突然ですが,問題。
1.5メートルのハードルを飛び越えるにはどうしたらいいでしょうか。
考えてみて下さい
もちろん,小柄の女性がハードルをくぐる…というのはダメです。
「飛び越える」方法を考えてみて下さい。
テレビCMで,どのメーカーの,どの車種かは忘れました。
とにかく,「試乗」をアピール。
「乗ってみれば良さがわかる」
といった趣旨のトークを展開していました。
「ああ…またコレか…」
と,うんざりした次第です。
例えば,ラーメン屋が,
「このおいしさは食べてみればわかる」
というコピーだったらどうでしょうか。
食べてみて,おいしくなかったら…他とは違うおいしさがわからなかったら,誰が責任を取るのでしょうか。
敢えて言うならば,このコピーを信用した,顧客の責任でしょう。
そして,顧客は「騙された…」思いながら,怒りと失意で店を出ることになります。
もう少し怒りのエネルギーが高い人なら,食べ□グやSNSで悪評をばらまくかもしれません。
話を戻します。
返金保証などの,リスクリバーサルもついていないのに
「食べてみればわかる」
というコピーは,極めて不誠実です。
これよりは「試乗」は遥かにマシです。
なぜなら,試乗だからです。
「まずはこの車を買えばいい。乗ってみればその良さがわかるから」
というならば,ラーメンと同じレベルです。
金額の多寡では,別次元ですが…
つまり,
「乗ってみればわかる」
「食べてみればわかる」
というのは,販売者側が,その良さを伝える努力を放棄した,ということでしょう。
さて,そんな試乗です。
試乗したら,強制的に車を買わされるわけではありません。
試乗はタダ。
では,そこにリスクはないのでしょうか。
家族4人連れで試乗に行く…という状況を想定したとします。
この場合,おそらくですが,休日に行く確率が高いでしょう。
試乗に向かってから帰ってくるまで,3分で終わる…なんてことはありえません。
つまり,休日が半日ちかく潰れることになります。
これはある種のリスクでしょう。
結局のところ,試乗を一押しするには,ハードルが高すぎるのです。
ということで,冒頭の問題。
1.5メートルのハードルを飛び越えるにはどうしたらいいか。
ハードルの高さを下げる…というのはだめです。
なぜなら,ハードルの高さを下げてしまったら,「1.5メートルのハードル」を飛び越えたことにはならないからです。
ハードルそのものの高さは下げなくても,相対的にハードルが低く感じるようにすれば,簡単に飛び越えられるのではないでしょうか。
具体的には,ハードルの前に,階段を設置すればOKです。階段を登っていけば,1.5メートルのハードルは簡単に超えられます。
つまり,「試乗」という販売ステップが,ハードルが高すぎるなら,その前に,より低いステップを差し込めばいいのです。
「タイプ別 ベストな車の選び方7つのコツ」
みたいなコンテンツを提供する…といった感じでしょうか。
実際,ヘーベルハウスが,「妻本,夫本,実例集」という小冊子を無料プレゼントしている,という事例があります。
広告をばらまいて,オープンハウスに動員。
顧客視点で見れば,休日を潰してオープンハウスに出向くよりも,ずっとハードルが低くなるのではないでしょうか。
販売ステップを見直してみて下さい。
どこで,顧客がつまづいているでしょうか。
そこを改善すれば,ずっと成約率が上がるはずです。
その成約率の改善の一つが,このハードルを「相対的に低くする」ことです。
もう1ステップ入れられないでしょうか。
顧客にとって,次のステップまでが高すぎていないでしょうか。
考えてみてください。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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