夏場の暑い時期,メガネ屋に調整に行ったときのことです。
私は北海道に移住した10年前から,知人の紹介で「富士メガネ」を使っています。
そこで,調整をしている間,女性職員がそっと近づいてきて,よく冷えた麦茶を出してくれます。
暑い時期に,冷たい麦茶は嬉しいものです。
また,個人的には麦茶は割と好きなのですが,他に全く飲む機会がないので,とてもありがたく感じます。
そのことに,何一つ疑問に思うことはありませんでした。
冬場は,普通の煎茶です。
これもごく普通の対応です。
また,ビジネスマナー的にも,一般的に接客に使われるのは煎茶のようです。
ほうじ茶や番茶などは「格が低い」扱いのようです。
そこに麦茶はカテゴライズされていないので,一般的な扱いとして,煎茶を出しているのでしょう。
さて。
先日,不思議な記事を見かけました。商談の場において,
「お客様にコーヒーを出したら口を付けなかったので,水を出したら喜ばれた」
というものです。
接客で水を出す。
あまり聞いたことはありません。
たまに,コンサルティングする際に,気遣いで「ペットボトルのミネラルウォーター」をそのまま1本いただくことがあります。これはこれでありがたくいただいています。
ですが,その記事を文脈的に判断すると,ペットボトルを渡したわけでもなさそうです。
海外ならいざしらず,日本では,レストランなどに入ると,まず「水」が出されます。
たまに,フィクションの世界で,歓迎する相手にはお茶やコーヒーを振る舞い,歓迎しない相手には水を出す,というものもあります。
文字通り「おまえなど水でも飲んでいればいい」とからかう感じです。
良くも悪くも,水とは「そういう扱い」の飲み物です。
なぜ,水なのか。
「コーヒーを飲まない人は,たいていカフェインが苦手だから,水を出したほうが喜ばれるから」
という判断のようです。
コーヒーを飲まないのはカフェインが苦手。
まあ,そんな理屈はあるかもしれません。
だとすれば,そこで「水」というのはどうなのでしょうか。
少々,驚いた次第です。
ここでは,「この相手を思いやる気遣いの素晴らしさ」の一例として,このエピソードが紹介されていました。
果たして,これは本当に相手を気遣う例として適切なのでしょうか。
本当に気遣いをしているならば,はじめから一律にコーヒーを出している時点で,話になりません。
もちろん,商談は商談です。
喫茶店で注文するわけでもないでしょう。
多種多様に応じられるようなメニューを容易するのは大変です。
それでも気遣いをするならば,はじめに
「コーヒーは飲めますか?」
と,一言聞くのが,気遣いと合理性の両立ができるのではないでしょうか。
もしそこで,
「あ,コーヒーはちょっと…」
と言われたら…
「ではノンカフェインの麦茶をお出ししますね」
と言えば事足りる話です。
麦茶は,カフェインレスのお茶です。
そば茶と違って,そばアレルギーの危険性もないので,誰でも飲める安全なお茶と言えます。
…ということを考えた時。
「だから,富士メガネは,麦茶なのか」
と納得した次第です。
麦茶ならいい,コーヒーなら良くない。
そんな話ではなく,
「まず問答無用でコーヒーを出す」
というのは,気遣いに欠けるかもしれません。
だからといって,勝手に「カフェインがダメなのだろうから,水を出しておけばいい」という判断も,やはり独りよがりのお仕着せ感がある「気遣い」です。
相手を気遣って先回り…できればいいのかもしれません。
ですが,そこを目指すのも本末転倒。
ならば,素直に聞くのが,「無難な気遣い」ではないか,と思った次第です。
相手に聞く。これ以上の解決策などあるでしょうか。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
追伸
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