは危険です。お盆で,時間がある方は…ぜひ改めてマーケティングについて,考えてみて下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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これは危険です。
とはいえ,どうしていいかわからない。
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