こんにちは。
アップスタッツの飯山です。
今日は,
コンサルタントとしては
少し言い辛い話をします。
言いづらい…というのは,
一歩間違えると
言い訳だと受け取られがち
だからです。
なので,
こっそりとお伝えします。
お題は,
「成果」についての考え方です。
以下,お付き合いください。
「成果」って何?
先日,
あるメールが届きました。
アンケート依頼のメールです。
とある講座に参加した後,どうなったのか。
成果を教えて欲しい,
という依頼です。
個人的に
考えてしまったのが,
・売上が20%上がった
・集客が毎月30人増えたなどの成果を教えて欲しい。
…という依頼内容です。
引っかかった点は2つ。
ひとつは,単純に
「回答の内容を誘導しているように見える」
ことです。
明らかな数字を要求していることはもちろん,
20%とか30人とか。
決して少ない数字ではなく,
業種業態や会社の状態によっては
かなり大きい数字になります。
つまり…
「これくらいの数字でなければ
成果とはいえない」
みたいな印象を与えかねない,
思考を誘導している感じが,
実に不快です。
…が。
このテーマは,
今日のメインではないので
割愛します。
メインテーマが…
「成果ってこんなもの?」
という違和感です。
数字は必要だけど全てではない
マーケティングにおける
本当に重要な
ベネフィットという考え方。
顧客は商品やサービスがほしいのではなく
ベネフィットがほしいから買う。
…とまで言われています。
そのベネフィットを…
私自身がこれまでずっと模索してきた中から,
一番わかりやすい定義が,
「それを買うことで得られる
より良い結果もしくは変化」
です。
そう,
変化もベネフィットの一つです。
別の例では,
成功哲学で有名な
ナポレオン・ヒルによる
成功の定義とは,
他人の権利を尊重し
社会正義に反することなく
自分に価値ありと認めた目標を
黄金律に従って一つひとつ
実現していく過程である
そう,成功とは結果や成果ではなく
過程にあります。
私が大きな不快感と違和感を抱いたのが,
ここで,
「成果」
を単なる結果としての数字として
捉えてるように感じたからです。
数字は大事です。
数字がなければ,成否は判断できません。
マーケティングは
数字がすべてですが…
でも,
「成果」とは数字がすべてなのでしょうか。
数字だけが正しいのでしょうか。
数字だけでは片手落ち
この点が怖いところで…
つまり,
数字が出せなくてもいいのではないか,
という誤解に繋がりかねないことです。
ですが,そうではありません。
数字は必要ですが,
数字だけでは片手落ちです。
先程のベネフィットの話です。
多くの残念なコピーは,
ベネフィットではなく,単なる特徴しか
広告に書けていません。
例えば,
このパソコンは
メモリが16GBあります
では,
わかる人にはわかりますが,
大抵の場合はさっぱりです。
これが,特徴でしか無いという話です。
その特徴があるから
どんなベネフィットになるのか。
例えば,
このパソコンは16GBあります。
だから,
たくさんの作業を同時にこなすことができるので,
複雑な過程の仕事も,
処理にもたついてイライラすることなく
快適に作業することができます。
そう,
イライラせずに快適に作業できる。
これがベネフィットですね。
これと同じようなものが,
成果を数字でしか捉えないことです。
毎月30人集客できる。
これは単なる特徴でしか
ないとしたら?
それがどんなベネフィットになるのでしょうか。
毎月安定して30人集客できるように
なりました。
↓
集客に対する不安がなくなりました。
↓
不愉快な顧客からもしっかり売上を…と
我慢してセールスしていましたが,
それをしないことで,離れていきました。
おかげで…自分の価値観にあう
良い顧客とだけお付き合いができるようになりました。↓
これまで,
あの腹立つ顧客を相手にしなければ…
と思うと,夜も眠れず,朝起きるのも
本当に億劫でしたが。
今は,仕事が楽しくていつまでも布団の中になど
いられません。
ちと長いので
三行にまとめると
集客ができることで,
嫌な客と縁を切ってそのストレスから解放
毎日の仕事が楽しい。
…という感じでしょうか。
これが結果としての
「成果」
ではないでしょうか。
講座による
「成果」
を尋ねるなら,
しっかりここまで尋ねてほしいものです。
成果ではなく
単に「数字としての実績」を知りたいなら
また別ですが。
数字は,数字です。
とても大事ですが,
数字が全てではない。
その数字がなにを自分の人生に
もたらしてくれるのか。
原因と結果が逆です。
数字は結果ではありません。
数字が原因で,
人生がどう変わったのか。それが結果です。
今日は,このアンケートを見て,
遺憾に思うので
記事にしましたが。
いつどんなときも…
自分はなんのためにビジネスをしているのか。
よりよい成果を求めるのは何故なのか。
忘れずにいたいですね。
あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平