値上げの美学

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値上げの美学
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

今日は,値上げの美学について
考えていきます。

 

美学です。
マーケティング的には,
値上げをする際の
考え方ややり方…
というのはありますが,

 

それはそれ,これはこれ。
あくまでも,
お題は美学です。

 

値上げについて,
いろいろと考えたり
思うことがある方は,
興味本位に最後までお付き合いください。

 

 

値上げの美学の最骨頂

 

 

…と言えば,
やはり有名な,
ガリガリ君。

 

値上げすることについて
謝罪したこのCMです。

 

 

歌詞というか,選曲が秀逸ですね。

 

昭和の名曲「値上げ」(高田渡)を
そのまま使っているだけのようです。

 

 

好んで値上げをしたいわけでもない。
でもしたくでもせざるをえない。

 

 

だから値上げをする。

 

…という流れです。

 

 

私は
セールスコピーライターなので,
言葉を生業にする仕事なので。

 

言葉そのものに価値がある。
…と信じたいタイプではあるのですが。

 

このCMの中の字幕のパワーを超える
言葉は思い至りません。

 

つまり
25年間踏ん張ってきた。
この「事実」以上に,
赤城乳業の努力を示す
力あるメッセージは存在しません。

 

 

まさに,
値上げの美学の最高傑作ですね。

 

 

マーケッター的には,
このCM一本で…

 

「しかたない」
「これまでよく頑張った」
「いいよ10円くらい」

 

…と消費者に受け入れてもらうこと。

 

その「10円くらい」…で,
会社の純利益が10億円増える…
という話は,なかなかに熱い話です。

 

 

値上げによる売上アップ部分は,
ほぼそのまま利益に直結します。

 

ガリガリ君の年間売上は
1億本を越えますから…

 

1億本✕10円=10億円
の利益アップですね。

 

 

この成果とあわせて,
これが値上げの美学の最高傑作とした場合。

 

反対は何でしょうか。

 

 

消費者を裏切った代償

 

 

有名な例では,
ドロリッチでしょうか。

 

発売当初は「チルドカップ飲料の異端児」
とまで言われた,
ドロリッチ。

 

 

価格は据え置きで…

 

 

発売当初の内容量220gから
200g,180g,120gと
どんどん内容量が
減っていきました。

 

 

価格は一緒でも,
当初の220gから120gというのは…
約半分ですね。

 

 

これが
「サイレント値上げ」
とか
「ステルス値上げ」
なんて表現され…
それがやり玉に上げられました。

 

 

前評判の通り,
本来は商品としての魅力に優れ,
好まれていたはずなのに…

 

消費者を裏切ったから,
見向きもされなくなった。

 

その結果として
2019年に生産終了となったのでしょう。

 

 

 

 

見苦しい値上げ

 

 

このような,
サイレント値上げや,
ステルス値上げは
論外として…

 

 

矛盾したり,
都合のいい言い訳をして,
量を減らす,
サイレント値上げの亜流もあります。

 

 

例えば…

 

「マーケティングリサーチの結果,
消費者は量が多い,
という意見が多かったので…」

 

みたいな理由で,
500mlを350mlにして,
値段据え置き…
なんてされると,
正直,気分は白けますね。

 

実に,無粋です。

 

だからこそ,
美学として…

 

値上げする…
とはっきり言ったほうが,
どれほど清々するか…。

 

 

値上げの美学

 

 

それは,
消費者「への」信頼です。

 

 

ドロリッチが,
消費者「からの」信頼を裏切った
とお伝えしました。

 

値上げの美学はその反対。

 

 

消費者「への」信頼です。

 

ここで言う消費者は…
主に顧客ですね。

 

 

値上げをしても…
離れることなく
顧客のままでいてくれるに違いない。
…という信頼です。

 

 

単なる願望や希望的観測ではなく
信頼です。

 

 

この信頼を醸成するには,
日頃から顧客との
信頼関係を構築することが
不可欠です。

 

 

そして…
値上げをしても,
消費者が離れていかない…
という信頼は
どうやって作るのか。

 

 

結局は原理原則。

 

自社の商品や価値を
しっかり伝えること。

 

その商品やサービスの
価値が…顧客の人生に
どんなベネフィットをもたらすのか。

 

そこまで,
徹底して伝えることです。

 

それができていれば…

 

 

顧客の人生の一部に
なっているのですから…
そうそうに,客離れは
起きないのです。

 

 

具体的には…
このブログでもたまに出てくる,
ガリガリ君。

 

今日も出てますが。
私自身が,ガリガリ君のファンです。

 

 

気分によりますが,

 

「アイスを食べたい」

 

というときもありますが。

 

だいたい

「ガリガリ君が食べたい」

…と思うことが多いですね。

 

スーパーに買い物に行った帰りに…
ガリガリ君を買い忘れたことに気づいたときは,
まさに痛恨の極みです。

 

 

すでに会計済みの商品を抱えたまま,
再入店することは
いろいろと億劫なだけでに,
買いに戻ることは,
めったにしませんが。

 

 

つまり,たまに
会に戻るということでもありますが。

 

 

このように,
顧客の人生の一部にまで
食い込むほどの信頼関係ができているなら…
多少の値上げをしても…
信頼関係は揺るがないのです。

 

そして…
その信頼関係は…
日々のマーケティング活動に
懸かっています。

 

 

マーケティングの美学。

 

それは消費者を信じて
正々堂々と,
きちんと「値上げ」できるかどうか。

 

ステルス値上げなど論外です。

 

信頼と覚悟がないから…
ステルス値上げなんてやって,
ますます消費者の信頼が
毀損していくのでしょう。

 

 

価値を伝える。
顧客にとってのベネフィットを
伝え続ける。

 

その先の,信頼です。

 

一朝一夕ではできません。

 

ガリガリ君は25年の集大成が
あのCMなのでしょう。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

 

 

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