今の時代は逆に危険な「土用の丑の日」式マーケティング

今の時代は逆に危険な「土用の丑の日」式マーケティング

今の時代は逆に危険な「土用の丑の日」式マーケティング
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こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。

 

今日は,
土用の丑の日のようですね。
(確かめていませんが)

 

SNSなどのタイムラインに,
うな重やうな丼の写真がズラリ。

 

ですので,
今日はこの
土用の丑の日にうなぎを食べる,
ということについて,

 

マーケティングキャンペーンの
「一つの理想」
をお伝えします。

 

 

今の時代に
「こういうキャンペーンをやると
会社の寿命を縮める」
という話です。

 

 

どういうことでしょうか。
最後までお付き合いください。

 

 

 

 

※諸説あります

 

 

なにせ,昔の話ですからね。

 

 

土用の丑の日にうなぎを食べるというのは,
かつて,
江戸時代にうなぎ屋が
平賀源内に

「この時期売上が悪い」

ということで相談したところ,
土用の丑の日はうなぎを食べる,
というキャンペーンを打つことを
指南した…

 

というのが由来だという
「説」
があります。

 

繰り返します。
諸説あり余すので,
真実かどうかはわかりません。

 

 

 

今日の記事は,
これを
「仮に」
真実だとした場合の前提で
お伝えしてきます。

 

 

このようなマーケティングキャンペーン。
何が問題なのでしょうか。

 

これだけだったら
問題はなさそうに見えます。

 

 

似たような
キャンペーンは
いくらでもあります。

 

 

有名なものは,
バレンタインデーに
チョコレートを贈る。

 

これは
製菓業界のキャンペーンの成果だと
言われています。
本当かどうかは裏を取っていませんが。

 

 

ホワイトデーもまた
同じですね。

 

近年だと,
節分の恵方巻きも,
企業努力によって
風物詩化しました。

 

 

私が若かりし頃は
恵方巻きなんて言葉,
知りませんでしたから。

 

 

あるいは,
ハロウィンなんて行事もありますね。

 

あれって…
一体何なのでしょうか。

 

ハロウィンを
明確に定義できる方,
ぜひ教えて下さい。

 

 

 

このように,
企業努力によって
キャンペーンを展開して
それが定着し,
習慣化,季節の風物詩と
化したものはいくらでもあります。

 

 

…ということを
考えると
土用の丑の日に
鰻を食べる…ということを
習慣化させたこのキャンペーン。

 

 

問題がないように見えますが。
実は違います。

 

 

嘘だらけのメッセージ

 

 

土用の丑の日は,

「暑い時期に夏バテしないように
滋養物であるうなぎを食べよう」

というメッセージだと
言われていますが。

これが果たしてどうなのか。

 

 

単純に,うなぎの旬は,10月頃から。

 

 

つまり,
その時期が一番脂が乗っていて
おいしい。

 

逆に,
7月は,一番脂が乗っていない時期です。

 

 

天然物が前提です。
今の時代,養殖物は,
温度管理されているので
旬も何もあったものではないでしょうから。

 

 

けど,
平鹿源内が
アドバイスした時期は,
うなぎの養殖など確立して
いなかった時期でしょう。

 

つまり…
天然物で
一番脂が乗っていない時期…
だからこそ,
そもそもうなぎ屋の売上が下がるのは
やむを得ないでしょう。

 

一番,旬から外れていて
脂が乗っていなくて
おいしくないものを
食べに行きたいと思う人は
多くないでしょうからね。

 

 

それを,
「夏バテ防止に滋養を」
ということで,
一番,脂が乗っていないうなぎを
キャンペーンで売る。

 

 

今の時代で言うならば,
法的規制に
抵触しそうですね。

 

 

法的な問題はさておき。

 

 

ここでの問題は,

「キャンペーンをやる側のモラル」

についてです。

 

 

嘘を付いて,
顧客を騙して売る。

 

 

