こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
今日は…
リピートが想定されていない
ビジネスの集客について
考察していきます。
前提として…
集客には手間暇コストがかかるため,
新規顧客からの売上による
収益でビジネスを回すのは大変です。
ですが,
集客と,
収益を分けて
戦略を展開していけば,
収益を上げやすくなります。
ですので…
かなり暴論ですが…
リピートが想定されていない
ビジネスというのは
ビジネスモデルにおいて
欠陥がある…と言えます。
まあ,
業種業態の都合もあるので,
理屈と正論だけで成り立つものでは
ありませんが。
ということで,
今日はリピートが想定されていない
業種業態における
集客についての話です。
突拍子もないことを
言っているように思えるかもしれませんが,
至極,まっとうなことを
お伝えいたします。
葬祭業の集客
割と最近まで知らなかったのですが。
今の自宅の,比較的そばに,
火葬場があるようです。
割とよく,
前を通っていたのですが,
気づきませんでした。
いろいろと納得です。
なんか…
この地域のそばに,
やたら葬儀会館だの
葬祭業が多いような
気がしていたんですよね…
人口200万都市を支える
火葬場のそばですので,
まあいろいろと納得です。
先日も,
ある葬儀会館の前を通ったら…
中から人が出てきて…
係員らしき2人が
丁寧にお辞儀をしているのを
見かけました。
そんな光景を見かけると…
つい考えてしまうのが
マーケティング…
ある意味職業病ですね。
前提として,
葬儀ビジネスは
そうそうリピートは
想定されていません。
なぜなら,
人は1回しか死なないからですね。
もっとも,
父親を亡くして
息子が喪主を務めて…
次に母親を亡くして
息子が同じ葬祭会社に
依頼するということは
ありうるでしょうけど。
私もかつて
法務手続きを仕事にしていた時,
同じ依頼人から
相続手続きを2回依頼されたことが
あるので…
まったく
「リピートはしない」
と断言できるわけではないですが。
基本的に
構造上,リピートは想定されないわけです。
似たような例では,
ブライダルサービス。
口が裂けても
「またのご利用をお待ちしております」
なんて言えないわけですね。
実際に,2度目の利用は…
あるなんて話も聞きますが。
では,
リピートが想定されないビジネス構造だと
どんな問題が起きるでしょうか。
ボッタクリ問題
冒頭で書いたとおり,
新規顧客獲得には
手間暇コストが掛かります。
ですので,
新規顧客からの売上では
粗利はなかなか見込めません。
ですので,
集客と収益をを分けた
ビジネスモデルにする…
すなわち,
初めは買いやすい
ちょっとした商品やサービスで
集客して…
顧客との関係性を高めて…
それから利益につながるような商品を
リピートしてもらう。
これが,
「無難」
なビジネスモデルです。
ですが,
リピートが想定されないビジネスだと,
二度目の購入がないため,
粗利が薄くなります。
下手をしたら赤字です。
ですので,
基本的にリピートが
想定されないビジネスは,
単価を高くすることで
粗利を確保することになります。
典型例としては…
不動産売買などが
想定されるでしょう。
ということで,
単価が高くないと
粗利が確保できない。
…となると,
どうなるのか。
ボッタクリ問題です。
ボッタクリを別の表現で
お伝えするなら…
価値に対して不相応の高額を
請求することです。
法治国家においての
契約は当事者間の合意が
大事になります。
が。
当事者間といっても,
商取引…お互いにビジネスとして
やり取りするならばともかく。
BtoC…
一般消費者相手の取引となると,
「当事者間の合意」
を突き詰めると,
なかなかに不合理な結果に
なりえます。
なぜなら,
知識の差は如何ともし難いものが
あるからですね。
ですが…
例えば葬儀等の場合,
日付が差し迫っていて,
「嫌なら別の会社に」
というのはなかなか難しい。
そして…
価値の明確な基準…
価格の根拠を合理的な
裏付けのもとに説明しづらい。
なによりも…
身内を亡くして,
精神状態が正常ではない時の
合意なので…
よくわからないまま,
言いなりになって
全部頷いていたら…
とんでもない価格になってしまう…
でも,今更断ることもできないし…
という非常に不合理な事態が
起こりうるわけです。
特に…
リピートが想定されないということは,
その人からぼったくるだけぼったくっても
その後の人間関係において
影響はでない…となると,
ぼったくる業者も出てくるの現実。
なので…
今はともかく,
一昔前は,
とにかく高額でぼったくりの業者がいる
というのが葬祭業だったようです。
時代の流れか,
自浄作用が働いたのか…
トレンドなのか…
今の時代にそんな真似をしたら,
集客そのものに致命的な問題を
抱えることになるでしょうけど。
ただ…
葬祭業等の場合,
短い時間で信頼関係を構築して,
高額のサービスを提供する
というビジネス構造になります。
ブライダルの場合は,
そこまで極端に短い時間で…
ということはないので,
その点は,
お互いに楽でしょう。
構造の打破
とはいえ…
このビジネス構造は
そのままでいいのでしょうか。
身内を亡くした遺族は,
いきなり見ず知らずの会社に,
大切な身内の最期を任せるわけです。
信頼できるかどうかも
わかりません。
なにせ,
以前に取引は無いわけですからね。
そして,
過去の悪行の結果として
ボッタクリのイメージも
つきまとうわけです。
この構造のままでいいのでしょうか。
葬祭業のリピート
…で考えるなら,
互助会に入会してもらうことでしょう。
ですので,
目の前のこの
お通夜,告別式に
心を込めて最高のサービスを
行うことによって,
遺族の心をつかみ…
それから,
互助会のセールスを行う。
これが…
一つの典型例でしょう。
スタンダードなので,
推奨されるでしょう。
けれど…
それだけなのでしょうか。
つまり…
その目の前の葬式に対して,
信頼関係をゼロから構築して
不安におののきながら進行していく,
喪主や施主の心労を考えると…
目の前のサービスを
良いものにして,
後から販売につなげる,
というのは,
この問題に対しての
解決策になりえません。
葬式の
「前」
に信頼関係を構築する。
別の言い方をすれば,
「リピート商品が
葬祭サービスの一切」
となるような構造になれば…
もともと,取引があって
信頼できる業者が…
いざというときに,
大切な身内の最期を
任せることができると言えます。
別のビジネスと連携して…
生前…
葬儀の発生前から
信頼関係を築いておく。
…という発想。
葬祭ビジネスがリピートしないなら,
別のリピートするビジネスをしながら…
そのサービスの一つに
葬祭を行う。
ビジネスモデルとして,
リピートできるようにすることで,
一度の取引で
高額請求して利益を確保しなくても
済むようにする。
業界では
あまり例がないでしょうけど,
私にしてみたら
「至極当然」
の発想だと思うのですが…
あなたはどう思うでしょうか。
まあ,
納得はしたとしても
99%はやらないでしょうね。
やった1%が一人勝ちするのは
今も昔もどの業界も変わらないものなのです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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