1年以上前から,異音がしていた洗濯機。
買い換えるために,家電量販店のサイト等をチェックして,いろいろ比較検討しつつ…面倒になって放置。
結局,ついに動かなくなり強制的に買い替えとなりました。
注文してから1週間。
ようやく,本日になって,配送設置です。
約束の時間になって,配送業者が訪問。
古い洗濯機を,さっさと撤去。
こちらで用意した,洗濯機用の設置台をも,軽々と設定して,新しい洗濯機をバランス良く設置。
きちんと時間を測ったわけではないのでわかりません。
体感ではまさに「あっという間」に終えて,風のように去っていきました。
あっという間だからといって,応対がぞんざいではありません。
きちんと説明すべきことも説明されました。
さて,終わった時の感想は,
「まさにプロの仕事」
「あっという間の出来事」
という感じです。
さて,今日のテーマは,
「自ら価値を下げていないか」
という話です。
例えば,この洗濯機の撤去と設置。
慣れない人だったら,30分掛かる…とします。
ですが,今日来られた方のように,熟練の方であれば,半分の15分で終わるかもしれません。
設置…と言う以上は,きちんと使える状態である,という「結果」は同じです。
ですが,掛かる時間は半分。
では…どちらの仕事のほうが,価値が高いでしょうか。
考えてみて下さい。
考えてみるまでもなく,早く終わるほうが価値が高いのは言うまでもないでしょう。
当たり前です。
…当たり前なんですが,たまにここで間違えてしまう人がいます。
例えば,ある工員がいたとします。
彼は,ある機械の不具合を修復する依頼を受けたとします。
その機械を前にして…15秒ほどで原因を特定。
単なる設定ミスなので,その設定をし直すのに45秒。
作業時間は1分です。
さて,この工員は,顧客に対してきちんと報酬を請求できるでしょうか。
ついやってしまいがちなのは,
「1分程度の作業ですから,大したことやっているわけでもないですし,(お代は)いいですよ」
とか,
「半額でいいですよ」
などと言ってしまうことです。
ここで,考えてほしいのは,その工員が熟練工だから,15秒で原因を特定,設定を45秒で終えられた,ということです。
熟練すればするほど,より早く,より確実に,そしてより労力を掛けずに,作業を終えることができます。
例えば,車の運転を思い出してみてください。
免許を取り立てのころ,あるいは教習所で路上教習を受けている頃は,いろいろとあちこちに気を配って運転しているので,とても疲れたのではないでしょうか。
なぜなら,数々の運転の行程を「意識的」に行っているからです。
ですが…慣れてくると,「意識的」ではなく「無意識」に行えるようになります。
今となっては…ラジオを聞きながら,片手に缶コーヒーを持って,すすりながら運転…なんて人もいるかもしれません。
教習所で四苦八苦しながら運転している人にしてみたら,ラジオを聞きながら,缶コーヒー片手に運転,ともなれは,ある意味,離れ業に近い印象を受けるかもしれません。
ですが,それだけの時間と労力をかけて,運転経験を積み重ねたからできることです。
ただ…二種免許ならばともかく,自動車の運転…ということに関しては,多くの人ができるので,あまり価値を感じないかもしれません。
他の人ができない,希少なスキルや経験だからこそ,価値があるように感じられることです。
…そのはずです。
ですが,熟練工も,自動車の運転と同じように,長い時間と労力を掛けてスキルを高めてきたから,ラジオを聞きながら缶コーヒーを飲みながら運転できるが如く,少ない労力で,あっという間に作業を終わらせられます。
そこに価値があるにも関わらず…
【あまりにも慣れすぎて,当たり前すぎるように感じてしまう】
結果,工員自ら,自分の作業に対する価値を【忘れて】しまい,結果的に,
「大したことしてませんので…」
などと,価値を下げてしまう…という現象が起きるのです。
特に,無意識に,当たり前のように,慣れすぎている作業。
息を吸って吐くがごとく,意識するまでもなく自然にできてしまう作業…でも実は,他の人がそれをするのはなかなか大変…というものだからこそ,価値があるはずなのです。
ですが,息を吸って吐くがごとく当たり前で自然で,空気のように見えないからこそ,価値に気づかないのです。
そういった作業やスキルを特定して,適正な価格をつけて下さい。
決して,顧客に対してぼったくる…ということではありません。
適正な作業に対して適正な価格で販売する。
当たり前のことを当たり前のようにしましょう。そんな話です。
特に,慣れて作業時間が短くなればなるほど,簡単にできて,本人が価値を感じなくなるときこそ,気をつけて下さい。その背後にある,「掛かる時間と価値は比例する」というまやかしに惑わされないで下さい。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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