ある動画コンテンツを購入した時のことです。
普段はコピーライティングやマーケティングのコンテンツばかり買って勉強しています。
しかし、その時は珍しく「ビジネスモデル」に関するコンテンツを購入しました。
夫婦二人で、ちょっと贅沢な国内旅行が出来そうな金額です。
とりあえず買って、ダメだったらまあいいか…と言える金額でもありません。
返金保証もついているわけではありません。
これまで通り、コピーライティングやマーケティングがテーマであれば、それを買ってどう活かすのか、というイメージができます。
しかし、ビジネスモデルに関するコンテンツは、これまでほとんど買ったことがありません。
本当に活かせるのだろうか…
悩んで悩んで、設定されている購入期限というタイムリミット数分前にようやく決断して購入。
時間を見つけて、少しずつその動画を見て勉強しています。
そのコンテンツで学んでどう活かすのか…という詳しい内容は脇においておきます。
今日紹介したのは、そのどうかコンテンツの、一連の動画の中で、最初の動画の内容です。
お金を無駄にしたのではないか…あるいは、自分には活かしきれないのではないか…という不安を抱えつつ、それでも思い切って買ったはいいが、実際どうなんだろうか。
お金自体は、保証がついているわけではないからどうしようもないけれど、時間をムダにするのではないか、とか、自分に活かせないものを買ってしまったのではないか…。という思いはどうしても脳裏をよぎります。
それならば、夫婦で、「カピバラの聖地」と名高い長崎バイオパークまで遊びに行ったほうがいいのではないか…と思ったりもしました。
そして、これらの思いは…約20分後に、完全に無くなりました。
さて、今日のテーマは、バイヤーズリモース(Buyers remorse)です。
バイヤーズリモースとは大きな買い物をしたときに、買った直後に感じる後悔の感情のことです。
これは、購入した商品が良かったとか悪かったとか、ということはあまり関係がないようです。
品質は問わず、特に大きな買い物をした後に感じるものです。
心理学的な要素はわかりません。
あくまでもこれは私の推測です。
大きな買い物をする、というのは、大きな決断が伴います。
決断には、心的なエネルギーが必要です。
大きな決断であれば、それだけ心理的負荷が掛かるもの。
それでも、思い切って決断したらどうなるのか。
振り子を思い出してください。片方に振り切ったら…それだけ揺り返しも起きます。
その心の中の作用が、バイヤーズリモースの原因なのかな…という個人的な仮説があります。
仮設の正否はさておき、ここで考えるべきことは、
「必ず起きる」
ということです。
ならば、そこに対策が必要ということになります。
そもそも、まず対策を取らないとどうなるのか。
返金保証付きであれば、返金請求率が上がります。
返金保証がついていないから返金請求を受けないか、といえば、必ずしもそうとはいえません。
単純に返金を求められることもあるでしょう。
返金保証がついていない以上、その返金に応じる法的義務はさておき、理屈が通らないならどうなるのか。
屁理屈を押し通そうとしてくることも考えられます。
理不尽なクレームをがんがん流してくることもあるでしょう。
あるいは、悪評や罵詈雑言をSNSに流されるかもしれません。
もともと、その人自体は普通の人だったとしても、対応次第では、人からモンスターにグレードアップしてしまうことになりえるということです。
そうならないように、バイヤーズリモースには対策が必要なのです。
対策をするにはどうしたら良いのか。
「買う」
という決断をしたことが「正しかったのだろうか」と不安になって、後悔に繋がることになるのです。
ならば、「その決断は正しかった」と伝えることです。
私が、最初に見た動画では、ひたすら「売り込み」でした。
その動画コースが、いかに優れているのか。他にない素晴らしいものなのか。この動画コースでどんな効果を期待できるのか。実際にコースを勉強してどんな成果を出した人がいるのか。
このような話をすることで、ひたすらこの動画コースを「売り込み」してきているのです。
すでに、その動画コースを買った私に、ひたすら動画で売り込みをしている、ということです。
その結果、
「ああ、買ってよかった」
「頑張ってこの動画コースを勉強して、成果を出そう」
「やっていて挫折しそうになったら、またこの動画を見返そう」
という気持ちになりました。
これが、バイヤーズリモースへの対策です。
最後に。
単なるテクニックで終わらせないでください。
買ってくれたクライアントに対して、感謝の気持ちと、そのクライアントが、本当に価値を得られる、という真摯な思いで、「購入後に売り込み」をしてください。
単に「返金請求率を抑える」くらいの意図でやってしまったら、逆効果になることもあります。
私達人間は、科学や理屈では説明しきれないけれど感覚で伝わるものはあるのです。
そういった感覚を、決して軽んじてはいけません。
真摯な気持ちがなく、テクニックだけで「これだけやっておけばいい」という気持ちでの行動は、必ず伝わるものだと考えてください。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
飯山陽平