こんにちは。
アップスタッツ合同会社の代表,
経営軍師の飯山です。
まだ10月なのですが…
すっかり寒くなりましたね。
寒さを感じつつ,
面倒なのでそのまま
夜に,タオルケット1枚掛けて
寝ていたら…
寒くて目が覚めるようになりました。
でも面倒だから,
替えのタオルケットを用意して,
タオルケット2枚掛けて寝ていたら…
今日になって,
鼻水とくしゃみがとまりません。
小学生の頃は,
真冬でも半袖半ズボン姿の
子どもだったのですが…
すっかり寒さに弱くなりました。
寄る年波には勝てないですね。
私のようなことにならないよう,
くれぐれも
暖かくしてお過ごしください。
ということで,
今日は,
この寒さをお題に,
マーケティング的に
消費者の購買行動と欲求について
書いていきます。
結論は身もふたもないのですが。
ふつうのことをしていたら
ふつうの結果にしかなりません。
ちょっとでも
違う結果にしたいと思うなら,
ちょっとでも違うことをしないと
いけない…というのは
ご理解いただけるのではないでしょうか。
いくつか
例を出していきます。
なにかのヒントに
なるかもしれません。
最後までお付き合いください。
残暑きびしい時期におでんを売る理由
私が学生時代,
コンビニバイトをしていた頃の
話です。
当時は,
埼玉県に住んでおり…
自宅近くのコンビニで
3年半ほどバイトをしていました。
私の…
これまでの人生で一番長い
「勤務歴」
ですね。
それはさておき。
8月末の,
まだ暑い時期に,
カウンター脇に
おでん販売用の什器を設置して
おでんを売る。
…という指示が出たときには,
「おかしいでしょ」
とはよく思ったものです。
そして…
当時はたかが学生アルバイトでしたから,
その理由も説明されず,
「店長はおかしい」
で終わっていたのですが。
実際,
明らかに売れ筋で,
しょっちゅう在庫がカラになっているのに
ろくに仕入れもせず,
欠品ばかり連発していましたから。
その時も,
店長がおかしい…で
済ませていたのですが。
それから
15年以上経ち,
マーケティングのセミナーで
その理由が解説されていて,
驚いたのは
よく覚えています。
理由は…
暑い日が続く中…
少しでも気温が下がることで
「寒くなってきた」
…と感じるそうです。
実際,
テストしてみたところ,
売れ行きも好調だったとか。
当時,
夜勤シフトに入っていたら,
実際に売ることもあったのかも
しれませんね。
さて。
冒頭で書いた通り,
寒くなってきました。
つまり…
明らかに寒さを実感する時期ではなく…
ふと寒くなる…
まだ暑い時期に,おでんを売る。
この発想は
すばらしいですね。
では逆はどうなのでしょうか。
寒い時期にアイスを売る理由
つい先日。
名古屋市内を自動車で移動していたときのこと。
名古屋の特徴のひとつに
「喫茶店文化」
があります。
有名な例では
コメダ珈琲も,
名古屋発祥ですね。
さて。
そんな名古屋市内,
ある喫茶店の建物に,
大きく…
垂れ幕が掛かっていました。
「かき氷」
この寒いのに
かき氷は売れるのでしょうか。
実際に,
店内に入って,
店員に聞いてみたいものです。
ですが…
実際に,
あるデータ(ソースは忘れました)
によれば…
アイスの消費量が,
一年で一番多いのが12月…
という都市があります。
札幌市です。
札幌市民は,
どれだけ寒さに対して
強靭なのでしょうか。
…というわけはなく。
暖房をガンガン掛けて,
室内は温まりすぎて
Tシャツ姿も珍しくなく…
暑い室内で,
アイスを食べるのが
一つの文化である…
という話を聞いたことがあります。
私はもともと埼玉県民なので…
道内でも暖房は必要最小限にしか
つけないタイプですので…
寒い時期に
アイスを食べる気持ちは
よくわかりませんが。
けれど…
データによれは,
実際に12月に一番アイスが
よく売れているのです。
実際,
冬にしか手に入らない
定番アイスも,あるにはありますからね。
最近は通年で手に入るようになりましたが,
「雪見だいふく」などは,
