こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
昨日は価値観をしっかり
言語化して伝える
必要性について解説しました。
では,
どうやったら
価値観を言語化できるのでしょうか。
とても…
とても大変です。
時間も労力も気力も
かかるでしょう。
そのやり方を
解説します。
「これが正解」
というものではなく,
ぜひ試してみて,
自らにとって,
よりよいやり方を模索してみてください。
価値観の仕組み
価値観は…
極端な言い方をすれば,
思考習慣です。
思考の反応が
反復継続的に積み重なって
習慣化したものです。
ですが…
それを掘り起こしていくと,
何らかの影響を受けていることが
わかります。
例えば…
大相撲。
大相撲では
「横綱」
という力士がいます。
横綱たるもの,
かくあるべし…
みたいな価値観があるわけですね。
具体的には
「横綱相撲」
と表現されるよな,
「受けて立つ強さ」
みたいな感じでしょうか。
ですので,
立ち会いの瞬間の奇策で
勝利すると
非難され,
「横綱の品格が…」
などと言われるわけです。
これが一つの価値観の例です。
その価値観は…
例えば,横綱審議委員会の
重鎮のコメントなどを聞いて
「立ち会いの奇策は良くないのか…」
となり…
以降,
立ち会いの奇策を
実行した横綱は
「卑怯だ」
「横綱の品格がない」
などと思ったり
言ったりすることになります。
このように
価値観が他人の影響を
受けることもあるわけです。
特に学校教育…
歴史教育やら,
戦後の売国奴教育なんかが
まさにその例でしょう。
…が,それはさておき。
単に,
植え付けられた価値観ではなく,
自分が選び取った価値観を
確立したいですよね。
ですので,
価値観を明確にする過程で,
なぜその価値観を
抱くにいたったのか。
そこまで把握していけると
いいですね。
価値観の明確化のやり方
日常生活において,
「感情が動いた瞬間」
を突き止めます。
感情が動くには,
何らかの原因があります。
その出来事を把握するのです。
例えば,
電車に乗っていて
足を踏まれた。
痛い。
イラッとする。
では,なぜイラッとしたのでしょうか。
痛いからイラッとしたのでしょうか。
それとも,
踏んだ人が
男性だから?
女性だから?
踏んだのに
お詫びの言葉が無いから?
例えば,この最後の例だと
「悪いことをしたのなら
謝るべし」
という価値観が見えてきますね。
あるいは…
動画で,
小さなカピバラが
コロンと転がって,
実に可愛らしい。
ほのぼのと癒やされる気分になります。
同じように,
ハムスターでも
同じ気分になります。
ですが…
猫だったら特に
何も思うことはなかったら…
「げっ歯類に対して
特別な思い入れがある」
ということがわかるわけですね。
ではもう少し
実践的な話をしましょう。
マーケッターの価値観
例えば…
ラーメン屋が
「この美味しさ,食べればわかる」
と言い張っているのを見たとした場合。
マーケッターとしては
「許しがたい苛立ち」
を感じるとします。
それは,
なぜなのでしょうか。
美味しさというものは
食べればわかるとしたら…
逆に言えば
食べなければわかりません。
ですが,
注文した時点で,
後払いか先払いかはともかく
支払いはしなければなりません。
お金を払わせておきながら,
「食べればわかる」
…という。
その美味しさを伝えようとする努力を
一方的に放り出して,
買い手に,リスクだけを負わせる。
美味しくなかったらどうするのでしょうか。
もし,食べて美味しくなければ
返金請求できる…という
リスクリバーサルとセットなら,
この主張はいいのですが。
「この美味しさ,食べればわかる。
食べてまずくても金は払え」
と言っているも同然です。
そして美味しさ…商品の魅力を
つたえようとしない。
買い主にリスクだけを押し付ける。
極めて傲岸不遜で
厚顔無恥な人格の持ち主だということが
わかります。
そのような詐欺まがいの
売り方をするからこそ
「許しがたい怒りを感じる」
わけですね。
これが…
価値観を言語化する
一つの例です。
つまり,
「許しがたい怒り」
を感じた。
それは何に?
↓
「食べればわかる」
という売り文句
↓
顧客にリスクだけを背負わせている
↓
卑劣極まりない態度
となって,
商品の魅力を伝えようともせずに
「食べればわかる」
という売り方をする人は
卑劣な存在であり
怒りを感じる…
という価値観になるわけです。
さらに言えば…
そのような怒りを感じたのは
「実際に食べてすごくまずかったラーメン」
の店主が,そう言っていたから…
という体験をしたのを思い出す…
ということですね。
かなり詳しく書きましたが。
日常生活の中で
感情が動いたのを感じたら,
「どんな感情を抱いたか」
「何によって抱いたのか」
をメモしておき…
手が空いたときに
「なぜ感情が動いたのか」
を考える。
これを
積み重ねていくと…
価値観の輪郭が見えてきます。
先程の例だと,
顧客が不相応にリスクだけを負わせる
売り方は許しがたい
↓
顧客はフェアに取引出来るべきだ
という価値観であり…
その価値観はどこから来たのかを
思い起こしていくと…
世界ナンバーワン
マーケティングコンサルタント,
ジェイ・エイブラハムの教えであり
マーケティング哲学の集大成
「卓越の戦略」
に根ざしているのがわかります。
そしてなぜ卓越の戦略が
「これが素晴らしい」
ということで受け入れたのか。
さらに掘り下げていくと…
単に安っぽい
「顧客主義」
ではなく…
明確に理屈で説明できる
「実利的で合理的」
なものだから…となっていきます。
ということで,
感情が動いたときに
しっかりメモを取って
後から掘り下げて考えていく。
…というやり方があります。
2つのやり方
さらに。
そこから2つのやり方があります。
一つは,
書き出すことで
思考を整理する。
私は典型的にこのパターンです。
ブログでアウトプットしながら,
どんどん自分の価値観,考えを
整理しています。
当たり前のように
「これが私の価値観です」
みたいに書いている記事がありますが。
その記事を書いたから
明確になった…
というものの方が多いくらいでしょう。
もう一つのやり方は…
誰かと話しながら掘り下げていくこと。
どちらがやりやすいかどうかは
人によります。
私も,コンサルタントとして
ずっとクライアントの価値観を
掘り下げていきながら,
それを理念としてまとめていくために
いろいろと話をすることがよくあります。
話したほうが良いか
書いたほうが良いかは…
単に脳の癖なので,
やりやすいほうがいいでしょう。
ただ,
その土台として,
感情が動いたというパターンは
数多く収集しておけばおくほど
精度が高まっていくでしょう。
最後に。
ここまで読んで…
面倒
やってられない
大変そう
難しい
…と思ったかもしれません。
はい,その通りです。
それくらいに大変で面倒で難しいことです。
だから…
この記事を読んだ方の
99%がやらないでしょう。
そして
1%の方が,
価値観を明確にして
その波及効果として
集客がやりやすくなったり
顧客対応でストレスが激減したり…
その結果として利益が上がっていくのです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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