最善を尽くして宣伝したことが裏目になって販促失敗につながる話

最善を尽くして宣伝したことが裏目になって販促失敗につながる話

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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

昨日は,
ヒット商品を世に出す秘訣として,
「数撃ちゃ当たる」
なんて話をしました。

 

実例として,
よく行くファストフードチェーン店で,
店内ラジオ番組でガッツリ宣伝していた
ある新メニューが…

 

 

割とすぐに発売終了になっていった話を紹介しました。
今日はその続き…ですが,
内容はつながっていません。

 

 

昨日の記事をご覧頂いていなくても大丈夫です。
お題は,広告宣伝が裏目になる原因と対策です。
以下,お付き合いください。

 

 

 

速攻で消えていった新メニュー

 

 

割とよく行く,ファストフードチェーン店。
そこで,朝食を済ませることが
割と多いのですが。

 

 

店内放送で,
そのチェーン店の
オリジナルラジオ番組が,
一定周期で流れています。

 

パーソナリティが,
SNSの投稿を紹介したり,
リクエストの曲を掛けたり
新メニューを紹介したり。

 

まあ,販促の一環ですね。

 

その中で,
ある食材と,別のある食材を組み合わせた
特別な味わいの新メニューが
紹介されていました。

 

 

情緒たっぷりに…
独特のイントネーションと,
思いを込めて,

 

 

「この2つ,合わないわけがない」

 

 

…と力いっぱい,宣伝していました。

 

私は…
はじめてこの放送を聞いた時,
真っ先に,うざっと思い…

 

それから,
マーケッターとして,
「これはあかんだろ」
と危機感をいだき…

 

とはいえ,
頻繁に食べに行き,
頻繁に耳にするので…

 

け,決してこの放送に
ほだされたわけではない…
マーケッターとして試してみたいだけ…
などと謎の言い訳を心のなかで思い浮かべながら…
注文して食べてみました。

 

なんというか,
コメントする内容がない…
というコメントをしたくなる感じでした。

 

「これはあかんだろ」

 

という思いは,
確信に変わりました。

 

1週間くらい後に…
何気なく,
食券販売機のタッチパネルを
つついてみたら…

 

「なくなり次第販売終了」

 

と書いてありました。

 

確信どおりの結果でした。

 

 

さて。
この新メニュー。
なぜ失敗したのでしょうか。

 

昨日の記事では,
そもそも
「ヒットしない理由はヒットする理由がないから」
明確なヒットする原因がないから…
なんて話をしましたが。

 

今回は…
あくまでもマーケッターである私の考えでは…
販促の失敗です。

 

なぜでしょうか。

 

 

最善を尽くしたから

 

 

あくまでも推測です。
店内ラジオの
番組パーソナリティが,
最善を尽くしたからでしょう。

 

そのチェーン店の
番組を受け持って,
当然ですが,新メニューの売上に
貢献したいという思いもあるでしょう。

 

パーソナリティとして,
最善を尽くしたいという思いもあるでしょう。

 

だから,
力いっぱい,

 

「合わないわけがない!」

 

と宣伝したのです。

 

 

これがうざいから…ではありません。
もちろん,私と同じように,
ウザっと感じた人もいるかもしれませんが。

 

原因はそこではありません。

 

独特のイントネーションと
インパクトのある言い方で
力いっぱい宣伝して…

 

「だったら食べてみよう」

 

と思った人が,
実際に食べてみた結果,
リピートしなかったからでしょう。

 

全国チェーン店とはいえ,
店自体の「新規客」など
そうそう来るわけではありません。

 

過去に,このチェーン店を利用したことが
ある人。

 

それ以上に,
日頃,通っているリピーターに食べてもらうことが
この新メニューの目的でしょう。

 

そして…
そういったリピーター層が食べてみた結果,
「次がなかった」
ということになります。

 

そして…
「次がなかった」
原因は,味そのものに
直接起因するわけではありません。

 

間接的に起因するかもしれませんが…
あえて直接起因するものとしては,
パーソナリティの宣伝でしょう。

 

 

一言でいうと,
「期待外れ」
です。

 

 

ラジオのパーソナリティが
最善を尽くしてがんばって
宣伝した結果,
食べてみたら,期待外れだったからです。

 

そして…
この期待外れの原因は
ラジオのパーソナリティにあります。

 

 

これ,やっちゃってませんか?

 

自社の商品やサービス。
思い入れが強いので,
力いっぱい,思いの丈を
宣伝してしまってはいないでしょうか。

 

その結果,何が起こるのか。

 

もちろん,
法令遵守で,
誇大広告はないという前提です。

 

この情緒たっぷりに,
インパクトを込めて
熱く語るパーソナリティ。

 

 

この人が
ここまで言うなら食べてみよう…
で,食べてみた結果,

 

 

何らインパクトのある
味ではなかった。

 

別に,
この組み合わせは昔からあるもので,
目新しいものではなく…
それを,このチェーン店のメニューに
取り入れた事だけが目新しい感じでした。

 

 

無難な組み合わせで,
可もなく不可もなしな味になり…
つまり昔からある組み合わせだけに,
一定の固定ファンはつくはず…でしたが。

 

それを,情緒たっぷりに
インパクト込めて宣伝してしまったために,

 

「期待値を上げすぎてしまった」

 

のです。

 

 

期待値を上げすぎた結果,
それを超えるものでなければ
失望に変わります。

 

そして,上述の通り
昔から食べ続けら得ている
無難な組み合わせです。

 

そう,
悪くはないけど言うほどでもない。
失望した結果,がっかりして
リピートを抑制してしまったのです。

 

 

ラジオのパーソナリティが
一生懸命,渾身の放送で
宣伝したことが仇となったのです。

 

※あくまでも私の推測です。

 

期待値のコントロール,
本当に難しい話です。

 

 

期待値を下げて,
食べてみたらすごくおいしかった…
のほうが,リピートにはなりやすくなります。

 

 

つながりますが…
逆に言えば,期待値を下げて売るのですから,
当然,売りにくくなります。

 

 

多くの宣伝は,

 

10の魅力がある商品を
1とか2とかの魅力しか伝わらないから
宣伝に力を入れることは大事ですが。

 

だからといって,
10の魅力を
10伝えてしまったら
意外性もなにもないため,
今回のように失望してしまうでしょう。

 

 

10の魅力を11以上伝えてしまったら
誇大広告です。
絶対にやってはいけません。

 

感覚的には,
10の魅力がある商品を
現状1くらいしか伝わっていないなら…

 

 

いきなりそれを8とかに伝えしまったら
ギャップが起きてしまうでしょう。
せいぜい,5とか6とかまでに留めて…
そこから,更に上げていくくらいの調整はしたいですね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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