冬にしか食べられないイメージがあります。
アイスは夏の暑い時期に食べるもの。
…という思い込みだったとしたら,
12月のアイスの売上は
得られていなかったのです。
同じように,
おでんは冬の寒い時期に食べるもの。
…思い込みだとしたら,
8月下旬からの
おでんの売上は得られなかったのです。
このように,
思い込みや常識というものは
「誰もが同じように思っている」
と思うものを
そのままやっていたら,
同じような結果にしかならないのです。
ではどうしたらいいのでしょうか。
もう一つ例を出します。
その組み合わせが売れた理由
これもどこかで聞いた話ですので
ソースは出せませんが。
あるスーパーでのこと。
スーパーは
いかにして
クロスセル(いわゆる「ついで買い」)で
客単価を上げるかどうかが
重要な戦略です。
よく,
レジ回しにちょっとしたお菓子や…
あるいは,
電池などが置いてあるのを
みたことあがるのではないでしょうか。
電池は…
「必要【かもしれない】から買う」
商品としては適切ですね。
足りなかったら困りますが…
あっても…いずれ使うものなので
間違って買う…というリスクは低い。
これも
ひとつのクロスセルの
手法なのですが。
あるスーパーでは,
おむつ売り場のそばに
缶ビールを置いておくと
よく売れる…
ということがわかりました。
缶ビールとおむつ。
何も関係がありません。
でも,
そばに置いておくと
よく売れるのだそうです。
購買行動から推測すると,
育児と家事に追われている
母親(妻)が,父親(夫)に,
おむつの買い出しに駆り出される。
単におむつを買うだけというのも
つまらないので…
ついでにビールを買っていく…
…のではないか,
という推測です。
ですが…
このような考え方は,
あくまでもデータ上から,
おむつとビールがセット買われる,
というデータが見つかったので…
試しにそばに置いたら,
よく売れた,ということなのでしょう。
いわゆる帰納的推論ですね。
この帰納的推論を
実践するのは,
言うのは簡単ですが,
やるのは大変。
たくさんの膨大な
購入データの中から,
そもそも,
「ビールを買った人がおむつも
よく買っている」
というデータを拾い出すのは
大変です。
そして…
実際に,上述のように
買い出しに追われた父親が
買っているのではないか,
という推測をするのも,
「ひらめき」
の要素に近いので,
簡単ではありません。
…が,
今回はうまく行ったのだとしたら,
なぜそれがうまく行ったのでしょうか。
結論はたった一つ。
「実際にテストしてみたから」
です。
推論するだけなら
できますが…
それが本当かどうかは
実際にやってみないとわからない。
冒頭のおでんの例。
8月下旬におでんを売る…
なんて言い出したら,
鼻で笑われて却下されても
おかしくない。
12月の札幌で
アイスクリームのラインナップを充実させる。
正気を疑われるかもしれせん。
おむつは当然,赤子向けの商品。
アルコール飲料とは
結びつきません。
これもおかしな話…と
却下されてもおかしくない。
でも,
実際に,試してみた。
だからうまく行ったのです。
今日の話は冒頭でお伝えした通り,
至って単純。
「テストしましょう」
というありきたりな結論でした。
最後に。
今回はうまく行った例を
紹介しましたが。
実際には,圧倒的に
「うまく行かない例」
のほうが多いでしょう。
その結果…
「どうせやってもうまく行かない」
とばかりに,テストすらせずに
新しいことを試そうともしない。
その行き着く先はジリ貧です。
冒頭でお伝えした通り,
ちょっとでも
違う結果にしたいと思うなら…
めげずにテストを繰り返すのが大事なのです。
私も,
しっかりとテストを続けていくように
心がけていきたいものです。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
アップスタッツ合同会社 経営軍師 飯山陽平
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