「1秒」の違いでわかる「こだわり」を言うのではなく見せた実例

「1秒」の違いでわかる「こだわり」を言うのではなく見せた実例

「1秒」の違いでわかる「こだわり」を言うのではなく見せた実例
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

こだわり…という言葉の本義は
あまり良い意味ではないため,
好きな言葉ではないのですが。

 

世間では,
「こだわりの逸品」
みたいな,肯定的な使い方が
多いですね。

 

今日は,
私にしてはめずらしく,
後者の例としての
「こだわり」
の話です。

 

 

今日もラーメンの話になりますが,
以下お付き合いください。

 

 

コシの話

 

 

私が中学生の頃でしょうか。
なんとなく誘われて入ったのが
「鉄道研究部」
です。

 

 

このきっかけを通して,
「乗り鉄」に目覚め…

 

青春18きっぷで北海道まで行き…
そのまま,12年越しで,
北海道移住を決めたりと,
なにげにあとから振り返ると
人生へのインパクトが大きかったですね。

 

でも今日の話とは関係ありません。

 

 

その鉄研のイベントで…
確か,水戸の偕楽園まで
鉄道で行った帰りの話です。

 

ある蕎麦屋に,
仲間と一緒に入り…
そばを注文。

 

友人の一人が…
「なんかコレ,茹で加減が足りないんじゃない?」
とぼやいてましたが。

 

 

その店は
「コシの強さにこだわりがある」
ということが店の壁に
いろいろと貼って書いてあったので…

 

でも,
中学生の私は「コシが強い」ということが
どういうことかはわかっていませんでした。

 

特に,私の家では
父親がコシが強い麺は
嫌いなようで…茹ですぎたり伸び気味の麺ばかり。

 

 

それが
「当たり前」
だった私としては…

 

このコシの強い麺は衝撃的で…
一発で病みつきになりました。

 

幼稚園児のころからの得意料理
「サッポロ一番みそラーメン」
はもちろん…

 

 

うどん,ひやむぎなど,
父親がいない時に,
自分で茹でて食べるときは…

 

コシを実感できるような…
でも,茹でが足りなくて
麺に芯があるのは論外です。

 

この中学生のころから…

 

コシの強い茹で加減について
こだわるようになりました。

 

 

だいたい,
よく食べるブランド,
メーカーなどは
マスターしたのですが。

 

 

贈答品などで,
そうめんをもらうと
これが大変です。

 

 

自分の好みにあった
最適な茹で加減にできるまで…

 

数回,茹でなければなりません。

 

前回の湯で時間を秒単位で
把握しておき…
かつ,実際の食感を加味して,
次に茹でるときは,
湯で時間の長短を調整します。

 

 

特に,
そうめんの湯で時間は
短いので…この調整がシビア。

 

 

文字通り,
1秒単位で,茹で加減の調整が
必要になってくるのです。

 

 

まあ,
食べている間の時間経過で
のびてしまい,
最適な食感が楽しめるのは
本当にはじめだけ。

 

なので,
良くも悪くも
「こだわり」
の茹で方となるわけですね。

 

 

家族の間でも,
麺を茹でるのは私となり…
上述の通り,
父親は逆に茹ですぎくらいじゃないと
嫌なわけですので,
鍋に投下する時間をずらして
湯で時間を調整したりとか…
まあいろいろ大変でした。

 

 

だからこそ…

 

 

先日,
あるラーメン店に食べに行った時,
びっくりしたのです。

 

 

タイマー表示「2:59」の意味

 

 

 

例えば,
茹で時間が3分のラーメンを
3分茹でるとします。

 

お湯に麺を投下し,
タイマーを3分でセットして…
アラームがなったら湯上げする。

 

 

これって
3分茹でたことになるのでしょうか。

 

明らかに,
3分を「超えて」いるのが
わかるのではないでしょうか。

 

 

なぜか。

 

 

麺をお湯に投下した「後」に
タイマーを始動しているからです。

 

本来なら,
麺の茹で始めと,タイマー始動は
同時でなければなりません。

 

 

麺をお湯に投下してから
タイマーを押したら,
タイムラグが発生しているのです。

 

 

ってことは言われるまでもなく
当たり前なのですが,
でも,そのことに気づいて
気にしている人は
どれだけいるのでしょうか。

 

私は…
茹で加減を1秒単位で
調整していた体験もあるし…
1秒の長短で,麺の食感が
大きく変わる…という体験もしています。

 

でも,
そこまで気にしている人は
ほとんどいません。

 

私も
自分が茹でる時は気にしますが
他の人が気にしていないことについて
気にしていなかったのです。

 

だから…
ラーメン店に行った時に,
厨房にマグネットで張り付いている
タイマー表示「3分」でも
何も気にしていませんでした。

 

 

だから…

 

 

何気なく,
ラーメン店の厨房を目にした時に,

 

タニタのキッチンタイマーにセットされた
2分59秒のー表示を見た時に…

 

「あ…」

 

 

…と思ったのです。

 

 

 

たかが1秒。
されど1秒。

 

この1秒が
「こだわり」
ではないでしょうか。

 

 

言うのではなく見せる

 

 

店内には,

「お客さまのお好みに合わせて
一杯一杯を作らせていただきます」

 

みたいなことが書かれており,

 

麺硬めだったりやらわかめだったり…
味の濃淡を指定できるのですが。

 

そして…
それ自体は,
既存のラーメン店でも…
特に,家系のチェーン店などでは
珍しくないですが。

 

 

それでも…

 

単に,

 

「硬めなら2分30秒」
「やわらかめなら3分30秒」

 

みたいなテンプレ的な感じよりは…
はるかに「こだわっている感じ」が
伝わってきますね。

 

 

「こだわって作っています」

 

と100回言うよりも,
この2分59秒にセットされた
キッチンタイマーを見たほうが,
はるかに説得力がある。

 

 

言えば言うほど,
薄っぺらくなる。

 

これが,
言うのではなく見せることで
説得力を伝える。

 

簡単ではないですが…
心がけていきたいですね。

 

 

今日は,その一例をお伝えしました。

 

 

こんな細かいことに
気づく人はどれだけいるのか。

それはわかりません。
わかりませんが…
気付いた人であれば,
通いたくなるのではないでしょうか。

 

私も,また来たいと思いました。
自宅から離れており,
そうそうに行ける場所ではないのが
残念です。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

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