事故物件を紹介してきた凄腕不動産営業の話

事故物件を紹介してきた凄腕不動産営業の話

事故物件を紹介してきた凄腕不動産営業の話
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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

 

昨日は,
素晴らしい不動産営業の方の
話を紹介しました。

 

本当にその仕事が好きで,
やりがいをもって仕事をしている。
そんな感じの方でしたが。

 

その後も,
なかなかおもしろい
エピソードがあったので
紹介します。

 

表層上は
「ネタっぽい」
話で終わるのですが。

 

これ,
やるとなると,
かなりハードル高いのでは
ないでしょうか。

 

以下,興味本位で
お付き合いください。

 

 

 

「大島てる」ってご存知ですか?

 

 

ざっくり説明すると,
いわゆる「事故物件」ですね。

 

 

その物件で人が亡くなった時に,
事故物件となります。

 

もちろん,
そんな家や部屋に住みたいという
人は多くはないでしょうから,
事故物件である旨の
「告知義務」
はあります。

 

告知義務はありますが,
それは「1回のみ」です。

 

たとえば,

 

Aさんが入居していて,
Aさんがその物件で亡くなったら
事故物件です。

 

ですので,
営業の際は告知しなければなりません。

 

が…
もし仮にその告知を踏まえて
Bさんが入居して…
その後退去します。

 

すると…
次からは告知しなくてもいいのです。

 

次に入居するCさんは,
その物件が「元事故物件」だということは
知る由はありません。

 

 

それを踏まえて
「ロンダリング」
行為が行われることがあります。

 

そこで,
それを暴こうとするのが
大島てるです。

 

 

Mapに,事故物件の情報がでているので,
告知がなくても,
「大島てる」のサイトを照会すれば
元事故物件かどうかを
判断することができます。

 

 

…という話を聞いて。

 

以前,全く別の機会に,
別の不動産業者に
部屋探しをお願いしていた時。
その時は,もともとの知り合いだったので
直接お願いしたのですが。

 

雑談感覚で,
大島てるの話を振って,
影響があるかどうか,
それとなく尋ねてみた記憶があります。

 

その時に,
その知り合いの営業は
笑いながら,

 

 

「いやいや,わざわざ知り合いの
飯山さん相手に,
事故物件は紹介しませんから
安心してください」

 

 

…と言っていたのを思い出します。

 

 

というのも。

 

また話が変わって。
機能の話の続きです。

 

昨日は,

「長く住める物件を私が見つけますから」

 

と断言した,
営業の方の話です。

 

<参照>

 

 

 

その後…
更に物件をいくつか見繕った
メールが来ました。

 

その時に,
これはすごいな,
と思ったのが今日の話です。

 

 

「物件を2つ紹介します。
ただし,いずれもおすすめはしません。
亡くなっています。」

 

 

これまた,
ずいぶんストレートだな,
と思いつつ。

 

一応,物件を見てみたところ。

 

 

やっぱり事故物件価格なのでしょうか。
家賃が…びっくりするほど安い。
しかも,立地は希望通り。

 

 

立地
家賃
階層
構造
設備

 

などの点から,
優先順位をつけて
部屋の希望を出しておいたのですが。

 

ある意味,
野球でいう
スタンドに飛んでいくレベルで
ジャストミートしているんですよね。

 

問題は,
それがホームランになるか
ファールボールになるか。

 

その判断を
私に預けたのです。

 

 

凄いと思ったのは…
ざっくり2つの理由。

 

一つは,
ちゃんと仕事してますアピール。

 

これはまあ,いいとして。

 

 

事故物件を
事故物件だとわかっていながら
紹介したことです。

 

これ…
実際にやろうと思った時に
できることでしょうか。

 

実際,
上述の知り合いの不動産業者は
「わざわざ事故物件は紹介しませんよ」
とのこと。

 

つまり,
事故物件は事故物件であるがゆえに,
完全に選外になるのです。

 

 

そして…
別に,それがいいも悪いもありません。
人の生死はセンシティブですから,
一律そう判断するのも無理はないでしょう。

 

ところが。
今回は,事故物件を紹介してきた。

 

一歩間違えたら,
顧客の損ねるかもしれない
リスクがあります。

 

