あるセミナーにて。
事例の解説がされていました。
…はじめは，何も思わずに，
「ふーん…」
と適当に聞き流しました。
そのセミナー音声も持っているのですが，何度か聞くうちに，
「ん？ちょっとまて，それはよくわからん」
と，ずっと思っていた事例の話です。
あるカイロプラクターが，新規顧客獲得のために行った施策の話です。
具体的には，そこそこ名前が通った…けれど，それほど興行収入が多かったわけでもない映画があります。
その映画の上映権を取得します。
そして，その映画の上映会を開催した，ということです。
そのカイロプラクターの既存客へ，その上映会を招待したのだとか。
ただし，
「友達を２〜３人連れてきて欲しい」
ということでした。
その上映会にて，そのカイロプラクターは，どんな映画が好きだ，とか，どの俳優のファンだ…といった話をします。
それから上映します。
…すると，そのカイロプラクターの元に，新しい顧客がたくさん流入した。
そんな話です。
はじめは，「ふーん」と聞き流し…でも
「ちょっとまて」
と思った理由。
それは，
「なぜ，新しい顧客がたくさん流入したのか」
ということです。
紹介戦略１つとしてその
「上映会」
に，既存顧客から紹介された。
すると，紹介された側が，上映会に行きます。
そこで，カイロプラクターは，映画について，熱く語ります。
そして，上映会が終わると，そのカイロプラクターの治療院に通う。
どうにも，論理が通っていません。
因果関係が飛んでいます。
あなたは，この疑問に対してどう答えるでしょうか。
考えてみて下さい。
ということで，私は何ヶ月かおきに，復習を兼ねて聞いているのですが，やっぱりよくわかりませんでした。
今日までは…
たまたま，今日も気が向いて，片道１００キロのドライブ中に，このセミナー音声を聞いていました。
すると，
「あ，こういうことか…」
と思ったことがあります。
もちろん，そのセミナー講師から直接聞いたわけではないので，正解かどうかわかりません。
まずは，今日の件名について。
定義【Affinity（アフィニティ）】
（共通の起源などからくる）密接な関係，類似性
やったことは，アフィニティマーケティングだったのです。
例えば，腰が痛くて，カイロプラクターの元に施術を受けに行くとします。
カイロプラクターA ６０分５０００円
カイロプラクターB ６０分５０００円
カイロプラクターC ６０分５０００円
このAさん，Bさん，Cさんの誰から施術をうけたらいいでしょうか。
判断できるでしょうか。
誰からも受けたことがなく，クチコミ情報も何も無ければ，判断基準がなく，途方に暮れるのではないでしょうか。
では，これならどうでしょうか。
カイロプラクターA ６０分５０００円
カイロプラクターB ６０分５０００円
カイロプラクターC ６０分５０００円 カピバラ好き
私だったら…間違いなくCさんに施術を依頼することでしょう。
要するに，好みで決まる，ということです。
施術ですので，腕や技術，キャリアや実績，施術への思い…
これが選ばれる要因です。
ですが…よくよく考えてみれば，上述のAさん，Bさん，Cさんのように，腕だけでは判断できない場合もあります。
そんな時に，決め手になりうるのが「アフィニティマーケティング」なのです。
冒頭の例では，「上映会」をする以上，そこに来るのは基本的に「映画好き」の人です。
そして，主宰者のカイロプラクターは，映画への熱い思いを語ってから上映をはじめます。
私は，腕や技術，キャリアや実績，施術への思いを話さずに，なんで「新規顧客が流入」したのかわかりませんでした。
ですが…よくよく考えてみれば当たり前の話です。
「映画好き」な人を集めておいて，施術に対する思いを熱く語ったら…ウザい宣伝でしかありません。
むしろ，
「あなたと同じように，私は映画が大好きです」
という類似性からアピールしてもらうほうを先にした，ということなのでしょう。
…私も，カピバラを飼えば，カピバラ好きのクライアントが集まるかもしれません。
カピバラの価格は，時価だったり…最低でも５０万円〜。
テストマーケティングしてみるには，ちょっとハードルが高いのが難点です。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
１つの集客法で７割以上を集客している。
これは危険です。
とはいえ，どうしていいかわからない。
そんな方は一度こちらをご覧ください。