最近は,サボってあまり映画は見ていません。
(コピーライターは,映画鑑賞も仕事です…)
ですので,随分昔に観た映画の話です。
ご存じの方も多いでしょう。
「マトリックス」
です。
知らない方のために,あらすじをウィキペディアからコピペしておきます。
トーマス・アンダーソンは、(略)プログラマである。しかし、トーマスにはあらゆるコンピュータ犯罪を起こす天才ハッカー,ネオという、もう1つの顔があった。平凡な日々を送っていたトーマスは、ここ最近、起きているのに夢を見ているような感覚に悩まされ「今生きているこの世界は、もしかしたら夢なのではないか」という、漠然とした違和感を抱いていたが、それを裏付ける確証も得られず毎日を過ごしていた。
ある日、トーマスは(略)トリニティと名乗る謎の女性と出会ったトーマスは、トリニティの仲間のモーフィアスを紹介され「貴方が生きているこの世界は、コンピュータによって作られた仮想現実だ」と告げられ、このまま仮想現実で生きるか、現実の世界で目覚めるかの選択を迫られる。日常の違和感に悩まされていたトーマスは現実の世界で目覚める事を選択する。(略)トリニティ達の言ったことは真実で、現実の世界はコンピュータの反乱によって人間社会が崩壊し、人間の大部分はコンピュータの動力源として培養されていた。覚醒してしまったトーマスは不良品として廃棄されるが、待ち構えていたトリニティとモーフィアスに救われた。
トーマスは、モーフィアスが船長を務める工作船「ネブカドネザル号」の仲間として迎えられ、ハッカーとして使っていた名前「ネオ」を名乗ることになった。モーフィアスはネオこそがコンピュータの支配を打ち破る救世主であると信じており、仮想空間での身体の使い方や、拳法などの戦闘技術を習得させた。人類の抵抗軍の一員となったネオは、仮想空間と現実を行き来しながら、人類をコンピュータの支配から解放する戦いに身を投じる事になった。
このあらすじの中で,個人的に印象深く思うところは,主人公が「救世主として目覚めていく過程」です。
主人公ネオは,本当に救世主だったのでしょうか。
周りの仲間から,「救世主」と信じられていても,自分自身は,そうは思わなかった。
そこからはじまって,最終的には救世主として目覚め,力を発揮していきます。
ネオは,救世主だから,その力に目覚めたのでしょうか。
これは私の個人的な見解です。
ネオは,自分を救世主として受け入れたからこそ,救世主になって,その結果として力を発揮することができた。
そう思っています。
一昔前に,
「ありのままの自分」
をもてはやす風潮がありました。
このありのままの自分とは何でしょうか。
安っぽいセミナーや自己啓発に傾倒している人は,
「好きな時に好きなところで,好きな人と好きなことをする…」
と言う人もいます。
これは要するになにか「コレ」といったものがないから,
「ありとあらゆる制限がない」
という不作為的な自由を表現しているものに過ぎません。
例えば,無能な部下や上司から開放されて,のびのび仕事ができる…という感じです。
要するに確固とした何かを見つけられない人が,それを見つけられないことのいいわけが「ありのままの自分」という感じなのでしょう。
少なくとも,私は
「ありのままの自分」
など,勘弁願いたいところです。
なぜでしょうか。
たぶん,私がありのままの自分を表現したら,カピバラのごとく朝から晩まで寝るか食べるか,だけです。
あれは,カピバラだからゆるされることであって,人としてそれでは終わっています。
私がなりたいのは,
「ありのままの自分」
ではなく,
「なりたい自分」
になりたいものです。
この「なりたい自分」というものが,上述の「確固とした何か」ということになります。
さて,この「なりたい自分」ですが,本当になかなか見つからないのでしょうか。
見つけられないのでしょうか。
本当は,「見たくない」だけかもしれません。
上述のネオは,「自分が救世主だなんてとんでもない」と思ったに違いないでしょう。
救世主,つまり世界を救う責任を負いたい,などとは思わないでしょうから。
失敗したらどうしよう,と思うかもしれません。
それ以上に,
「自分には世界を救うほどの力がある」
などとは,簡単に受け入れられるものでしょうか。
つまり…
「もしかして私は…」
と思ったとしても,それに直面して受け入れられないから,
「ありのままの自分」
などとお茶を濁して終わっているだけかもしれません。
ネオは,悩み,苦しんで…それでも最後は直面して,自分が救世主だと受け入れたから,救世主になったのでしょう。
つまり…自分が救世主だ,ということを「フィクション」だ,と思っている限りは,いつまでも「フィクション」で終わるでしょう。
ですが,
「いつかそれが本物になる」
と信じて行動し続けたら,はじめはフィクションであっても,いつかそれが真実に変わります。
もし,周りが,「おまえが救世主のはずがない」と言ったとしても,「オレが救世主だ」と信じて公言し,そのために数々の難題を解決して行動し続けたら…いつの日かそれが真実になるかもしれない,ということです。
マトリックスの映画を題材にしたので,ここでは「救世主」です。
別に救世主でも何でも構いません。
あなたがなりたいものは何でしょうか。
実現したい夢や目標は何でしょうか。
それを信じて行動し続けたら…周りがどれだけ無理だ,お前は違う,と言われたとしても,「いつか実現するその日まで」行動し続けたら…それはフィクションから真実に変わるのです。
売上10億円が目標。
はじめは「おまえには無理だ」と言われ続けたとしても,それを本気で信じて行動し続ければ…それは真実になるのです。
最後に。
ここまで,私は何一つ,嘘は言っていません。ただ,ことの重要性ということでは,少々不誠実かもしれません。
種明かしします。
「いつの日かそれを実現するまで行動しつづければ,それが真実になる」
当たり前ですね。
つまり,実現しなかった…ということは,「実現するまで行動しなかった」ということです。
行動をやめたか,実現するか。ただそれだけです。
どんな壮大な夢や目標も,かなわない,ということはありません。実現するか,あきらめるかの2択です。
そして,あきらめる,というのは「実現しなかった」ということとは別の話です。
ただ…私個人としては,
「私,◯◯になる」
という夢や目標を掲げる人に対しては,
「お前には無理だ,諦めろ」
とは言わずに,
「がんばれ!私になにかできることがあったら言ってね」
と言える人で在ろうと心がけています。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
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