それでも
条件に合致しているから
紹介してきたわけです。

 

 

とてもシンプルですね。

 

 

自分の観念と顧客の観念

 

 

…は違います。

 

 

21世紀に入り,
日本はどんどん高齢化が進んでいます。

 

また,核家族化も進んでいる,
ということは…
何を意味するか。

 

いわゆる,
独居老人ですね。

 

そういった物件が
増えていくわけです。

 

ということは,
住居で亡くなる人も
当然に増えていくわけで…

 

さらに言うならば,
その
「ロンダリング済み」
の物件も増えていくことになるでしょう。

 

 

身も蓋もない話,
「新築以外」
は…元事故物件…
ロンダリング済み物件であることは
十分にありえます。

 

 

告知義務はない以上,
知るよしはありません。

 

不動産業者なら,
物件の履歴を見て,
確認できるのかもしれませんが,
消費者に取ってみたら
知る由もなく,
業者も告知義務はない以上,
告知しなくて当然。

 

…となると,
人によっては
凄惨な殺人事件とかではないなら,
気にしすぎてもキリがない…。

 

…と思う方もいるかもしれませんね。

 

そして…
それは,
相手がどう思うかです。

 

つまり,
全く気にしない人もいれば,
気にはするけど,
単純に,他の条件と比較検討する。

 

極端な話,
他の条件と一緒ですね。

 

家賃が安いけど
駅から徒歩25分だからマイナス要素。

 

…と同じように,
駅からも徒歩5分。
でも事故物件。
だからその分,家賃は安い。

 

駅から近くて高い家賃の部屋
駅から遠くて家賃の安い部屋
近くて家賃の安い事故物件

 

 

みたいな感じで,単純に比較検討の
一材料にする人もいます。

私もそんな感覚でしょうか。

 

それは,
実際に相手に聞いてみないと
わからないことです。

 

 

「事故物件だから一律案内しない」
…と。

 

「事故物件だと伝えた上で,
選ぶ必要はないけど
一応紹介はする」
…という判断。

 

前者のほうが楽だし手間は少ないし
リスクもない。

 

後者は,顧客の気分を損ねるかもしれない。
…が,それ以上に,条件にあった部屋だと
喜ばれるかもしれない。

 

私は…
自分が不動産の営業をしていた時に,
後者の提案をできるだろうか…
つい考えてしまいます。

 

 

つい,
自分の観念,考え方に基準,比重をおいて,
顧客への選択肢を減らしていないでしょうか。

 

理想は…
後者でしょう。

 

もちろん,マーケティングや
私の今のコンサルティングでも
考え方は一緒。

 

 

たとえば,
クライアントが新規ビジネスを
やろうとする時に…

 

「私は,ビジネスは
情熱やモチベーション,
要するにそのビジネスが好きで,
寝ても覚めてもそのことについて
考え続けることが苦にならない。

…というのが大事だと考えます。

さて,今回,
このビジネスはどう思いますか?

好きだと思えるならおすすめします。
が,そうでない場合はおすすめしません。

ただ,わからないからやってみる,
というのもひとつの選択です」

 

 

などと言ったことがあります。

 

しばらく,クライアントは沈黙の後に…

 

「儲かりそうではあるけど,
ぶっちゃけ,そんなに好きとは言えないですね」

 

と言って…参入を断念したことがありました。

 

やめた方がいい。
儲かるからやったほうがいい。

 

…押し付けるのではなく,
最適な判断をサポートする。

 

これが理想であり…

 

ネタっぽい話ですが,
不動産の営業は,
事故物件を紹介する,
というやり方で,実現したわけですね。

 

 

最後に。
話のオチ。

 

「家賃,凄いですね,
相場の半額くらいでは
ないでしょうか」

 

…と言ったら,

 

「現状引き渡しなので,
かなり酷いらしいです。

 

だから
引っ越し期日が決まっていて,
リフォームに十分な時間が取れない今回は,
おすすめし辛いです」

 

 

どちらかと言えば,
上述の
事故物件も一条件として
比較検討する,というタイプの私も…

 

 

…事故物件で
現状引き渡しってのは
ちょっと考えてしまいますね。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

 

 

 

 

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