これを繰り返すことが,
経営者…店舗運営者,店員などの
「自尊心」
に対して,
どれだけの
「ダメージ」
につながるのでしょうか。

 

 

人は本来
「正しく在る」
習性をもつ生物です。

 

 

にもかかわらず,
「顧客を騙して売る」
というやり方をする。

 

 

こんなビジネスの仕方を
していたとしたら,
会社は長く持たないでしょう。

 

 

自尊心に耐えかねて,
経営者やスタッフなどが
「売上を下げる無意識下の努力」
をはじめてしまうかもしれません。

 

 

あるいは…
今の時代であれば,
ネットやSNSが発達しています。

 

 

不誠実…を通り越して
モラルに反するような売り方は
あっという間に拡散して
炎上し…再起不能のダメージを
被るかもしれませんね。

 

 

なお,
諸説ありますが,

「土用の丑の日に【う】のつくものを
食べると夏バテにならないという風習があった」

 

…という説もあるようですね。

 

だから,
うなぎ屋が
「本日 丑の日」
という表示をすることで,
集客した…

 

という説もあるらしいです。

 

 

が。

 

これも似たようなものでしょう。

 

旬から外れた
「脂の乗っていない」
うなぎを…

 

「丑の日だから夏バテ防止に効く」

 

という売り方ですからね。

 

 

 

実際,
私もこのキャンペーン自体は
マーケティングの優れた事例だと思っていました。

 

…うなぎの旬が10月だったということを
知らなかったのです。

 

逆に,
7月の時期が一番「外れ」だったとしたら
全く意味が変わってきます。

 

このように
「後から知った」
ことで…

 

「騙された」
「裏切られた」
という感情を顧客が持ってしまうことが
何よりもまずいです。

 

 

商売というのは
顧客に価値を与えることが
大前提ですから。

 

 

 

土用の丑の日に誠実にうなぎを売る方法

 

 

だったら,
そもそも旬ではないものを
売るほうがおかしい,
そもそも営業をすべきではない…

 

 

という極論を言いたいのでは
ありません。

 

 

マーケティングキャンペーン
によって,顧客を誤解させ…

 

端的に言うならば
「騙して」
売ることが問題だ,という話です。

 

 

ではどうすればいいか。

 

 

「今の時期,
うなぎは旬ではありません。

10月よりも味が落ちるのは
どうしても避けて通れません。

それでも,
うなぎを食べたい,
うなぎが好きという方
お待ちしています」

 

 

あるいは…
もうちょっとあざとく

 

 

「助けてください

この時期,うなぎは旬ではないので
売上が下がっています。

ですので…
多少味が落ちてもいい…
と思う方は,
私を助けるつもりで,
食べに来てください」

 

くらいのほうが…
よほど正直でシンプル。
騙すよりも好感が持てます。

 

 

そんなメッセージを見たら
本当に食べに行く人もいたり,
それをSNSで拡散する人もいるでしょう。

 

 

 

人は正しく在ろうとする
生き物であると同時に…

 

 

人は誰かを助けたい,
という習性を持つ生き物でもあるのです。

 

実際に…
誤発注でとんでもない量を
発注してしまった
コンビニや店舗などが
SNSで助けを求めたところ
拡散して…完売した,
という事例は不定期的に見かけますからね。

 

 

今の時代は,騙して売る…
何かを隠して売る…というやり方は
やればやるほど不利になる時代です。

 

 

もっともっと…
「正直者が馬鹿を見ない」
高潔で正直なマーケティングが
ひっとするような時代になっていったら
いいですね。

 

 

あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平

 

追伸

…というか完全な蛇足。

 

私が幼少の頃は
親や親族と外食に行って
「好きなものを食べなさい」
と言われたら…

 

空気を読まずにうな重を頼む
厚かましい子どもだったようです
(記憶にございません)

 

 

今は…うなぎ,嫌いです。
もう10年くらいは食べていないですね。

 

 

 

 

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