こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
経営者・社長をやっていれば,
どこかしらで聞く言葉。
仕組み化とか
システムとか…
こういった言葉は
なんとなく耳障りの良いものだし,
素晴らしいかのように感じますが。
一歩間違えると,
イケてる感がするだけの,
中身のないようなものに
なりかねません。
果たして,
これって具体的にどのような
ものなのでしょうか。
今日は,シンプルな事例を元に,
この仕組み化について
お伝えいたします。
最後までお付き合いください。
仕組み化できている事例
これまで行ったことがなかったのですが,
近所に,価格の安い
新しいドラックストアがある,
なんて話を耳にしました。
珍しく
車が使える機会があったので,
車で訪れてみました。
お目当ては…
備蓄用の水。
災害の多い土地柄のようですからね。
1回あたり,
一人2箱まで
かなりお値打ち価格で
買えるので…
車でその近辺を行ったり来たり
する日に,
そのドラックストアで
水を買って帰りました。
水自体は特段,
何も言うことはなく…
聞いていたとおり,
価格も安い。
…昔,
コンビニバイトやっていたときの
癖というか特技というか。
商品と価格を
セットで覚えてしまいます。
よく買う商品の
商品名と価格を一発で覚えるので,
違う店に行くと,
「あそこより高い」
「あの店より安い」
…ってすぐにわかります。
今回のそのドラックストアは,
よく買うものが,
近所内で最安値だったので,
水の他にも,
買って帰りました。
つまり…
何回もレジを通るということですね。
レジに行くと,
店員さんが,
「当店の割引券はお持ちですか?」
と尋ねてきます。
初めてだったので,
「ありません」
と答えるのですが…
レジ後に,
3種類くらいの割引券を
渡されるわけです。
ポイントは…
何回もレジを通すのですが,
その度に,
違う人から同じ割引券を
もらうのです。
まあ…
その割引券は…
水ではなく,
化粧品のものですので,
私には関係ないのですが。
とはいえ,
これが仕組み化のポイント
だったりします。
どういうことか。
仕組み化ができていない事例
できていない事例…
というほどのものでは
ありませんが。
なぜなら,
色んな意味で論外でしたからね。
数年前,
私がある理髪店のコンサルティングを
していたときのことです。
紹介の兼ね合いだったので
コンサルティングを引き受けましたが…
まあ,普段だったらまず受けないような
案件ですね。
価格が…とか業種が…とか
そういう話ではなく,
店主の性格が,私と相性が
よくなさそうだからです。
案の定というべきか…
それはすぐに起きました。
経営が非常に苦しく,
キャッシュが回らない。
だから,お金のかかる
打ち手は使えません。
ならば…
お金がかからない,
やろうと思えばすぐにできる,
そして…
比較的早く効果を実感できる
打ち手を紹介しました。
典型的なアップセルですね。
当時,
1000円カット…
というものがかなり流行っていて,
その店でも導入されていました。
実際,
1000円カットは
大量に集客して,
常に順番待ちができているくらいの
状況であれば…
お店側としても,
とても回転率はよく,
おいしいメニューだったようです。
が。
ショッピングモール内など,
人通りの多い立地ではなく,
住宅街の一角の理髪店。
順番待ちが絶えずできるような
立地ではありません。
ならば,
多くはないとは言え,
すでに来ている人が
1000円カットをするついでに,
別の商品をセットで紹介することで,
客単価を上げればいいのです。
クロスセルですね。
いわゆる
「ご一緒にポテトはいかがですか?」
の一言を言うかどうか。
これを言うのにいくら掛かるのか。
1円も掛かりません。
でも…
10人に言えば,
だいたい2~3人は,
買ってくれるとしたら…
その分,平均客単価は,
「コストゼロで上がる」
のですが。
後日,
報告を聞いたところ,
「あれはやってみましたが
全く意味がないですね。
効果はないです」
とやたら力強く
断言してきました。
そこで私は
「何人に声をかけたのですか?」
すると
「2人目で,
いくらやっても
無駄だと判断しましたね」
紹介者の方には,
この人は何をどうやっても
無理だ,改善の余地はない…
ということで,
早々に契約解除しました。
10人中2~3人,
と見立てを伝えたのに,
その2人が,最初に来ない時点で
「全てを否定してくる」
ような人は,相手にしていられません。
それはさておき。
その店のオーナーと
一対一なので,
仕組み化とかシステムという話と
どう関わってくるのか,
これがポイントですね。
システムとはなにか
一定の原因に対して
一定の結果が発生することです。
例えば,
手に持っているペンを
話せば,床に落ちます。
万有引力の法則という
システムが作用している
ということですね。
ここまで
「一切例外のない強力なシステム」
かどうかはともかく。
前者の例では,
レジで
「割引券の有無を尋ねる」
割引券の使い漏らしを防ぐ
ということですね。
そして,レジ後に
割引券を渡すことで
次回の販促につなげる。
これが
仕組み化していたのです。
つまり…
タイミングを変え,
違う店員であっても
同じ結果だったのですから,
これがシステム化されている
ということです。
そして…
私のようなおっさん相手に
「化粧品の割引券を渡す」
ということが
システム化されていた。
これが素晴らしい。
なぜなら…
後者の例である,
理髪店のオーナー…は
いろいろ論外ですが。
ポイントは
「本人の独断で無駄だと思って
施策を実行しない」
ということが起きていないわけです。
きっと,
レジの店員さんも,
私のようなおっさんに
化粧品の割引券を渡しても
無駄だと思ったことでしょう。
けれど,
本人がどう思うかはともかく,
お店のシステムとして
それを渡す,
ということになっているので,
渡されるわけです。
特に,
理髪店のように
「本人の独断」
がまかり通ってしまうと,
システムとしては
成り立たなくなります。
だからこそ,
「無駄だと思える」
にしても,
実行が徹底されることが
システム化なのです。
ちなみに。
大してコストが掛からないのですから,
この施策を実行すべきでしょう。
確かに私はおっさんですので,
化粧品は買いませんが。
そのクーポンを誰かに
渡す可能性はゼロではないですからね。
それを
個々のレジ店員の判断が
介在しない。
これがシステムなのです。
もちろん,
もっと高度なシステムの例は
あるでしょう。
例えば,
男性客だったらコレ,
女性客だったらコレ…
みたいな感じはできるかもしれません。
ですが,
システムはシンプルな方が
稼働しやすいもの。
例えば,
夫婦で買い物に来た場合,
男性向けと女性向け,
どちらにすべきでしょうか。
…って一瞬でも悩んで,
レジ担当者が自ら判断しなければ
行けない時点で,
システムとは言えません。
ですので
「誰でもコレを渡す」
というのはとても効果的なシステムなのです。
以上,
今日はシステムというものについて
紹介しました。
よく,経営者なら一度は耳にする,
「社長がいなくても
会社が回る仕組み」
というのは,
このような小さな仕組みが
大量に噛み合って,
社長判断が極端に少ない状態ということですね。
この話にもっと興味があるなら…
来月の弊社勉強会にご参加下さい。
いずれ…
案内します。
今月分の勉強会は
私がプロモーションをサボって
告知しませんでしたから…
次回分はサボらないようにしないと…
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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