姑息な打ち手に走る前に小さくてもすぐ実践できる効果的な手はあるという話

姑息な打ち手に走る前に小さくてもすぐ実践できる効果的な手はあるという話

姑息な打ち手に走る前に小さくてもすぐ実践できる効果的な手はあるという話
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

今日は,ありきたりな
打ち手に走る前に…
ぜひ,ちょっと考えてほしい…
という事例を紹介します。

 

 

小さな工夫ですが,
その小さな工夫すらしない
「姑息」な打ち手に…

 

消費者側の立場で考えるなら
うんざりしているのではないでしょうか。

 

以下,最後までお付き合いください

 

単純かつ効果的な打ち手

 

 

先日,
町中を移動していたときのこと。

 

ある喫茶店の前を通り過ぎました。

 

その喫茶店は…私も,
何回か入ったことがあります。

 

残念ながら,
すでに鬼籍に入ってしまいましたが
昔,とてもお世話になった方と
何回か一緒に入り,
コーヒーを頂いたことがあります。

 

 

さて,
そんな喫茶店。
駐車場には車が…だいたい,3分の2くらい,
入っていたでしょう。

 

平日の昼下がりの時間帯。

 

まずまずなのかな…
と思いつつ。

 

通り過ぎる際に,
ちらっと目に入ったものがあります。

 

営業時間帯が,
「朝6時~」
となっています。

 

さすが,
名古屋のモーニング文化を支える
喫茶店。
朝早い…

…と思いつつ,
違和感をいだきました。

 

この店って,朝6時からだったっけ…
もうちょっと遅かったような…?

 

よく見ると,
色あせた看板があり,
そこには,朝7時~と
うっすら書いてあるものが見えました。

 

よく見てみると,
営業時間が,
朝7時~午前0時まで
…になっていたところ,
新しい看板には,
朝6時~午後11時まで…
と変更されていたのです。

 

私はそれを見て,

 

「賢い!」

 

…と思った次第です。

 

姑息な手段

 

 

特に最近多いのが,
値上げ。

 

 

私もマーケッターですので,
価格を維持向上させることは
悪いことだとは思いません。

 

そして,
客単価アップの
数ある手段のひとつが
値上げである。

 

…というだけの話ですね。

 

問題なのは,
姑息な値上げ。

 

便乗値上げだったり,
ステルス値上げだったり。

 

こんなことばかりをしていたら,
将来はありません。

 

なお,話はそれますが…

 

 

定義【姑息】
一時の間に合わせにすること。
その場しのぎ。

 

近年,
どういうわけか,
卑怯だとか,
正々堂々としていない…
といった意味合いで
姑息という言葉が使われますが。

 

 

本来の意義は,
その場しのぎです。

 

話し戻します。

 

ステルス値上げなんて…

 

まさに姑息ですね。
その場しのぎ,
そして,卑怯で
正々堂々と値上げを掲げていません。

 

 

もちろん,
原材料の高騰などで,
利益が圧迫しているから,
値上げはやむを得ない。

 

…そういう側面はあります。

 

そして…
原材料の高騰,
日本経済の停滞…
要するに円安傾向ですね。

 

この事自体は,
消費者もわかっています。

 

わかっていますから
値上げ…となっても
「やむを得ない」
という理解も得られる…
はずなのに,
姑息な手段を使う。

 

なんとも遺憾ですね。

 

ただ,
ステルス値上げ等の是非は
いったん脇におくとして。

 

もともと,
原材料の高騰で
利益が圧迫されているから,
それをそのまま価格に転嫁する。

 

 

という点。
これはどうなのでしょうか。

 

悪いとはいいませんが,
それが最適解なのでしょうか。

 

 

お店側,
会社側でも
できることは他にあるのでは
ないでしょうか。

 

例えば,
マーケティングを的確に駆使して,
客単価をアップして
利益を伸ばす方法は他にもあります。

 

 

業種業態にもよるでしょうけど,
リピート率を改善することも,
利益の確保に繋がります。

 

他にも,
経費削減なども
あるでしょう。

 

 

その一環で,
私は上述の喫茶店で,
営業時間の変更を見て,
「あ,賢い!」
と思ったのです。

 

 

こういった
一捻りした打ち手は,
実に私好みですね。

 

単に,営業時間の変更です。
短縮ではありません。

 

短縮ではないから,
営業時間が短くなって
販売機会を減らすことには
なりません。

 

なりませんが…
でも,この時間にすることで,
シンプルに経費削減できます。

 

わかる人には,
すぐに分かるでしょう。

 

労働基準法の深夜割増賃金です。

 

22時~5時までが,
労働基準法による深夜割増賃金の
支給対象時間です。

 

つまり,
朝7時~0時まで営業すると,
22時~0時までが割増賃金の対象です。

 

 

閉店から従業員の退勤までに1時間かかるとしたら,
割増賃金の対象は3時間となります。

 

しかし,
営業時間を午前6時~23時にすると,
深夜割増賃金の対象時間は,
1時間。閉店から退勤まで1時間かかるとしても,
合計2時間です。

 

シンプルに,
深夜割増賃金の発生を1時間分,
削減しているのです。

 

この一度の打ち手は…
継続的に効果をもたらし続けます。
たった1時間…
仮に時給1000円だとして,
割増賃金は,一人250円。

 

 

だとしても,
それが積み重なっていくと,
塵も積もれば山となって,
大きな経費削減になります。

 

営業時間を1時間前倒しにすることで,
経費削減に成功して,
利益アップにつなげる。

 

こういった,
小さいけれど確実に成果の出る
打ち手をどれだけ積み重ねていけるかどうか。

 

 

これが,
「経営努力」
というものではないでしょうか。

 

安易に姑息な手段に走っても
未来は見えません。
文字通り,その場しのぎです。

 

今回の,
営業時間を1時間ずらすことで
人件費削減につながるように…
きちんと頭を使って,
ちょっとした工夫を実行してみる。

 

その先…万策尽きた後に…
「誰でもやるような」
ありきたりな打ち手…というのが
一つの理想ではないでしょうか。

 

 

喫茶店営業というものは,
単価も回転率も低く,
難しい業種業態です。

 

だからこそ,
こういった小さな工夫でしっかりと
頑張っているお店は素晴らしいと
感じます。

末永く繁盛してほしいものです。

 

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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